ジェリー・ゴールドスミス
  Jerry Goldsmith

Date of Birth: 1930/2/29
Place of Birth: Los Angeles, California, USA
Date of Death: 2004/7/21
Mini Biography:
Jerry Goldsmith studied piano with Jakob Gimpel and composition, theory, and counterpoint with Mario Castelnuovo-Tedesco. He also attended classes in film composition given by Miklos Rozsa at the Univeristy of Southern California. In 1950, he was employed as a clerk typist in the music department at CBS. There, he was given his first embryonic assignments as a composer for radio shows such as "Romance" and "CBS Radio Workshop." He wrote one score a week for these shows, which were performed live on transmission. He stayed with CBS until 1960, having already scored "The Twilight Zone"(1959). He was hired by Revue Studios to score their "Thriller"(1960) series. It was here that he met the influential film composer Alfred Newman who hired Goldsmith to score the film "Lonely Are the Brave"(1962), his first major feature film score. He rose rapidly to the top of his profession in the early to mid-1960s, with scores such as "Freud"(1962), "A Patch of Blue"(1965), and "The Sand Pebbles"(1966). He received Oscar nominations for all three and another in the 1960s for "Planet of the Apes"(1968). From then onwards his career and reputation was secure and he scored an astonishing variety of films during the next 30 years or so, from "Patton"(1970) to "Star Trek: The Motion Picture"(1979) and from "Chinatown"(1974) to "The Boys from Brazil"(1978). He received 18 Oscar nominations but won only once, for "The Omen"(1976) in 1977. He enjoyed giving concerts of his music and performed all over the world, notably in London, where he built up a strong relationship with The London Symphony Orchestra. He died in July of 2004 after a long battle with cancer.

Jerry Goldsmith Online: http://www.jerrygoldsmithonline.com/

 

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ルディ/涙のウイニング・ラン  RUDY

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Varese Sarabande / VSD-5446)

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ショーン・アスティン主演のアメリカン・フットボールを題材にした実話の映画化。監督のデヴィッド・アンスポーは、これ以前に「勝利への旅立ち」という映画でもゴールドスミスと組んでいる。これは、インディアナ州の無名の高校のバスケットボール・チームが落ちこぼれコーチのジーン・ハックマンと共にどん底から這いのぼって州のファイナルで優勝するまでを描いた実話に基づくドラマで、いわばスポ根ものだが、主演俳優たちの抑えた演技、アンスポーの繊細な演出、ゴールドスミスの情感豊かな音楽によって自然な感動を観るものに与える作品に仕上がっていた(特にラストの決勝戦は異様に盛り上がる)。 私はL.A.に留学していた際に、UCLAの公開講座でこの「勝利への旅立ち」の試写を見て、その後で監督のアンスポーとゴールドスミスによるパネル・ディスカッション(司会はブルース・ブロートン)を聴講したので、この映画/音楽には特別な思い入れがある。

ここで紹介している「ルディ」は、ゴールドスミスが監督のアンスポー、脚本家のアンジェロ・ピッツォと再度組んだ作品で、映画自体は「勝利への旅立ち」と比べると更に地味な内容となり、キャスティングも少し弱いが、ラストのフットボール・ゲームのシーンは、やはりどうしようもなく感動させる。ゴールドスミスのスコアは単なる映画音楽と言うよりも、アメリカが誇るベテラン作曲家がアメリカン・スピリッツを格調高く表現した叙事詩という感じで実に感動的である。 ゴールドスミスの音楽は巧すぎて無機的な印象を与えることもあるが、このスコアには心がこめられていて、純粋で心優しいこの作曲家の人柄そのもののようだ。
(1993年10月)

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コンゴ  CONGO

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米EPIC / EX67266)

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この映画の原作者で、「ジュラシック・パーク」「ライジング・サン」「ディスクロージャー」等のマイケル・クライトンは、過去にゴールドスミスと何度か組んだことがある。クライトン自身、SF映画の「ウェストワールド」等の監督としても知られているが、彼が監督した「大列車強盗」と「未来警察」の音楽を担当したのがゴールドスミスである。特に「大列車強盗」はヴィクトリア調のシンフォニック・スコアで、実に楽しい。

今回の原作小説「CONGO」は1980年に書かれたもので、翻訳も早川書房から「失われた黄金都市」という題名で出版されている。これはコンピュータの能力を飛躍的に向上させる貴重な鉱石を求めてアフリカのコンゴ奥地に乗り込んだ調査隊を描いた秘境冒険もので、事実と虚構を織りまぜたドキュメンタリー的タッチで書かれているところがいかにもクライトンらしい。知能指数が非常に高く手話で人間と会話ができる雌のゴリラが重要なキャラクターとして登場するが、これも実際の実験に基づいている。

映画の方の監督は「生きてこそ」のフランク・マーシャルで、出演はディラン・ウォルッシュ、ティム・カリー、ローラ・リニー、ジョー・ドン・ベイカー等。SFXがILMでゴリラの特撮が「ターミネーター2」等のスタン・ウィンストン。

ゴールドスミスの音楽は冒頭とラストにアフリカの民族音楽風のヴォーカルをフューチャーしているが、リズミカルなヴォーカルからオーケストラが加わって雄大なメイン・テーマに発展していくあたりのうまさは天才的である。収録時間が短い上に、音楽自体が無駄がなく緊迫したタッチでまとめてあるのでアッという間に終わってしまうのがちょっと物足りない。

