17歳 JEUNE & JOLIE
作曲・指揮:フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE
ROMBI
演奏:ベラルト交響楽団
Performed
by l'Orchestre Symphonique Bel'Arte
(仏BOriginal / BO-006)
2013年製作のフランス映画(英語題名は「YOUNG
& BEAUTIFUL」/日本公開は2014年2月)。監督・脚本は「まぼろし」(2001)「8人の女たち」(2002)「スイミング・プール」(2003)「ふたりの5つの分かれ路」(2004)「エンジェル」(2007)「しあわせの雨傘」(2010)「危険なプロット」(2012)等のフランソワ・オゾン(1967〜)。出演はマリーヌ・ヴァクト、ジェラルディーヌ・ペラス、フレデリック・ピエロ、ファンタン・ラヴァ、ヨハン・レイゼン、シャーロット・ランプリング、ナタリー・リシャール、ジェジェ・アパリ、リュカ・プリゾール、ロラン・デルベック、ジャンヌ・ルッフ、キャロール・フランク、オリヴィエ・ドゥソテル、セルジュ・エフェッズ、アケラ・サリ他。撮影はパスカル・マルティ。名門校の生徒として普通の高校生活を送りながら、SNSを通じて売春に手を染める17歳の少女の心模様を描いたドラマ。主演はイヴ・サンローランの香水のイメージモデルで注目を集め、本作が映画初出演となったマリーヌ・ヴァクト。大人びた表情の中にあどけなさを残す少女イザベル(ヴァクト)は、パリの名門アンリ4世高校に通う17歳。医師の母シルヴィー(ペラス)とその再婚相手の義父パトリック(ピエロ)、弟のヴィクトル(ラヴァ)とバカンスにやって来たリゾート地で、ドイツ人青年フェリックス(プリゾール)を相手に初体験を済ませると、パリに戻った後はSNSで知り合った男たちを相手に身体を売るようになる。レアという名の20歳のソルボンヌ大学文学部2年生と偽っていた。そんなある日、売春相手の初老の男がホテルの部屋で心臓発作で死んでしまい、捜査の手が及んで、ついに売春の事実が家族に発覚する。動揺する母親の問いかけに、何も答えることができないイザベルだったが……。2013年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、同年のセザール賞の助演女優賞(ジェラルディーヌ・ペラス)と有望若手女優賞(マリーヌ・ヴァクト)にノミネートされている。
音楽はフランソワ・オゾン監督作品の大半のスコアを手がけているフィリップ・ロンビ(1968〜)。このサントラ盤は劇中の挿入歌のコンピレーション・アルバムとなっており、ロンビ作曲のアンダースコアは3曲のみ収録されている。「Ete」は、ロンビ自身の演奏によるピアノとストリングスによる情感豊かでメランコリックな曲。「Chambre
6095」は、後半ドラマティックに盛り上がる。「Jeune &
Jolie」も、メランコリックで美しい。チェロの演奏はアレクサンドル・ジオルダン、ハープはアイリス・トロッシアン。
ロンビのアンダースコアの他に、フランスのシンガーソングライターで女優のフランソワーズ・アルディ(1944〜)によるシャンソン「L'amour
d'un garcon」「A quoi ca sert ?」「Premiere rencontre」「Je suis moi」や、The
Citizens、Vitalic、Mud Flow、Poni Hoax、M83、Crystal
Castlesのロックソングを収録。
(2014年4月)
Philippe
Rombi
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