ポセイドン・アドベンチャー2 BEYOND THE POSEIDON ADVENTURE
作曲・指揮:ジェリー・フィールディング
Composed and
Conducted by JERRY FIELDING
(米Intrada / Intrada Special Collection Vol.245)
1979年製作のアメリカ映画。製作・監督は「(TV)原子力潜水艦シービュー号」(1964〜1968)「(TV)宇宙家族ロビンソン」(1965〜1968)「(TV)タイム・トンネル」(1966〜1967)「(TV)巨人の惑星」(1968〜1970)といったSFテレビ・シリーズや「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)「タワーリング・インフェルノ」(1974)「世界崩壊の序曲」(1980)等のディザスター映画(パニック映画)のプロデューサーとして知られ、自ら「失われた世界」(1960)「地球の危機」(1961)「海底都市」(1970)「スウォーム」(1978)等の監督も手がけているアーウィン・アレン(1916〜1991)。出演はマイケル・ケイン、サリー・フィールド、テリー・サヴァラス、ピーター・ボイル、ジャック・ウォーデン、シャーリー・ナイト、シャーリー・ジョーンズ、カール・マルデン、スリム・ピッケンズ、ヴェロニカ・ハーメル、アンジェラ・カートライト、マーク・ハーモン、ポール・ピサーニ、パトリック・カリトン、ディーン・ラファエル・フェランディーニ。
「リリー」(1953)「(TV)白い渡り鳥」(1971)「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)「マチルダ」(1978)等のポール・ギャリコの原作『海底の怒り』を基にネルソン・ギディングが脚本を執筆。撮影はジョセフ・F・バイロック。ディザスター映画の傑作「ポセイドン・アドベンチャー」のヒットを受けてプロデューサーのアレンが自ら監督して製作した“蛇足”そのものの続編。大津波で転覆したポセイドン号の近くに居合わせたサルベージ業者のマイク・ターナー(ケイン)、ウィルバー・ハバード(マルデン)とセレステ(フィールド)は、船が完全に沈没してしまう前に貨物を引き上げようとするが、そこには生存者救出のために急行してきたステファン・スヴェヴォ医師(サヴァラス)率いる医療チームの一行もいた。船内に浸入したマイクたちは数名の生存者たちと遭遇し、彼らを救助しながら貨物を探すが、スヴェヴォたちには秘密の目的があった……。「国際諜報局」(1964)「探偵<スルース>」(1972)「ハンナとその姉妹」(1986)「サイダーハウス・ルール」(1999)等のマイケル・ケインは私の大好きなイギリスの名優だが、この作品や「ジョーズ'87/復讐篇」(1987)みたいな映画にも平然と出演しているところが憎めない。
音楽はジェリー・フィールディング(1922〜1980)で、これは彼がキャリアの最後期に手がけたスコアの1つ。「Main
Title」は、ダイナミックなファンファーレからストイックなマーチ調のメインの主題(「キラー・エリート」の主題を流用している)、更にサスペンス音楽へと展開。「Helicopter」「We've
Got Company」「The Money」「The Susan and Stefan
Show」等は抑制されたサスペンス音楽。「They Go Aboard」「Survivors」「Move It Out
Sarge」「Susan Is Dead」「Sprague Pumps」「Frank Buys the
Farm」等は、ダークなタッチのサスペンス音楽。「Tex」「Wilbur's Secret
Ailment」は、メランコリックでリリカルな主題。「They're with Me / Susan at the
File」は、ジェントルな主題から抑制されたサスペンス音楽へ。「Harold and
Hannah」「Conversations While Waiting」「Wilbur Gets a
Pang」は、静かにドラマティックな曲。「He Builds a Bridge / Blindman's
Bluff」は、サスペンス音楽から後半ドラマティックに盛り上がる。「Gun
Fight」は、ダイナミックでビジーなスケルツォ風のサスペンスアクション音楽。「Hannah
Kroax」は、フィールディングらしい重厚なアクション音楽。「Great
Escape」は、クライマックスの10分以上に及ぶサスペンスアクション音楽で、ドラマティックに盛り上がる。「End
Credits -
Original」は、マーチ調のメインの主題によるエンドクレジット(映画では使われなかったオリジナル版)。最後にエンドクレジットの映画版やメインタイトルのプロモ版等の追加トラックを6曲収録。
このスコアの初リリースで、限定プレス。
(2013年7月)
Jerry Fielding
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