映画自体については、クライトンの場合原作の方が映画より面白い場合が多く、今回も例外ではない。
(1995年6月)

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チャイナタウン  CHINATOWN

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Varese Sarabande / VSD-5677)

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ゴールドスミス自身が「最も気に入っているスコアの1つ」と認め、彼に7度目のオスカー・ノミネーションをもたらした傑作サントラのCD化である(因みに彼はこれまでに16回アカデミー賞の作曲賞にノミネートされている)。

1974年の作品。監督は「ローズマリーの赤ちゃん」や「フランティック」「死と処女」などで知られるロマン・ポランスキー。1930年代のL.A.を舞台に、ジャック・ニコルソンがダッシェル・ハメット/レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説に出てきそうなプライベート・アイ(私立探偵)に扮する。この手のフィルム・ノワールには付きものの悪女、いわゆるファム・ファタールをフェイ・ダナウェイが強烈な存在感で演じた。ロバート・タウンによる脚本はオスカーを受賞。 ジョン・ヒューストンやハワード・ホークスの古典的作品とはひと味違う、独特の雰囲気を持ったハードボイルド・ミステリだった。

しかし、なんと言ってもゴールドスミスの音楽が素晴らしい。冒頭のトランペット・ソロにピアノ、ハープ、パーカッション、ストリングスで演奏される極めて美しい「Love Theme」から一気に作品世界に引き込まれてしまう。ドライでありながらもセンチメンタルで、クールでありながらもエモーショナルといった感じの不思議なタッチの音楽で、今聴きなおしてみるとこの作曲家の天才的な音楽センスに改めて感服する。しかもこの作品は既に別の作曲家によって書かれていたスコアが土壇場になってリジェクトされて急遽ゴールドスミスに依頼があったものらしく、作曲から録音までの全ての作業をわずか10日間でこなしたという。

ゴールドスミスは同じ時期に、「パピヨン」「風とライオン」「オーメン」といった全く異なるタッチの傑作スコアを残しており、この「チャイナタウン」の音楽も彼の才能の1つのピークだった時期に書かれた代表作と言えるだろう。映画音楽史上に残る名盤。
(1996年5月)

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ゴースト&ダークネス  THE GHOST AND THE DARKNESS

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

演奏:ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団
Performed by The National Philharmonic Orchestra

(米Hollywood / HR-62089-2) 

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1898年、東アフリカに鉄道の橋を建造する為にやって来たアイルランド人と、2頭の人食いライオンの死闘を描いた実話に基づくストーリー。ゴールドスミス曰く「かつてのデヴィッド・リーン監督のシネマスコープ史劇に音楽を書くような興奮を覚えた」と。

マイケル・ダグラスとヴァル・キルマーが主演。監督は「プレデター2」「ブローン・アウエイ」のスティーブン・ホプキンス、プロデュースがゲイル・アン・ハード(「ターミネーター」)とA・キットマン・ホー(「JFK」)等の共同製作、脚本がウィリアム・ゴールドマン(「明日に向かって撃て!」「大統領の陰謀」「マラソンマン」「マジック」「ミザリー」「マーヴェリック」等の名手)、撮影がヴィルモス・ジグモンド(「未知との遭遇」)、特撮がスタン・ウインストン(「ジュラシック・パーク」)と、スタッフ陣は一流。

ゴールドスミスのスコアは舞台となるアフリカの民族色にアイルランドとイギリスの要素を加えたダイナミックでスケールの大きい音楽。 この手のドラマティックなエピック・フィルムの劇音楽はゴールドスミスの最も得意とするジャンルであり、かつての「風とライオン」「パピヨン」「ライオンハート」等の傑作には及ばないものの、水準をはるかに超える出来。
(1997年1月)

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エアフォース・ワン  AIR FORCE ONE

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Varese Sarabande / VSD-5825)

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ハリソン・フォードがタフでヒロイックな合衆国大統領に扮する。大統領専用機エアフォース・ワンをハイジャックしたテロリスト一味と「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンばりに戦う大統領というのはいかにもハリウッド的な設定だが、クリントン大統領がこの映画を2回観て「A Very Good Movie」とコメントしたというから笑える。

テロリストのリーダーにゲイリー・オールドマン(相変わらずの発狂演技)、副大統領にグレン・クローズ(驚くほど見せ場のない損な役)が扮する。監督は「Uボート」や「ネバー・エンディング・ストーリー」といったドイツ映画で独創的な演出を見せたヴォルフガング・ペーターゼン。アメリカに渡った後は「仮面の情事」「ザ・シークレット・サービス」「アウトブレイク」といったサスペンス映画を撮っており、アーティストからクラフツマン的な監督に様変わりした。

ゴールドスミスのスコアは、冒頭の「The Parachutes」という曲から、アーロン・コープランドのファンファーレを想起させる「アメリカ万歳」的な勇壮なタッチで始まり、いつもの緊張感溢れるサスペンス音楽で盛り上げてくれる。

因みにこの映画はカート・ラッセル主演の「エグゼクティブ・デシジョン」という映画(これは傑作)に設定が極めて似かよっており、音楽まで同じゴールドスミスだった。同じような題材から監督、スターといった組み合わせを変えて別の作品を作ってしまうのはハリウッドの定石だが、この「エアフォース・ワン」の音楽も最初はランディ・ニューマンがアサインされており、彼のスコアがリジェクトされてゴールドスミスが担当し、更にジョエル・マクニーリーが雇われて追加のスコアを書いている。スタジオ側の意向でパズルのようにスタッフを入れ替えるやり方はこれまたハリウッドでは日常茶飯事である。
(1997年10月)

