プレデター2  PREDATOR 2

作曲・指揮:アラン・シルヴェストリ
Composed and Conducted by ALAN SILVESTRI

演奏:スカイウォーカー交響楽団
Performed by the Skywalker Symphony Orchestra

(米Varese Sarabande / VCL 1114 1151)

 ★TOWER.JPで購入


1990年製作のアメリカ映画(日本公開は1991年1月)。監督は「エルム街の悪夢5/ザ・ドリームチャイルド」(1989)「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」(1994)「ゴースト&ダークネス」(1996)「ロスト・イン・スペース」(1998)「アンダー・サスピション」(2000)「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」(2004)「リーピング」(2007)「(TV)シェイムレス 俺たちに恥はない」(2011)等のスティーヴン・ホプキンス(1958〜)。出演はダニー・グローヴァー、ゲイリー・ビューシー、ルーベン・ブラデス、マリア・コンチータ・アロンゾ、ビル・パクストン、ロバート・ダヴィ、アダム・ボールドウィン、ケント・マッコード、モートン・ダウニー・Jr、カルヴィン・ロックハート、スティーヴ・カーン、ヘンリー・キンジ、コーリー・ランド、エルピディア・カリーロ、ケヴィン・ピーター・ホール他。脚本はジム・トーマスとジョン・トーマス。撮影はピーター・レヴィ。VFXはスタン・ウィンストン。ジョン・マクティアナンが監督しアーノルド・シュワルツェネッガーが主演した「プレデター」(1987)の続編。舞台を前作のジャングルから(製作当時から見た)近未来の1997年のロス・アンジェルスに移し、麻薬組織間の抗争の只中で始まった残忍無比な肉食エイリアンの人間狩りを描くSFアクション。コロンビア人の麻薬組織を追うマイク・ハリガン警部補(グローヴァー)は同僚のダニー(ブラデス)、レオーナ(アロンゾ)と踏み込んだ現場で原因不明の惨劇を目撃するが、市警部長ハイネマン(ダヴィ)は連邦麻薬調査局の領分だと調査の中止を命じ、新たに調査官ピーター・キース(ビューシー)とジェリー・ランバート(パクストン)がやって来る。麻薬王レイモン(ランド)とジャマイカ人の抗争の現場で再び惨劇が起こり、駆けつけたハリガンらは唯一生き残ったレイモンの愛人が「悪魔がやって来た」とつぶやくのを聞くが……。当初は前作の主演だったシュワルツェネッガーに出演がオファーされたが、舞台をLAに移したことや脚本が気に入らずに拒否したため、別のキャラクター役でケイリー・ビューシーがキャストされた。

音楽は前作同様アラン・シルヴェストリが作曲。もともとアクション作品が得意な作曲家だが、これは彼の作品中でも最もダイナミックでパワフルなアクション・スコアの1つ。「Welcome to the Jungle」は、リズミックなパーカッションによるイントロから不気味なうめき声のようなフレーズを織り込んだダイナミックなサスペンス音楽へと展開。「Chat」「Truly Dead」「This Is History」は、パーカッシヴなサスペンス音楽。「Up on the Roof」は、不気味なイントロからダイナミックなアクション音楽へ。「First Carnage」「Stay out of My Way」「Mystery Dart」「Kid Commando」「The Doctor」等は、ダークで抑制されたサスペンス音楽。「Feds on the Case」は、ミリタリスティックなパーカッション。「Swinging Rude Boys」は、リズミックなパーカッションから不気味なサスペンス音楽、ダイナミックなアクション音楽へと展開。「Last Person / Danny Gets It」は、ダークなサスペンス音楽からダイナミックなアクション音楽へ。「Rest in Pieces」は、荘厳なファンファーレからサスペンス音楽へ。「Subway Predator」「Tunnel Chase」「Elevator Shaft」「Dem Bones」「More Than One」は、シルヴェストリが本領を発揮した重厚でパワフルなアクション音楽。「Meat Locker」「Ugly Mother」「Birds」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「Came So Close / End Credits」は、抑制されたイントロからミリタリスティックなパーカッション、1作目の主題を織り込んだダイナミックなアクション音楽へと展開するエンドクレジットで、スコア全体の白眉。最後にボーナストラックとして劇中のTV番組のロゴ・ミュージック「Hardcore Logo」や、アルバム用ミックスの代替テイク等を収録。
このスコアは公開当時にVarese Sarabandeレーベルから全11曲(約45分)収録のサントラCDがリリースされていたが、今回同じVareseレーベルのCD ClubからリリースされたCDは2枚組/全29曲収録のThe Deluxe Editionで、3000枚限定プレス。
(2015年1月)

Alan Silvestri

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2015  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.