ポリスアカデミー  POLICE ACADEMY

作曲・指揮:ロバート・フォーク
Composed and Conducted by ROBERT FOLK

(米La-La Land / LLLCD 1269)  2013

 ★TOWER.JPで購入


1984年製作のアメリカ映画(日本公開は1984年10月)。監督は「不機嫌な赤いバラ」(1994)「ファースト・ワイフ・クラブ」(1996)「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」(1999)「(未公開)ダドリーの大冒険」(1999)等のヒュー・ウィルソン(1943〜)。出演はスティーヴ・グッテンバーグ、キム・キャトラル、G・W・ベイリー、ババ・スミス、ドノヴァン・スコット、ジョージ・ゲインズ、アンドリュー・ルービン、デヴィッド・グラフ、レスリー・イースターブルック、マイケル・ウィンスロー、デブラリー・スコット、ブルース・マーラー、テッド・ロス、スコット・トムソン、ジョージナ・スペルヴィン他。ニール・イズラエルとパット・プロフトの原案を基にニール・イズラエル、パット・プロフトとヒュー・ウィルソンが脚本を執筆。撮影はマイケル・D・マーガリーズ。警察学校を舞台にしたスラプスティック・コメディで、シリーズ化されて7作目まで作られ、テレビアニメにもなった。アメリカのある大都市で、女性市長が警察官採用の際のすべての制限を撤廃するという方針を打ち出した結果、どう考えても不適性な志望者が警察学校に殺到。ラサール校長(ゲインズ)は大あわてになるが、教官のハリス警部(ベイリー)は伝統を守るため、クズ志望者をしごいて早いうちに追い出そうとする。客ともめて逮捕された駐車場の係員ケアリー・マホーニー(グッテンバーグ)は、元警官だった彼の父親に世話になったという署長の命令で、警察学校に入れられた。彼の他にも、大富豪の令嬢カレン・トンプソン(キャトラル)、拳銃狂のタックルベリー(グラフ)、巨人のモーゼス・ハイタワー(スミス)など型破りの志望者たちが、ハリス警部とキャラハン警部補(イースターブルック)の執拗なしごきにしぶとく耐え続けるが……。

音楽は「ネバーエンディング・ストーリー第2章」(1990)「トイ・ソルジャー」(1991)「ジム・キャリーのエースにおまかせ」(1995)「バーチャル・ウォーズ2」(1996)「マキシマム・リスク」(1996)等のロバート・フォーク(1949〜)で、彼はこのシリーズの全作品(「ポリスアカデミー2/全員出動!」(1985)「ポリスアカデミー3/全員再訓練!」(1986)「ポリスアカデミー4/市民パトロール」(1987)「ポリスアカデミー5/マイアミ特別勤務」(1988)「新ポリスアカデミー/バトルロイヤル」(1989)「ポリスアカデミー'94/モスクワ大作戦!!」(1994))のスコアを手がけている。「Main Title / Night Rounds」は、明るくヒロイックでミリタリスティックなタッチのマーチで、スコア全体がこのマーチのバリエーションで構成されている。「Rounds Resume / Tackleberry」「Warpath」は、サスペンス音楽。「Barbara」「Join Up」「The Academy」「Formation / Move Out」「Obstacles」「Ball Games」「Improvement」「Straighten Up」等は、メインの主題のバリエーション。「Recruits」「Pussycat / Uniforms」は、ダイナミックなイントロから明るくアップビートな主題へ展開。「Assignment」は、ダイナミックでヒロイックなマーチ。「Martin and Company」は、気だるいタッチのジャズからサスペンス調へ。「Regrets」は、サックス・ソロをフィーチャーしたジェントルな曲。「Guns / In Drag」は、メインの主題のバリエーションから後半気だるいジャスへ展開。「Jam Up」は、明るく快活な曲。「Need to Talk / Hightower Leaves」は、ジェントルな曲。後半の「Riot Starts」「Riot Gear」「SOB」「Match」「Where's Harris?」は、クライマックスの暴動制圧シーンでのストイックなタッチのサスペンス音楽。ラストの「Police Academy March」は、メインのマーチのリプライズ。安定的な作風と実力ながらマイナーな作品のスコアが多いロバート・フォークにとって最もポピュラーなアサインメントだろう。ワーナー・ブラザース映画90周年記念の一環として発売されたもので、このスコアの初リリース。3000枚限定プレス。
(2014年10月)

Robert Folk

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2014  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.