スノーピアサー  SNOWPIERCER

作曲:マルコ・ベルトラミ
Composed by MARCO BELTRAMI

(韓国CJ E&M / CMDC 10153)

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2013年製作の韓国=アメリカ=フランス=チェコ合作映画(日本公開は2014年2月)。監督は「殺人の追憶」(2003)「グエムル -漢江の怪物-」(2006)「TOKYO!」(2008)「母なる証明」(2009)等のポン・ジュノ(1969〜)。出演はクリス・エヴァンス、ソン・ガンホ、エド・ハリス、ジョン・ハート、ティルダ・スウィントン、ジェイミー・ベル、オクタヴィア・スペンサー、ユエン・ブレムナー、コ・アソン、アリソン・ピル、ルーク・パスクァリーノ、ヴラド・イヴァノフ、アドナン・ハスコヴィック、エマ・レヴィー、スティーヴン・パーク他。ジャン=マルク・ロシェット、ジャック・ロブとベンジャミン・ルグラン原作のコミック(バンドデシネ)『Le Transperceneige』とポン・ジュノの原案を基に、ポン・ジュノとケリー・マスターソンが脚本を執筆。撮影はホン・ギョンピョ。製作は「JSA」(2000)「オールド・ボーイ」(2003)「親切なクムジャさん」(2005)「渇き」(2009)「イノセント・ガーデン」(2013)等の監督パク・チャヌクとイ・テフン。2014年7月1日、急速に進行する地球温暖化を食い止めるため、79カ国により人工冷却物質CW-7の散布が行われた。しかしそれは予想外の結果を招き、地球は氷河期に突入してしまう。やがて人類を含めたほとんどの生物は死に絶え、17年後の2031年、“スノーピアサー”と呼ばれる列車の中で生活する乗客たちだけが人類の全てとなっていた。その列車は永久機関のエンジンを積み、止まることなく1年をかけて地球を1周する“走る箱舟”だった。その前方車両では、富裕層が氷河期になる前と変わらない優雅な生活を送る一方、後方車両に押し込められた貧困層は劣悪な環境で虐げられていた。そんな中、最後尾に乗るカーティス(エヴァンス)が革命に立ち上がり、反乱軍を率いて前方車両へと侵攻していくが……。

音楽は「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(2012)「ワールド・ウォー Z」(2013)「ウルヴァリン:SAMURAI」(2013)「キャリー」(2013)等のマルコ・ベルトラミ(1966〜)。「This Is the End」は、ピアノとストリングスによる静かにメランコリックなタッチの主題から後半オーケストラによりダイナミックに盛り上がる曲。「Stomp」「Preparation」「Go Ahead」「The Seven」「Steam Car」「Snow Melt」等は、抑制されたサスペンス音楽。「Requesting an Upgrade」「Axe Gang」「Blackout Fight」「We Go Forward」「Yona Lights」は、重厚かつダイナミックでパーカッシヴなサスペンスアクション音楽。「Take the Engine」は、ダークなタッチのピアノ曲。「Axe Schlomo」「Water Supply」「Sushi」「Take My Place」等は、ピアノ、ストリングスによるメランコリックなタッチの曲。「This Is the Beginning」は、躍動的でストイックなタッチの曲。「Yona's Theme」は、メランコリックな主題で、最後に子供による歌「Wilford Song」が入っている。シリアスでドラマティックなオーケストラル・スコア。
(2014年7月)

Marco Beltrami

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