秘密殺人計画書 THE LIST OF ADRIAN MESSENGER
作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY
GOLDSMITH
演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed
by the
Hollywood Studio Symphony
(米Varese Sarabande / VCL 0214 1149)
1963年製作のアメリカ映画。監督は「マルタの鷹」(1941)「黄金」(1948)「キー・ラーゴ」(1948)「アフリカの女王」(1951)「白鯨」(1956)「荒馬と女」(1961)「ロイ・ビーン」(1972)「王になろうとした男」(1975)「勝利への脱出」(1980)「火山のもとで」(1984)等のジョン・ヒューストン(1906〜1987)。出演はジョージ・C・スコット、ダナ・ウィンター、クライヴ・ブルック、グラディス・クーパー、ハーバート・マーシャル、ジャック・ルー、ジョン・メリヴェイル、マルセル・ダリオ、バーナード・アーチャード、ウォルター・アンソニー・ヒューストン、ローランド・ロング、バーナード・フォックス、ジョン・ヒューストン、カーク・ダグラス他。「恐怖のサーカス」(1954)「(未公開)黒の誘拐」(1956)等のフィリップ・マクドナルドの原作を基にアンソニー・ヴェイラーが脚本を執筆。撮影はジョセフ・マクドナルド。グレネイア侯爵(ブルック)が自分の領地で主催した狐狩りに出席したエドリアン・メッセンジャー(メリヴェイル)は、同席していた元英国諜報部員のアンソニー・ゲスリン(スコット)に10人の名前が書かれたリストを渡し、その人物たちの背景を調査してほしいと依頼する。ゲスリンが調べてみると、そのリスト上の大半の人物は既に事故死していた。そしてメッセンジャー自身もモントリオール行きの旅客機に仕掛けられた爆弾により死亡したことで、ゲスリンはリストの人物が事故ではなく殺害されたと確信する。爆弾事故での唯一の生存者であるラウール・ル・ボルグ(ルー)の協力を得て、ゲスリンはリストの人物を殺害した犯人を突き止めようとする……。トニー・カーティス、バート・ランカスター、ロバート・ミッチャム、フランク・シナトラという当時の主役級の大スターたちが、本人だと見分けがつかないような凝ったメイクアップでカメオ出演している。エリザベス・テイラーも同様のカメオ出演をオファーされたが、ヘビーなメイクアップがあまりに苦痛との理由で断ったという。日本でテレビ放映された際には、カーク・ダグラス(宮部昭夫)、トニー・カーティス(広川太一郎)、バート・ランカスター(久松保夫)、ロバート・ミッチャム(浦野
光)、フランク・シナトラ(家弓家正)と、ちゃんとフィックスの声優が吹替えていた。
音楽はジェリー・ゴールドスミス(1930〜2004)で、これは彼がキャリアの初期に手がけたスコア。「Prologue
/ Main Title /
Gleneyre」は、ダークなタッチのプロローグからサックスによるミステリアスなメインタイトルへ展開。「Death in
Disguise」「Cat and Louse」「Assault on Slattery」「Quail
Hunt」は、メインの主題を織り込んだサスペンス音楽。「Le Borg Remembers」「Back in the
Ditch」「The Brush Off」「The Gypsy」「Baiting the
Trap」等もサスペンス音楽で、一部テルミンが使われている。「It's a
Gasser」は、躍動的なタッチの曲。「Lost
Love」は、ジェントルでロマンティックなラヴ・テーマ。「Beagles and
Fox」は、ヒロイックで躍動的な狩のシーンの音楽で、秀逸。「It's a
Drag」は、メインの主題を織り込んだダイナミックなサスペンスアクション音楽で、ゴールドスミスらしいミリタリスティックなタッチ。「Broom's
Doom」は、ミステリアスなタッチ。「End
Cast」は、メインの主題からゲストスターたちがメイクアップをはがして種明かしをするエンドクレジットでのコミカルなタッチの主題へ展開。
このスコアの正規盤による初リリースで3000枚限定プレス。
(2014年5月)
Jerry Goldsmith
Soundtrack
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