ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎  YOUNG SHERLOCK HOLMES

作曲・指揮:ブルース・ブロートン
Composed and Conducted by BRUCE BROUGHTON

演奏:シンフォニア・オブ・ロンドン
Performed by the Sinfonia of London

(米Intrada / MAF 7131)

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1985製作のアメリカ映画。監督は「ダイナー」(1982)「ナチュラル」(1984)「グッドモーニング,ベトナム」(1987)「レインマン」(1988)「わが心のボルチモア」(1990)「バグジー」(1991)「トイズ」(1992)「ディスクロージャー」(1994)「スフィア」(1998)「バンディッツ」(2001)「ザ・ベイ」(2012)等のバリー・レヴィンソン(1942〜)。出演はニコラス・ロウ、アラン・コックス、ソフィー・ウォード、アンソニー・ヒギンズ、スーザン・フリートウッド、フレディ・ジョーンズ、ナイジェル・ストック、ロジャー・アシュトン=グリフィス、アール・ローズ、ブライアン・アウルトン、パトリック・ニューウェル、ドナルド・エックルズ、マシュー・ライアン、マシュー・ブラクスタッド、マイケル・ホーダーン他。脚本は「グレムリン」(1984)「グーニーズ」(1985)等の脚本や「ホーム・アローン」(1990)「ミセス・ダウト」(1993)「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002)「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」(2010)等の監督を手がけているクリス・コロンバス(1958〜)。撮影はスティーヴン・ゴールドブラット。製作総指揮はスティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャルとキャスリーン・ケネディ。若き日のシャーロック・ホームズとワトソンの活躍を描いたアドヴェンチャー(アーサー・コナン・ドイル作のホームズ小説の映画化ではなく、全くオリジナルのストーリー)。クリスマスを控えた1870年のロンドン。ブロンプトン校に転校して来た少年ジョン・ワトソン(コックス)は、天才的な推理力を持つ少年シャーロック・ホームズ(ロウ)と意気投合する。ホームズは、彼を敵視するクラスメイトのダドリー(ローズ)の陰謀で学校を追われることになるが、ワトソンの見送りを受けている最中にワックスフラッター教授(ストック)が不審な死を遂げる。ホームズとワトソンが駆けつけると、教授は謎の言葉“エル・タール”を残して息を引き取る。警察は事件を自殺として片づけるが、ホームズは数日前に同様の不審死が起きていることを知り、ワトソン、そしてワックスフラッターの姪エリザベス(ウォード)とともに、現場から立ち去ったマント姿の人物が落とした吹き矢を頼りに調査を進める。そして、その矢が、エジプトの死神オシリスを信仰するラメ・タップという邪教集団が暗殺に使うもので、その先端には幻覚剤が塗られていたことを突き止める……。ワックスフラッター教授役のナイジェル・ストックは、ピーター・クッシングがホームズを演じた1968年製作のイギリスBBC放送のTVシリーズ「アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ(Sir Arthur Conan Doyle's Sherlock Holmes)」でワトソンを演じていた。VFXスーパーヴァイザーはILMのデニス・ミューレン(本作で1985年度アカデミー賞の視覚効果賞にノミネート)で、ステンドグラスから飛び出す騎士のCGにはアニメーターとしてジョン・ラセターが参加している。

音楽はアメリカの作曲家ブルース・ブロートン(1945〜)。これは、テレビ番組のスコアを中心に作曲していたブロートンが、同年に手がけた「シルバラード」(1985)とともに、劇場映画のスコアで注目されるきっかけとなった作品で、彼のベスト・スコアの1つ。CD2枚組となっており、1枚目の冒頭「The First Victim」は、サスペンス調のイントロからダイナミックなサスペンスアクション音楽へ展開。続く「The Old Hat Trick」も、ミステリアスなタッチからアクション音楽へ。「Main Title」は、湧き上がるようなイントロから躍動的でドラマティックな“捜査”の主題へと展開するメインタイトル。「Watson's Arrival」は、ジェントルでドラマティックな“冒険”の主題で、この主題は「The Bear Riddle」「Fencing with Rathe」「The Hat」等でも繰り返される。「Library Love / Waxflatter's First Flight」「Cold Revenge」「Waxflatter's Death」は、サスペンス音楽。「The Glass Soldier」は、ジェントルな主題から後半サスペンスアクション音楽へ展開。「Solving the Crime」は、メインの主題による躍動的なタッチの曲。「Second Attempt」も、明るく躍動的。「Holmes and Elizabeth - Love Theme」は、ジェントルなホームズとエリザベスのラヴ・テーマ(“冒険”の主題のバリエーション)で、アルバム用のアレンジメント。CD2枚目の冒頭「Getting the Point」は、ダイナミックなイントロからサスペンス音楽へと展開。「Rame Tep」「Waxing Elizabeth」は、コーラスをフィーチャーした「カルミナ・ブラーナ」風の邪教集団の主題。「Pastries and Crypts」「It's You!」「Temple Fire」「Ehtar's Escape (Revised Version)」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Discovered by Rathe」「To Cragwitch's」「The Explanation」「Cragwitch Goes Again」は、サスペンス音楽。「Duel and Final Farewell」は、クライマックスのダイナミックで重厚なアクション音楽から、後半ジェントルな主題へ。「The Riddles Solved and End Credits」は、“冒険”の主題からメインの“捜査”の主題へと展開するエンドクレジット。「Ytrairom Spelled Backwards」は、ラストのミステリアスな音楽。最後に代替バージョンやソース曲等のエクストラ・トラック6曲を収録。