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追跡者  U.S. MARSHALS

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Varese Sarabande / VSD-5914)

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ハリソン・フォード主演の「逃亡者」の続編だが、この映画では、前作でフォード扮する医師を執拗に追いつめたジェラード連邦保安官補が主役になっている。演じるのは前作同様トミー・リー・ジョーンズだが、彼は前回この役でアカデミー賞の助演男優賞を受賞しており、いわば当たり役である。今回はウエズリー・スナイプス扮する逃亡のプロを追跡するという設定で、その他の共演はロバート・ダウニー Jr.、ジョー・パントリアーノ、ケイト・ネリガン等。前作では逃亡する側の主人公に観客が感情移入することでサスペンスが成立していたが、追う側が主役になってしまうとどうだろうか。

1作目で脇役だったキャラクターが2作目以降主役になるというパターンはピンクパンサー・シリーズのクルーゾー警部が有名だが、いかにも商業主義的な安易な発想である。ただ、今回の映画はオリジナルのTVシリーズ「逃亡者」の原作者であるロイ・ハギンズが、前作と同様プロデューサーの1人として参加しているので、原作者公認の映画化なのだろう。

監督はエディター出身のステュアート・ベアードで今回が監督2作目となるが、前作の「エクゼクティブ・デシジョン」というカート・ラッセル主演のサスペンス・アクションが抜群に面白かったので、今回も期待してしまう。

音楽は「エクゼクティブ・デシジョン」でもベアードと組んだベテランのジェリー・ゴールドスミス。彼は脚本を読んで気に入れば新人監督の作品でも積極的に仕事を引き受けるようにしており、大抵はそれ以降もその監督とのコンビを続けている。今回の「追跡者」の音楽は、「エクゼクティブ・デシジョン」と同様、ミリタリー調のソリッドで重厚なアクション・スコアであり、ゴールドスミスの個性が最も顕著に表れるタイプの音楽である。収録時間が短いのが少し物足りないが、緊張感に満ちたスコアは相変わらずの職人芸であり、劇伴音楽の見本のような安定した仕事をしている。
(1998年5月)

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ジェリー・ゴールドスミス初来日コンサート

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
Performed by The Kanagawa Philharmonic Orchestra

ハリウッドを代表する映画音楽作曲家のジェリー・ゴールドスミスが初来日し、神奈川フィルハーモニー管弦楽団を指揮する自作自演の映画音楽コンサートが、98年12月に横浜と東京で開催された。「ムーラン」「スモール・ソルジャース」「スター・トレック/叛乱」と、続けざまに作曲を手がけ超多忙なはずのゴールドスミスが、日本でのコンサート開催を実現できたことは、驚くべきことであると同時にファンにとって実に喜ばしいことである。

これまで日本で開かれる映画音楽のコンサートというと、「風と共に去りぬ」や「エデンの東」といった一般的に有名な曲をイージーリスニング風にアレンジしたポップス・コンサートというのが定石だった。 ジョン・ウィリアムス指揮のボストン・ポップスや、エリック・カンゼル指揮のシンシナティ・ポップス、ヘンリー・マンシーニ指揮のロイヤル・フィル等が来日して演奏した映画音楽コンサートを以前に聴いたことがあるが、これらは全て上述の「ポップス・コンサート」の域を出ないものだった(ただ、そうとわかっていて聴けば別に不満はなく、いずれも素晴らしい演奏だったが)。今回のようにオリジナル・スコアに基づいた作曲家自身の指揮による自作自演の映画音楽コンサートというのは日本では非常に珍しく、正に画期的なことだと思う(欧米では同様のコンサートが、ゴールドスミスを含めた様々な作曲家によって盛んに開かれている)。

今回のゴールドスミス・コンサートの演奏曲目(もちろん作曲は全てゴールドスミス自身)を順を追って紹介すると… 

1.オスカー・ファンファーレ Fanfare for Oscar

1998年3月に開催された第70回アカデミー賞授賞式のためにゴールドスミスが作曲した短いファンファーレ。映画科学アカデミー会長のアーサー・ヒラーから電話で作曲を依頼されてノー・ギャラで引き受けたという。短いながらも力強いブラスの響きにゴールドスミスの個性が明かに現れており、コンサートの幕開けを飾るにふさわしい曲。 

2.「スター・トレック/叛乱」 Star Trek: Insurrection

1999年日本公開のシリーズ第9作。ゴールドスミスは1作目の「スター・トレック」(1979)以来、5作目「新たなる未知へ」(1989)、8作目「ファースト・コンタクト」(1996)の音楽を担当しているが、今回も1作目で登場した勇壮なメイン・テーマをリプライズしている。冒頭のファンファーレはアレクサンダー・カレッジ作曲によるオリジナルのTVシリーズ「宇宙大作戦」のフレーズの引用だが、カレッジ氏は60年代からのゴールドスミスの友人であり、現在は彼のオーケストレイターを務めている。 

3.メドレー:「砲艦サンパブロ」〜「チャイナタウン」〜「エアフォース・ワン」〜「いつか見た青い空」〜「ポルターガイスト」〜「パピヨン」〜「氷の微笑」〜「風とライオン」 Medley of Motion Picture Themes: The Sand Pebbles〜Chinatown〜Air Force One〜A Patch of Blue〜Poltergeist〜Papillon〜Basic Instinct〜The Wind and the Lion

