大統領の料理人 LES SAVEURS DU PALAIS
作曲:ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED
指揮:ジェフ・アトマジアン
Conducted by JEFF ATMAJIAN
(仏BOriginal / BO-003)
2012年製作のフランス映画(英語題名は「Haute
Cuisine」)。監督は「パリの確率」(1999)の脚本や「恋愛小説ができるまで」(1990)の監督・脚本を手がけたクリスチャン・ヴァンサン。出演はカトリーヌ・フロ、ジャン・ドルメッソン、イッポリト・ジラルド、アルチュール・デュポン、ジャン=マルク・ルーロ、アルリー・ジョヴェール、ブリス・フールニール、ジョー・シェリダン、フィリップ・ウシャン、ローラン・ポワトルノー、エルヴェ・ピエール、ルイ=エマニュエル・ブラン、ダヴィッド・ウーリ、ニコラ・シュパン他。ダニエル・マゼ=デルプーシュの原作を基にエチエンヌ・コマールとクリスチャン・ヴァンサンが脚本を執筆。撮影はローラン・ダイヤン。フランスのフランソワ・ミッテラン大統領のプライヴェート・シェフとして雇われたダニエル・マゼ=デルプーシュの実話をベースにしたドラマ。再選された大統領(ドルメッソン)は、男性に支配されたエリゼ宮の公式シェフたちの料理よりも自分の祖母が作ってくれたようなフランスの田舎料理が食べたいと希望し、ペリゴール地方で料理学校を運営するオルタンス・ラボリー(フロ)を専属料理人に任命する……。大統領を演じているジャン・ドルメッソンはミッテラン自身の知人だった小説家で、87歳にしてこの役で俳優デビューしている。
音楽はガブリエル・ヤレ。「En guise
d'entree」は、快活でジェントルな主題。「Course a l'elysee」は、
明るく軽快な曲。「Les cuisines du palais」は、ストイックなマーチ風の曲。「Theme
d'hortense」は、ヤレ自身のピアノ・ソロをフィーチャーした優雅で美しいオルタンスの主題。「Prelude au
palais」は、華麗なファンファーレから荘厳でクラシカルな主題へと展開。「Melange de
saveurs」は、ジェントルな主題から明るく軽快なタッチへ。「Piano en cuisine」「Creme
"meme"」「Nouveau depart」等も、快活なタッチの曲。「Changement de regime」「Un
tunnel au far-west」は、ストイックな曲。「Dernier repas sur
l'ile」は、繊細でややメランコリックな主題から明るく軽快な主題へ展開。「On vous fait des
miseres」「Mr le president」は、静かにジェントルな曲。最後にボーナストラックとして「Marche
dans les rues」「Piano en cuisine」「Prelude au
Palais」のデモを収録。優雅でクラシカルなタッチのオーケストラル・スコアで、実に楽しい。
(2012年12月)
Gabriel Yared
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