メリダとおそろしの森  BRAVE

作曲:パトリック・ドイル
Composed by PATRICK DOYLE

指揮:ジェームズ・シャーマン
Conducted by JAMES SHEARMAN

演奏:ロンドン交響楽団
Performed by the London Symphony Orchestra

(米Walt Disney Records / D001405202)

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2012年製作のアメリカ映画。監督は「ジョン・カーター」の脚本を手がけたマーク・アンドリュース「プリンス・オブ・エジプト」の共同監督を務めたブレンダ・チャップマン(途中降板)。声の出演はケリー・マクドナルド(王女メリダ)、ビリー・コノリー(ファーガス王)、エマ・トンプソン(エリノア王妃)、ジュリー・ウォルターズ(魔女)、ロビー・コルトレーン(ディングウォール卿)、ケヴィン・マクキッド(マクガフィン卿)、クレイグ・ファーガソン(マッキントッシュ卿)、サリー・キングホーン(モーディ)、アイリド・フレイザー(モーディ)、スティーヴ・パーセル(カラス)、キャラム・オニール(ウィー)、ジョン・ラッツェンバーガー(ゴードン)、他。ブレンダ・チャップマンの原案を基にマーク・アンドリュース、スティーヴ・パーセル、ブレンダ・チャップマンとアイリーン・メッキが脚本を執筆。製作総指揮はジョン・ラセター、ピート・ドクターとアンドリュー・スタントン。ディズニー/ピクサーとして初めて人間の女性を主人公にした3D CGアニメ。森と人間が共存する中世スコットランドのとある王国。馬に乗って弓を射るのが得意で、王家の伝統に反発する王女のメリダは、王女らしく気高く優雅に振る舞うよう求める母のエリノア王妃としばしば衝突する。ある日、不思議な炎に導かれるように森の奥へと足を向けると、魔女の家にたどり着く。メリダは、森の魔法を人間が使ってはならないという掟を破り、魔女に向かって、自分の運命を変えてほしいと願う。魔女が彼女の願いをかなえるために呪文を唱えると、王国全体に恐ろしい呪いがかかる。王国と家族を救うため立ち上がったメリダは、やがて森に隠された自分の運命を知る……。

音楽はスコットランド出身の作曲家パトリック・ドイルで、ケルティック・フィドル、ケルティック・パーカッション、ケルティック・ホイッスル、ケルティック・ハープ、イーリアン・パイプ、バグパイプといったケルトの民族楽器をフィーチャーしたスコットランド色のオーケストラル・スコアを展開。冒頭にスコットランドの歌手ジュリア・ファウリスによるケルト風の主題歌「Touch the Sky」「Into the Open Air」バーディの演奏による「Learn Me Right」を収録。ドイルのスコアは「Fate and Destiny」が、躍動的なマーチからジェントルな主題、ストイックな主題へと展開。「The Games」も、ヒロイックなマーチ調の主題。「I Am Merida」「Mum Goes Wild」「Not Now!」等は、サスペンスフルな曲。「Remember to Smile」は、抑制されたタッチから後半躍動的なケルト調へ。「Merida Rides Away」は、ストイックでダイナミックな主題からダークで重厚なサスペンス音楽へ。「The Witch s Cottage」「Show Us the Way」「Get the Key」は、ビジーでダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Song of Mor du」は、ビリー・コノリー他のヴォーカルによる豪快なタッチの挿入歌。「Through the Castle」は、明るく快活な曲。「Legends Are Lessons」は、メランコリックかつジェントルな曲。「In Her Heart」も、ジェントルなタッチ。「Noble Maiden Fair (A Mhaighdean Bhan Uasal)」は、エマ・トンプソンとペイジ・バーカーのヴォーカルによる挿入歌。「We've Both Changed」は、アクション音楽から主題歌へと展開し、大らかに盛り上がる。ラストの「Merida's Home」は、ストイックでヒロイックなタッチ。ドイルの個性がよく出た躍動的でカラフルなスコア。
(2012年8月)

Patrick Doyle

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