ゴールドスミスが自作自演コンサートにおいて好んで演奏する「映画音楽メドレー」で、彼自身のFavorite Themesを集めたもの。このメドレーはMFMや、Deccaレーベルから出ているゴールドスミス指揮フィルハーモニア管弦楽団のコンピレーション・アルバムにも含まれているが、これに最近の「エアフォース・ワン」と「氷の微笑」のテーマを付け加えたバージョンが演奏された。全体にアルバム収録版よりもゆっくりとしたテンポだったが、決して冗長にならず、メリハリのきいた演奏になっていた。作曲家自身のチョイスによるベスト・スコアを集めたメドレーであり、絶好のコンサート・ピースである。 

4.「猿の惑星」:探索〜服泥棒〜人間狩り Planet of the Apes: The Search Continues〜The Clothes Snatchers〜The Hunt

ゴールドスミスと名コンビを組んでいたフランクリン・J・シャフナー監督によるSF映画の傑作。ステンレス製のボウルを含む様々な種類のパーカッションを駆使した無機質な音楽がサスペンスを盛り上げる。 こういう純粋な劇伴音楽がオリジナル・スコアのままコンサートで生演奏されるのは非常に珍しく、今回のプログラム中でも特筆すべき選曲。神奈川フィルの5人のパーカッショニストが複数の打楽器を受け持ち、忙しそうにステージを動きまわって演奏していた。 

5.「エイリアン」 Alien

リドリー・スコット監督は、この映画のエンディングの曲をハワード・ハンソンの「交響曲第2番」にすげ替えたり、「レジェンド/光と闇の伝説」のアメリカ公開版のスコアをタンジェリン・ドリームの音楽に入れ替えたりして、ゴールドスミスの怒りを買っているが、ここで演奏されたのは実際の映画では流れなかったエンド・タイトル。宇宙の深遠さを感じさせる壮大な音楽で、これを映画からカットしてしまう神経は理解できない。 

6.「ムーラン」:組曲 Mulan: Suite

98年9月に公開されたディズニー・アニメの音楽。ディズニーというと、アラン・メンケンやハンス・ジマーのポップな音楽が思い浮かぶが、このゴールドスミスのスコアは正統派の劇音楽で重厚かつダイナミック。最近の彼の作品中ではベストの出来だと思う。今回の演奏も非常に熱がこもっており、極めて感動的だった。 

7.「トゥルーナイト」:ファンファーレ〜メインタイトル〜キャメロット〜アーサー王の別れ First Knight: Fanfare〜Main Title〜Camelot〜Arthur’s Farewell

ジェリー・ザッカー監督によるコスチューム・プレイ。ショーン・コネリーがアーサー王、リチャード・ギアがランスロットを演じた。ゴールドスミスは、以前にも似たような題材でシャフナー監督による「ライオンハート」(日本未公開)という映画のスコアを書いており、これは彼の全作品中でもベストの1つだが、この「トゥルーナイト」の音楽もそれに通ずる傑作。 

8.「スモール・ソルジャース」&「グレムリン」 “Tiny Creatures”: Small Soldiers〜Gremlins

ゴールドスミスと何度もコンビを組んでいるジョー・ダンテ監督による2作品の音楽のメドレー。「スモール・ソルジャース」は、電子頭脳入りのアクション・フィギュアが暴れまわるファンタジー。「グレムリン」の方もぬいぐるみのような小生物が活躍する映画で、このメドレーには「ちっちゃな生き物たち」というタイトルが付けられている。今回のプログラム中でも一番軽いノリの音楽。アンコールでは、最後の最後にこの曲をもう一度演奏した。

9.「ルディ 涙のウイニング・ラン」&「勝利への旅立ち」 Rudy〜Hoosiers

ゴールドスミス自身のお気に入りであるデヴィッド・アンスポー監督のスポーツ感動映画2作品のメドレー。アメリカン・フットボールを題材にした「ルディ」のテーマは、ピアノとフルートのソロからフル・オーケストラへと盛り上がる極めて美しい音楽。 一方のバスケットボールを題材にした「勝利への旅立ち」は、躍動的で爽やかな音楽。これらは私自身、ゴールドスミスの作品中でも特に好きなスコアであり、今回の演奏も非常に感動的なものだった。 

10.「L.A.コンフィデンシャル」 L.A.Confidential

カーティス・ハンソン監督によるスリラーで、第70回アカデミー賞のベストスコア賞にノミネートされた音楽。ティンパニをはじめとした打楽器群による暴力的な連打から、一転してハードボイルドなタッチのトランペット・ソロに移る。50年代を舞台にした犯罪映画の雰囲気を見事に表現したスコア。 

11.「ロシア・ハウス」 The Russia House

ジョン・ル・カレのスパイ小説をフレッド・スケピシ監督が映画化したスリラーで、主演はショーン・コネリーとミシェル・ファイファー(ゴールドスミスは何故かショーン・コネリー主演の映画のスコアを数多く手がけており、しかもそれらには傑作が多い)。ゴールドスミスの最近の作品中でも最もロマンティックなスコアの1つ。サントラではブランフォード・マルサリスによるサックスが実にいい味を出していたが、今回の演奏では残念ながらサックスによるソロはなかった。 

