(TV)ナイトメア 〜血塗られた秘密〜 PENNY DREADFUL
作曲・指揮:アベル・コルジェニオウスキ
Composed and Conducted
by ABEL KORZENIOWSKI
(米Varese Sarabande / 302 067 298 8)
2014年製作のアメリカ=イギリス=アイルランド合作テレビシリーズ(シーズン1は60分×8話/2014年4〜6月に米Showtime
Networksで放映/日本では2015年3〜4月にWOWOWで放映)。製作総指揮・脚本は「グラディエーター」(2000)「ラスト
サムライ」(2003)「アビエイター」(2004)「スウィーニー・トッド
フリート街の悪魔の理髪師」(2007)「英雄の証明」(2011)「ヒューゴの不思議な発明」(2011)「007
スカイフォール」(2012)等の脚本を手がけているジョン・ローガン(1961〜)。監督は「永遠のこどもたち」(2007)「インポッシブル」(2012)等のJ・A・バヨナ(フアン・アントニオ・バヨナ)、「(TV)嵐が丘」(2009)等のコーキー・ギェドロイツ、「(TV)ファニー・ヒル 〜禁断の扉〜」(2007)「(TV)チャレンジャー号
73秒の真実」(2013)等のジェームズ・ホーズ、「(TV)ボルジア
欲望の系譜」(2011)等のダーブラ・ウォルシュが各エピソードを担当。出演はジョシュ・ハートネット、ティモシー・ダルトン、エヴァ・グリーン、ハリー・トレッダウェイ、リーヴ・カーニー、ビリー・パイパー、ダニー・サパーニ、ロリー・キニアー、サイモン・ラッセル・ビール、ヘレン・マクローリー、オリヴィア・リューウェリン、ギャヴィン・ファウラー、ロバート・ネアーン、アラン・アームストロング、デヴィッド・ワーナー他。撮影は「アレクサンドリア」(2009)等のシャビ・ヒメネスと、オーウェン・マクポーリン、P・J・ディロンが各エピソードを担当。製作総指揮に「アメリカン・ビューティー」(1999)「ロード・トゥ・パーディション」(2002)「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」(2008)「007
スカイフォール」(2012)等の監督サム・メンデスが参加している。1891年、ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に、イギリス人の探検家サー・マルコム・マレー(ダルトン)が、透視能力を持つ霊能者ヴァネッサ・アイヴス(グリーン)、アメリカ人のガンマン、イーサン・チャンドラー(ハートネット)、イーサンの恋人でアイルランド人娼婦のブローナ・クロフト(パイパー)、アフリカ人の戦士センビーン(サパーニ)たちと組み、悪霊によって捕らえられてしまった娘ミナ(リューウェリン)を救い出そうとする。ヴィクター・フランケンシュタイン博士(トレッダウェイ)と彼が創造したクリーチャー“カリバン”(キニアー)、ドリアン・グレイ(カーニー)といった過去の小説のキャラクターが登場する点はアラン・ムーア原作の「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」(2003)と設定が似ている(マレーの娘のミナ・ハーカーは、ブラム・ストーカー原作の「吸血鬼ドラキュラ」でドラキュラの餌食となるヒロイン)。「オーメン」(1976)「タイム・アフター・タイム」(1979)「マウス・オブ・マッドネス」(1994)等の名バイプレイヤー、デヴィッド・ワーナーがヴァン・ヘルシング教授役で出演しているのが、SFホラー映画ファンとしては嬉しい。
音楽は「シングルマン」(2009)「ウォリスとエドワード
英国王冠をかけた恋」(2011)等のポーランド人作曲家アベル・コルジェニオウスキ(1972〜)。「Demimonde (Main
Title)」は、躍動的でダイナミックかつドラマティックなメインタイトル。「First Blood」「Mother of
Evil」等は、サスペンスフルなホラー音楽。「Right Behind
You」は、女声をフィーチャーしたダークなタッチの曲。「Modern Age」「There Is a Place」「Pull
the Trigger」「Closer Than Sisters」「Back Hand of
God」等は、ピアノとストリングスによるメランコリックな曲。「Street. Horse. Smell.
Candle.」「Everyone Likes Oranges」「In
Peace」は、ピアノとストリングスによるジェントルでドラマティックな曲。「Welcome to the Grand
Guignol」は、躍動的でドラマティックな曲。「Abomination」「Transgression」「Asylum」「Secret
Room」等は、重厚なサスペンス音楽。「Mina」「Allegiance」「Dorian Gray」「Never Say
No」「Let Me Die」「To Be Beautiful Is To Be Almost
Dead」は、ダークでメランコリックな曲。「Too Many Monsters」「I'm Not Myself」「The
Last Rites」は、ダークで重厚なサスペンス音楽から後半ビジーなサスペンスアクション音楽へ展開。「I Was Never
Going to Go to
Africa」「Reborn」は、静かにドラマティックな曲。コルジェニオウスキらしい、重厚で情感豊かなゴシック・ホラー音楽。
(2014年9月)
(2015年10月)
Abel Korzeniowski
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