このスコアは公開当時の1985年に米MCAレーベルから全10曲/約36分収録のサントラLPが出ていた(ジャケット・デザインの異なるドイツ盤もあり)が、このアルバムはなぜかずっとCD化されず、ブロートンの作品中で最もCD化が望まれていたスコアだった。その後、2002年に米IntradaレーベルがCD2枚組/全23曲収録のプロモーション用CDをリリースしたが、これはかなりの限定枚数だったため、あっという間に入手困難となった。今回、同じIntradaレーベルが通常版としてリリースしたCDは、全34曲収録のコンプリート・スコアで、ファン待望のリリース。

今回のCD、及び過去にリリースされたCD、LPの収録曲は以下の通り。

●米Intrada CD(2014年3月リリース/Intrada MAF 7131)

Disc 1

1.The First Victim (02:57)
2.The Old Hat Trick (01:45)
3.Main Title (02:01)
4.Watson's Arrival (01:03)
5.The Bear Riddle (00:46)
6.Library Love / Waxflatter's First Flight (02:54)
7.Fencing With Rathe (01:07)
8.The Glass Soldier (03:22)
9.Solving The Crime (04:54)
10.Second Attempt (01:11)
11.Cold Revenge (04:08)
12.Waxflatter's Death (03:38)
13.The Hat (01:21)
14.Holmes And Elizabeth - Love Theme (01:58)

Disc 1 Time: 33:36

Disc 2

1.Getting The Point (06:25)
2.Rame Tep (03:06)
3.Pastries And Crypts (06:44)
4.Discovered By Rathe (05:05)
5.To Cragwitch's (01:32)
6.The Explanation (01:48)
7.Cragwitch Goes Again (01:23)
8.It's You! (06:17)
9.Waxing Elizabeth (03:37)
10.Temple Fire (03:24)
11.Ehtar's Escape (Revised Version) (04:04)
12.Duel And Final Farewell (05:41)
13.The Riddles Solved And End Credits (06:27)
14.Ytrairom Spelled Backwards (00:48)

The Extras
15.Main Title (Film Version) (01:42)
16.Belly Dancer (01:02)
17.Waxing Elizabeth (Chorus) (03:01)
18.Waxing Elizabeth (Orchestra) (03:37)
19.Ehtar's Escape (Original Version) (04:03)
20.God Rest Ye Merry, Gentlemen (01:06)
(Arr. Bruce Broughton)

Disc 2 Time: 70:07

Total Duration: 01:43:57


●米Intrada CD(2002年3月リリース/Intrada CD 4007)

Disc 1

1.The Gamecock / The Bird is Alive (02:53)
2.Flaming Hat Rack / Main Title (03:41)
3.The Heart of London (01:00)
4.A Deductive Mind Never Rests (00:44)
5.Library Love / Waxflatter's First Flight / The Visitor (02:51)
6.Fencing Lesson (01:05)
7.I Never Want to Be Alone / Stained Glass Knightmare / Solving the Crime (08:06)
8.Waxflatter Flies Again (01:09)
9.One Last Duel / Window Parting / Cario Vision (04:08)
10.Waxflatter's Death / Holmes Returns (03:38)
11.The Hat / Holmes and Elizabeth - Love Theme (03:15)

Disc 2

1.The Game is Afoot / Tip of the Iceberg (06:22)
2.The Ceremony (03:05)
3.Stop! She's Alive! / Pastries & Crypypts (06:42)
4.Caught / Friends of Waxflatter (04:55)
5.Warning Shot (01:31)
6.Cragwitch's Vision (01:46)
7.The Struggle (01:21)
8.A Fifth Princess / Holmes in Flight (06:15)
9.Waxing Elizabeth / Diversionary Tactics (07:04)
10.Ehtar's Escape / The Final Duel / Final Farewell (09:36)
11.The Riddle's Solved / End Credits (06:25)
12.Moriarty? (00:46)

Total Duration: 01:28:18


●米MCA LP(1985年リリース/MCA Records 6159)

1.Main Title (01:58)
2.Solving the Crime (04:53)
3.Library Love / Waxflatter's First Flight (02:23)
4.Pastries & Crypts (05:44)
5.Waxing Elizabeth (03:35)
6.Holmes and Elizabeth - Love Theme (01:54)
7.Ehtar's Escape (04:02)
8.The Final Duel (03:51)
9.Final Farewell (01:53)
10.The Riddles Solved / End Credits (06:25)

Total Duration: 00:36:38

(2014年6月)

Bruce Broughton

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