12.「フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白」 Forever Young

メル・ギブソンが人工冬眠で50年後に目覚めたパイロットを演じるラブ・ロマンス。これもロマンティックな要素が強い曲だが、ダイナミックで男性的なスコアのイメージがあるゴールドスミスとしては、こういったラブ・ロマンス作品の音楽は気分転換になるのだろう。 

13.「マッカーサー」&「パットン大戦車軍団」 “The Generals”: MacArthur〜Patton

グレゴリー・ペックがダグラス・マッカーサーを演じた「マッカーサー」のマーチと、ジョージ・C・スコットがパットンを演じた「パットン大戦車軍団」のマーチを組み合わせた豪快なコンサート・ピース。2人とも第二次大戦の将軍なので、「将軍たち」というタイトルがつけられている。指揮者もオーケストラもノリにノっており、ライブ演奏ならではの盛り上がりを見せていた。 

<アンコール曲> 

14.「シャドー」 The Shadow

一旦楽屋に引っ込んだゴールドスミスが観客のアンコールの拍手に応えて演奏した曲。「シャドー」は30年代のラジオ番組の映画化で、アレック・ボールドウィンがヒーローを演じたファンタジーだが、ヒロイックなテーマにダークなタッチを加えた独特の雰囲気がいかにもゴールドスミスらしい佳作。 

15.「ゴースト&ダークネス」 The Ghost and the Darkness

それでも観客の拍手が鳴り止まず、楽屋から引っ張り出されたゴールドスミスが、通訳を介して「じゃあ何を演奏しようか」とつぶやくと、観客席から「トータル・リコール!」「ランボー!」「メディスン・マン!」等々、全く無秩序にリクエストが飛び交った。ゴールドスミスは笑って「それは練習してない」と軽くかわし、この曲を演奏した。マイケル・ダグラスとヴァル・キルマーがアフリカを舞台に人食いライオンと戦うアドヴェンチャー映画で、ゴールドスミスの音楽もアフリカ風の味付けをした素晴らしいスコア。 

この後も拍手が鳴り止まず、またも引っ張り出されたゴールドスミスは、前述のように「スモール・ソルジャース」と「グレムリン」のメドレーを演奏した。観客はそれでも執拗に拍手を続けたが、「こんなに拍手をしてもらって本当に感激していますが、オーケストラのメンバーもきっとヘトヘトになっているでこれで終わりにさせてください」とゴールドスミスが言って、コンサートはお開きとなった。 

観客のStanding Ovationに、「これまで世界中でコンサート活動を行ってきたが、こんなに熱烈な歓迎を受けたのは初めてで非常に感激しています」と語っていたゴールドスミス。次回の来日公演が近いうちに実現することを期待している。
(1998年12月)

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タイムライン TIMELINE(Music Inspired by the Film)

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony

(米Varese Sarabande / 302 066 600 2)

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2004年7月21日、ジェリー・ゴールドスミスが長年の癌との闘病の末、ベヴァリーヒルズの自宅で就眠中に息を引き取った。享年75歳だった。現代映画音楽の世界で最も重要な作曲家だったと言えるだろう。私個人的にも、ゴールドスミスの音楽に接したことが、映画音楽、特にドラマティック・アンダースコアの世界に深くのめり込むきっかけのひとつだったと思う。素晴らしいスコアの数々を残してくれたことに心から感謝したい。

この「タイムライン」マイケル・クライトンの原作を2003年に映画化した作品(映画自体のレビューは「Quick! Film Review」をご参照)だが、ゴールドスミスが1976年にオスカーを受賞した「オーメン」リチャード・ドナー監督との久々のコラボレーションとなるはずだった(マイケル・クライトンとも「コーマ」「大列車強盗」「未来警察」「コンゴ」「13ウォーリアーズ」等、付き合いが多い)。ゴールドスミスは2002年8月から7ヶ月間をかけて「タイムライン」の作曲・録音を行い、ドナー監督自身も彼のスコアを絶賛していた。ところが、映画自体がテストスクリーニングで極めて不評だったため、2003年4月の公開を急遽延期して編集をやり直すことになってしまった。ゴールドスミスは新しい編集に合わせた作曲のやり直しを要請されたが、これを拒否して降板、代わりにブライアン・タイラーが起用されて全く新しいスコアを作曲した。未使用となったゴールドスミスのスコアはそのまま陽の目を見ずに終わるところだったが、過去に彼のスコアのサントラ盤を数多くリリースしているVarese Sarabandeレーベルがアルバム化することを決定、結果としてゴールドスミスを追悼するような形でのリリースとなった。

ここでのゴールドスミスの音楽は、「風とライオン」「(TV)炎の砦マサダ」「(未公開)ライオンハート」「トゥルーナイト」といった彼の傑作エピック・スコアの流れを汲むパワフルでダイナミックなオーケストラ音楽で、まぎれもなく彼の晩年のベストスコアの1つだろう。冒頭の「The Dig」は静かなオープニングからダイナミックな主題へと展開。続く「Cornflakes」は一転してジェントルな曲。「No Pain」はサスペンスフルな曲で、ゴールドスミスらしいパワフルな主題が登場(バックの少し調子のはずれたシンセが特徴的)。この男性的な主題が「To Castlegard」「The Rooftop」「A Hole in the Wall」「Be Careful」等で繰り返し登場する。「Move On」「Setting Up」等もジェントルなタッチ。「Greek Fire / Light the Arrows」はクライマックスに向けた勇壮な曲。「Prepare for Battle / Victory for Us」は、戦闘シーンの11分10秒におよぶダイナミックでパーカッシヴなアクションスコアで、文句なしに素晴らしい。ラストの「To My Friends」はドラマティックなフィナーレだが、曲名がゴールドスミスの最後のメッセージのように思えてちょっと悲しい。尚、このCDはSACD仕様となっているが、通常のCDプレイヤーでも再生できる。

