ワイオミング  THE MOUNTAIN MEN

作曲・指揮:ミシェル・ルグラン
Composed and Conducted by MICHEL LEGRAND

(米Intrada / Intrada Special Collection Vol.209) 2012

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1980年製作のアメリカ映画。監督は「(TV)燃えよ!カンフー」(1972〜1975)「LOVEシーズン」(1980)「(TV)ブランドン・リーのカンフー・ファイター」(1986)「(TV)新・弁護士ペリー・メイスン/虚構の仮面」(1987)等のリチャード・ラング。出演はチャールトン・ヘストン、ブライアン・キース、ヴィクトリア・ラチモ、スティーヴン・マクト、シーモア・カッセル、デヴィッド・アックロイド、キャル・ベリーニ、ジョン・グローヴァー、ビル・ラッキング、ケン・ルータ、ヴィクター・ジョーリー、ダニー・ザピアン、ティム・ハルドマン、バックリー・ノリス、ダニエル・ナップ他。脚本はチャールトン・ヘストンの息子で「ニードフル・シングス」(1993)等の監督も手がけているフレイザー・クラーク・ヘストン。撮影はマイケル・ヒューゴ。1830年代のロッキー山脈を舞台に、過酷な自然の中で暮す山男たちの生活とインディアンとの戦い、そしてインディアン娘との愛を描くドラマ。ロッキー山脈でハンターとして暮しているビル・タイラー(ヘストン)と仲間のヘンリー・フラップ(キース)は、ある日インディアンのクロウ族の手から美しいインディアン娘ランニング・ムーン(ラチモ)を救う。彼女は、獰猛なブラック・フィート族の酋長ヘヴィ・イーグル(マクト)の愛人だった。数日が過ぎ、タイラーとランニング・ムーンは互いに恋心を抱きはじめるが、ある日、ひとりで罠を仕掛けていたタイラーがブラック・フィート族に襲われる。逃げ戻ったキャンプでさらに多くの敵たちに囲まれ、タイラーとランニング・ムーンはなんとか逃げのびるが、フラップは捕えられ頭の皮をはがされてしまう……。

音楽はフランスの作曲家ミシェル・ルグラン(1932〜)が作曲しており、題材にふさわしいスケールの大きなオーケストラル・スコアを展開。「シェルブールの雨傘」(1963)「ロシュフォールの恋人たち」(1966)「華麗なる賭け」(1968)「おもいでの夏」(1971)等で有名なジャズ&ポップスの名手だが、「北極の基地/潜航大作戦」(1968)「三銃士」(1973)といったオーケストラによる活劇調のスコアもいくつか手がけており、この「ワイオミング」は、ルグランとしては最もアクション音楽の比重が高いスコアの1つ。「Main Title」は、大らかで美しい主題によるメインタイトルで、爽やかなタッチがルグランらしい。「Missing Rendezvous」も、明るく大らかな曲。「Cross Otter」は、ストイックなタッチからダイナミックなアクション音楽へ展開。「Heavy Eagle」は、荘厳なイントロから明るく親しみやすい主題へ。「The Spear」は、ビジーなアクション音楽。「Scalped!」は、抑制されたサスペンス音楽からメインの主題へ。「Black Feet Pursue Tyler」「Swift Runner」は、躍動的でダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Winter Massacre」は、ストイックなタッチの曲。「The End of La Bont」は、サスペンスアクション音楽。「Tyler vs. Heavy Eagle & End Credits」 は、大らかなイントロからクライマックスの決闘シーンのアクション音楽、メインの主題のリプライズによるエンドクレジットと展開。最後にソース音楽2曲をエクストラとして収録。このスコアの初リリースで、限定プレス。
(2013年10月)

Michel Legrand

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