2 days トゥー・デイズ  2 DAYS IN THE VALLEY (Rejected Score)

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Intrada / Intrada Special Collection Vol.198)

 ★TOWER.JPで購入


1996年製作のアメリカ映画(日本初公開は1998年1月)。監督・脚本は「セカンド・チャンス」(1983)「(未公開)N.Y.捜査線 ナイトハンター/女子学生殺人事件」(1989)「(TV)リメンバー〜危険な愛の追憶」(1993)「15ミニッツ」(2001)「ボビーZ」(2007)等のジョン・ハーツフェルド 。出演はジェームズ・スペイダー、ダニー・アイエロ、エリック・ストルツ、ジェフ・ダニエルズ、テリー・ハッチャー、マーシャ・メイソン、ポール・マザースキー、シャーリーズ・セロン、グレッグ・クラットウェル、グレン・ヘドリー、ピーター・ホートン、キース・キャラディーン、ルイーズ・フレッチャー、オースティン・ペンドルトン、キャスリーン・ルオン、マイケル・ジェイ・ホワイト、クレス・ウィリアムズ、ローレンス・ティアニー他。撮影はオリヴァー・ウッド。ロス・アンジェルスのサン・フェルナンド・ヴァレー。冷酷な殺し屋リー・ウッズ(スペイダー)は、中年の元殺し屋ダズモ・ピッツォ(アイエロ)を伴い、スキー選手ベッキー・フォックス(ハッチャー)宅で彼女を尋ねてきた前夫ロイ(ホートン)を殺す。ベッキーが夫の愛人のヘルガ(セロン)を巻き込んで図った保険金目当ての殺人だったが、リーはヘルガと組んで保険金を奪い取る算段だった。翌朝、リーにいきなり撃たれたダズモは防弾チョッキのおかげで命拾いして脱出、丘の下の美術商アラン(クラットウェル)の邸宅に転がり込む。そこにアランの異母姉で看護婦のオードリー(メイスン)と、母の墓前で拳銃自殺しようとしたところを彼女に拾われた元脚本家兼監督のテディ(マザースキー)がやって来る。夜になり、ダズモは4人を人質にドライブにくりだすが……。10人の男女に訪れる運命の2日間を描いた群像劇。

音楽は、当初ベテランのジェリー・ゴールドスミスが作曲したが、彼のスコアは最終的にリジェクトされ、「ヤングガン」(1988)「アンダーワールド」(1996)「15ミニッツ」(2001)「HOTEL ホテル」(2001)等のアンソニー・マリネリのスコアが使用された。このCDはゴールドスミスのリジェクテッド・スコアを初リリースしたもの。「Theme from "2 Days In The Valley"」は、トランペット・ソロをフィーチャーしたハードボイルドかつセンシュアルなタッチのメインテーマで、ゴールドスミスの傑作スコア「チャイナタウン」に通ずる曲。この主題は「One Last Walk」「1982 Emmy Award」「Teddy's Bad Reviews」「The Cemetery / Rapini」「Lights Out」「Teddy and Audrey」等でも登場する。「The Arrival / Questions」「Lee's Death」「Roy's Minute / Helga's Minute」「Becky and Helga」「Cigarette Pack / Valley Cops Killed」等は、サスペンス音楽。「Dosmo's Theme」は、イタリアン調のやや物悲しくジェントルなダズモの主題で、「Hello Dosmo」「Becky Warms Up」「Hostage Negotiating」でも繰り返される。「Dosmo and Mark」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「We Are the Police / Alvin's Badge」は、重厚なサスペンス音楽からジェントルなピアノの主題へ展開。「Hotel Room / Street Convergence / Teddy's Redemption / Becky Reaches for the Gold」は、メインの主題を織り込んだダイナミックなサスペンス音楽。ラストの「Toupee or Not Toupee / End Credits」 は、ダズモの主題からメインの主題のリプライズによるエンドクレジットに展開。このメインの主題が“ヴィンテージ・ゴールドスミス”で素晴らしい。限定プレス。
(2012年9月)

Jerry Goldsmith

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2012  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.