ジェリー・ゴールドスミスが手がけた作品には、
「(未公開/TV)Hallmark Hall of Fame」(1951)
「(未公開/TV)The Lineup」(1954)
「(未公開/TV)Climax!」(1954)
「(TV)西部のパラディン(Have Gun - Will Travel)」(1957)
「(未公開)片目のシェリフ(Black Patch)」(1957)
「(未公開)City of Fear」(1959)
「(未公開/TV)Peck's Bad Girl」(1959)
「ネバダの決闘(Face of a Fugitive)」(1959)
「(未公開/TV)For Better or Worse」(1959)
「(未公開/TV)Perry Mason」(1959)
「(TV)プレイハウス90(Playhouse 90)」(1960)
「(未公開/TV)The Gambler, the Nun and the Radio」(1960)
「(未公開/TV)Full Circle」(1960)
「(未公開/TV)Pete and Gladys」(1960)
「(未公開)青春のさまよえる時(Studs Lonigan)」(1960)
「(TV)ミステリー・ゾーン(The Twilight Zone)」(1960〜1961)
「(未公開)The General with the Cockeyed Id」(1961)
「暗黒街の野獣(The Crimebusters)」(1961)
「(未公開/TV)Cain's Hundred」(1961)
「(未公開/TV)The Expendables」(1962)
「(未公開/TV)Thriller」(1960〜1962)
「脱獄(Lonely Are the Brave)」(1962)
「ジャングル地帯(The Spiral Road)」(1962)
「フロイド/隠された欲望(Freud)」(1962)
「秘密殺人計画書(The List of Adrian Messenger)」(1963)
「七月の女(The Stripper)」(1963)
「ミサイル空爆戦隊(A Gathering of Eagles)」(1963)
「野のユリ(Lilies of the Field)」(1963)
「(未公開/TV)Bob Hope Presents the Chrysler Theatre」(1963)
「恋愛留学生(Take Her, She's Mine)」(1963)
「逆転(The Prize)」(1963)
「五月の七日間(Seven Days in May)」(1964)
「残虐療法(Shock Treatment)」(1964)
「(未公開)To Trap a Spy」(1964)
「不時着(Fate Is the Hunter)」(1964)
「リオ・コンチョス(Rio Conchos)」(1964)
「(TV)0011ナポレオン・ソロ(The Man from U.N.C.L.E.)」(1964〜1967)
「サタンバグ(The Satan Bug)」(1965)
「危険な道(In Harm's Way)」(1965)
「脱走特急(Von Ryan's Express)」(1965)
「モリツリ/南太平洋爆破作戦(Morituri)」(1965)
「(未公開/TV)The Legend of Jesse James」(1965)
「(TV)原子力潜水艦シービュー号(Voyage to the Bottom of the Sea)」(1965)
「華麗なる激情−プロローグ(The Agony and the Ecstasy - Prologue: The Artist Who Did Not Want to Paint)」(1965)
「(未公開/TV)The Loner」(1965)
「0011ナポレオン・ソロ/消された顔(The Spy with My Face)」(1965)
「いつか見た青い空(A Patch of Blue)」(1965)
「電撃フリントGO!GO!作戦(Our Man Flint)」(1966)
「青春がいっぱい(The Trouble with Angels)」(1966)
「駅馬車(Stagecoach)」(1966)
「ブルー・マックス(The Blue Max)」(1966)
「セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転進(Seconds)」(1966)
「(未公開/TV)Gunsmoke - The Whispering Tree」(1966)
「砲艦サンパブロ(The Sand Pebbles)」(1966)
「消えた拳銃(Warning Shot)」(1967)
「電撃フリント・アタック作戦(In Like Flint)」(1967)
「恋とペテンと青空と(The Flim-Flam Man)」(1967)
「逆襲死の谷(Joaquin Murietta)」(1967)
「墓石と決闘(Hour of the Gun)」(1967)
「(未公開/TV)Nick Quarry」(1968)
「(未公開)Sebastian」(1968)
「猿の惑星(Planet of the Apes)」(1968)
「刑事(The Detective)」(1968)
「バンドレロ(Bandolero!)」(1968)
「いれずみの男(The Illustrated Man)」(1969)
「100挺のライフル(100 Rifles)」(1969)
「0の決死圏(The Chairman)」(1969)
「アレキサンドリア物語(Justine)」(1969)
「(TV)黒人教師ディックス(Room 222)」(1969)
「パットン大戦車軍団(Patton)」(1970)
「砂漠の流れ者(The Ballad of Cable Hogue)」(1970)
「(TV)灰色の秘密結社(The Brotherhood of the Bell)」(1970)
「トラ・トラ・トラ!(Tora! Tora! Tora!)」(1970)
「(未公開)The Traveling Executioner」(1970)
「リオ・ロボ(Rio Lobo)」(1970)
「(未公開/TV)The Going Up of David Lev」(1971)
「(TV)金庫破り(A Step Out of Line)」(1971)
「悪魔のワルツ(The Mephisto Waltz)」(1971)
「新・猿の惑星(Escape from the Planet of the Apes)」(1971)
「夕陽の挽歌(Wild Rovers)」(1971)
「ラスト・ラン/殺しの一匹狼(The Last Run)」(1971)
「(未公開/TV)Do Not Fold, Spindle, or Mutilate」(1971)
「(未公開/TV)Crosscurrent」(1971)
「(未公開/TV)The Homecoming: A Christmas Story」(1971)
「(未公開/TV)Lights Out」(1972)
「(未公開/TV)Crawlspace」(1972)
「男の出発(The Culpepper Cattle Co.)」(1972)
「悪を呼ぶ少年(The Other)」(1972)
「(未公開)ザ・マン/大統領の椅子(The Man)」(1972)
「(未公開/TV)Anna and the King」(1972)
「(TV)暗殺・サンディエゴの熱い日(Pursuit)」(1972)
「ザ・ファミリー(The Don Is Dead)」(1973)
「シェイマス(Shamus)」(1973)
「(TV)赤い殺人鬼/カリフォルニア殺人事件(Hawkins on Murder)」(1973)
「(TV)赤い仔馬(The Red Pony)」(1973)
「(未公開/TV)The Police Story」(1973)
「(未公開)大空のエース/父の戦い子の戦い(Ace Eli and Rodger of the Skies)」(1973)
「(未公開)リトル・インディアン(One Little Indian)」(1973)
「パピヨン(Papillon)」(1973)
「(未公開/TV)Indict and Convict」(1974)
「(未公開/TV)A Tree Grows in Brooklyn」(1974)
「(TV)連続殺人・恐怖のスキー場(Winter Kill)」(1974)
「(TV)衝撃の告発!QBセブン(QB VII)」(1974)
「チャイナタウン(Chinatown)」(1974)
「(未公開)ス★パ★イ(S*P*Y*S)」(1974)
「(未公開/TV)Archer - Shades of Blue」(1975)
「ブレイクアウト(Breakout)」(1975)
「オスロ国際空港/ダブル・ハイジャック(Ransom)」(1975)
「リーインカーネーション(The Reincarnation of Peter Proud)」(1975)
「風とライオン(The Wind and the Lion)」(1975)
「(TV)少女スーナー(A Girl Named Sooner)」(1975)
「(未公開/TV)Adams of Eagle Lake」(1975)
「(未公開/TV)Medical Story」(1975)
「ワイルドトレイル(Take a Hard Ride)」(1975)
「(TV)愛のメダリスト(Babe)」(1975)
「(未公開/TV)Police Story - The Cut Man Caper」(1975)
「軍用列車(Breakheart Pass)」(1975)
「大いなる決闘(The Last Hard Men:「100挺のライフル」の流用)」(1976)
「2300年未来への旅(Logan's Run)」(1976)
「オーメン(The Omen)」(1976)
「(未公開)野獣の救出部隊ゴリラ・コマンダー(High Velocity)」(1976)
「カサンドラ・クロス(The Cassandra Crossing)」(1976)
「(未公開/TV)The Hemingway Play」(1977)
「合衆国最後の日(Twilight's Last Gleaming)」(1977)
「海流のなかの島々(Islands in the Stream)」(1977)
「マッカーサー(MacArthur)」(1977)
「世界が燃えつきる日(Damnation Alley)」(1977)
「(TV)マンハッタン特捜官(Contract on Cherry Street)」(1977)
「コーマ(Coma)」(1978)
「カプリコン・1(Capricorn One)」(1978)
「オーメン2/ダミアン(Damien: Omen II)」(1978)
「スウォーム(The Swarm)」(1978)
「(未公開)ブラジルから来た少年(The Boys from Brazil)」(1978)
「マジック(Magic)」(1978)
「大列車強盗(The First Great Train Robbery)」(1979)
「エイリアン(Alien)」(1979)
「ウィンブルドン 愛の日(Players)」(1979)
「スター・トレック(Star Trek: The Motion Picture)」(1979)
「太陽のエトランゼ(Caboblanco)」(1980)
「(TV)炎の砦マサダ(Masada... The Heroic Fortress)」(1981)
「(未公開)The Salamander」(1981)
「気球の8人(Night Crossing)」(1981)
「オーメン/最後の闘争(The Final Conflict)」(1981)
「アウトランド(Outland)」(1981)
「(未公開)Inchon」(1981)
「(未公開)Raggedy Man」(1981)
「ポルターガイスト(Poltergeist)」(1982)
「(未公開)ニムの秘密(The Secret of NIMH)」(1982)
「(未公開)最後のサムライ/ザ・チャレンジ(The Challenge)」(1982)
「ランボー(First Blood)」(1982)
「(未公開)Dusty」(1983)
「サイコ2(Psycho II)」(1983)
「トワイライトゾーン/超次元の体験(Twilight Zone: The Movie)」(1983)
「アンダー・ファイア(Under Fire)」(1983)
「(未公開)スティーブ・マーティンのロンリー・ガイ(The Lonely Guy)」(1984)
「グレムリン(Gremlins)」(1984)
「スーパーガール(Supergirl)」(1984)
「未来警察(Runaway)」(1984)
「恐竜伝説ベイビー(Baby: Secret of the Lost Legend)」(1985)
「ランボー/怒りの脱出(Rambo: First Blood Part II)」(1985)
「エクスプロラーズ(Explorers)」(1985)
「レジェンド/光と闇の伝説(Legend)」(1985)
「ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝(King Solomon's Mines)」(1985)
「(TV)世にも不思議なアメージング・ストーリー(Amazing Stories - Boo!」(1986)
「リンク(Link)」(1986)
「ポルターガイスト2(Poltergeist II: The Other Side)」(1986)
「勝利への旅立ち(Hoosiers)」(1986)
「(TV)新スター・トレック(Star Trek: The Next Generation)」(1987〜1994)
「ダブルボーダー(Extreme Prejudice)」(1987)
「インナースペース(Innerspace)」(1987)
「(未公開)Lionheart」(1987)
「レンタ・コップ(Rent-a-Cop)」(1987)
「ランボー3/怒りのアフガン(Rambo III)」(1988)
「クリミナル・ロウ(Criminal Law)」(1988)
「メイフィールドの怪人たち(The 'burbs)」(1989)
「リバイアサン(Leviathan)」(1989)
「ワーロック(Warlock)」(1989)
「スター・トレック5/新たなる未知へ(Star Trek V: The Final Frontier)」(1989)
「(未公開/TV)H.E.L.P.」(1990)
「トータル・リコール(Total Recall)」(1990)
「グレムリン2/新・種・誕・生(Gremlins 2: The New Batch)」(1990)
「ロシア・ハウス(The Russia House)」(1990)
「星の流れる果て(Not Without My Daughter)」(1991)
「愛がこわれるとき(Sleeping with the Enemy)」(1991)
「(TV)ホリスター(Brotherhood of the Gun)」(1991)
「(未公開/TV)The Bogie Man」(1992)
「ザ・スタンド(Medicine Man)」(1992)
「氷の微笑(Basic Instinct)」(1992)
「スペース・エイド(Mom and Dad Save the World)」(1992)
「ミスター・ベースボール(Mr. Baseball)」(1992)
「フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白(Forever Young)」(1992)
「(未公開)ラブ・フィールド(Love Field)」(1992)
「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(Matinee)」(1993)
「失踪(The Vanishing)」(1993)
「わんぱくデニス(Dennis the Menace)」(1993)
「ルディ/涙のウイニング・ラン(Rudy)」(1993)
「冷たい月を抱く女(Malice)」(1993)
「私に近い6人の他人(Six Degrees of Separation)」(1993)
「愛に気づけば…(Angie)」(1994)
「バッド・ガールズ(Bad Girls)」(1994)
「シャドー(The Shadow)」(1994)
「激流(The River Wild)」(1994)
「星に想いを(I.Q.)」(1994)
「コンゴ(Congo)」(1995)
「トゥルーナイト(First Knight)」(1995)
「パウダー(Powder)」(1995)
「訣別の街(City Hall)」(1996)
「エグゼクティブ・デシジョン(Executive Decision)」(1996)
「チェーン・リアクション(Chain Reaction)」(1996)
「ゴースト&ダークネス(The Ghost and the Darkness)」(1996)
「ファースト・コンタクト/STAR TREK(Star Trek: First Contact)」(1996)
「危険な動物たち(Fierce Creatures)」(1997)
「L.A.コンフィデンシャル(L.A. Confidential)」(1997)
「エアフォース・ワン(Air Force One)」(1997)
「ザ・ワイルド(The Edge)」(1997)
「ザ・グリード(Deep Rising)」(1998)
「追跡者(U.S. Marshals)」(1998)
「ムーラン(Mulan)」(1998)
「スモール・ソルジャーズ(Small Soldiers)」(1998)
「スター・トレック/叛乱(Star Trek: Insurrection)」(1998)
「ハムナプトラ/失われた砂漠の都(The Mummy)」(1999)
「13ウォーリアーズ(The 13th Warrior)」(1999)
「ホーンティング(The Haunting)」(1999)
「インビジブル(Hollow Man)」(2000)
「Soarin' Over California(テーマパーク音楽)」(2001)
「スパイダー(Along Came a Spider)」(2001)
「ラスト・キャッスル(The Last Castle)」(2001)
「トータル・フィアーズ(The Sum of All Fears)」(2002)
「ネメシス/S.T.X(Star Trek: Nemesis)」(2002)
「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション(Looney Tunes: Back in Action)」(2003)
がある。

ジェリー・ゴールドスミスは1962年の「フロイド/隠された欲望」、1965年の「いつか見た青い空」、1966年の「砲艦サンパブロ」、1968年の「猿の惑星」、1970年の「パットン大戦車軍団」、1973年の「パピヨン」、1974年の「チャイナタウン」、1975年の「風とライオン」、1976年の「オーメン」(歌曲賞も)、1978年の「(未公開)ブラジルから来た少年」、1979年の「スター・トレック」、1982年の「ポルターガイスト」、1983年の「アンダー・ファイア」、1986年の「勝利への旅立ち」、1992年の「氷の微笑」、1997年の「L.A.コンフィデンシャル」、1998年の「ムーラン」でアカデミー賞の作曲賞・音楽賞にノミネートされ、1976年の「オーメン」で同賞の作曲賞を受賞しているほか、1983年の「アンダー・ファイア」、1992年の「氷の微笑」、1997年の「L.A.コンフィデンシャル」、1998年の「ムーラン」でゴールデン・グローブの音楽賞にノミネート、1974年の「チャイナタウン」、1975年の「風とライオン」、1979年の「エイリアン」、1997年の「L.A.コンフィデンシャル」で英国アカデミー賞の作曲賞(アンソニー・アスキス映画音楽賞)にノミネートされている。
(2004年10月)

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