蛮地の太陽  WHITE WITCH DOCTOR

作曲・指揮:バーナード・ハーマン
Composed and Conducted by BERNARD HERRMANN

(米Kritzerland / KR 20029-9)

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1953年製作のアメリカ映画。監督は「ナイアガラ」(1953)「炎と剣」(1954)「西部開拓史」(1962)「エルダー兄弟」(1965)「ネバダ・スミス」(1966)「勇気ある追跡」(1969)「ロンメル軍団を叩け」(1970)等のヘンリー・ハサウェイ(1898〜1985)。出演はスーザン・ヘイワード、ロバート・ミッチャム、ウォルター・スレザック、マシュード・アジャラ、ジョセフ・C・ナーシス、エルジー・エマニュエル、ティモシー・ケアリー、オーティス・グリーン、マイケル・アンサラ、エヴェレット・ブラウン、ルイス・ポリマン・ブラウン、レオ・C・アルドリッジ=マイラス、ネメカ・アコーサ、マートル・アンダーソン、マイケル・グレンジャー他。ルイーズ・A・スタイントーフの原作を基にアイヴァン・ゴッフとベン・ロバーツが脚本を執筆。撮影はレオン・シャムロイ。1907年、冒険家のジョン・“ロニー”・ダグラス(ミッチャム)とハイズマン(スレザック)は、アフリカのコンゴへ猛獣狩と黄金探索のためにやって来た。彼らは、奥地で伝道診療所を開いている女医を訪ねる途中の看護師エレン・バートン(ヘイワード)と会い、ロニーはエレンと目的地まで同行するが、そこで女医が既に死んでいることを知る。エレンに惹かれるようになったロニーは、彼女の身を気遣い帰国を勧めるが、彼女は女医に代わって診療所を運営していく決心を固める……。

音楽はバーナード・ハーマン(1911〜1975)が作曲しており、これは彼が20世紀フォックス時代に手がけた傑作スコアの1つ。「Prelude」は、パーカッシヴでバーバリックなタッチの前奏曲。「The Necklace」は、ドラマティックなタッチから後半サスペンス調へ。「The Question」「Goodnight / The Safari」「Morning」「Departure」は、静かにドラマティックな曲。「Petticoat Dance」は、快活でリズミックな舞踏音楽。「The Village」「The Hut」「The Operation」は、ミステリアスなタッチの抑制されたサスペンス音楽。「The Leopard」は、ハーマンが「地底探検」のスコアでも使った古楽器セルパン(serpent)による獣の唸り声のようなサウンドをフィーチャーしたサスペンス音楽。この古楽器はこの後もサスペンス調の曲で何度か登場する。「Elegy」は、ダークでメランコリックな主題から後半は荘厳なオルガンによる主題へ。「The Birth」「Bakuba Country」「The Camp」「The Camp #2」「Thirty Seconds」は、抑制されたタッチのサスペンス音楽。「Little Mama」「Nocturne」は、ジェントルな曲。「Defiance / Bakuba Boy」は、ダークで重厚な曲。「The Abduction」「The Shinbeck」「Jacques」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「The Skulls」「The King」「The Three Doctors」は、バーバリックなタッチのサスペンス音楽。「The Past」は、情感豊かでドラマティックな曲。「The Fight」は、パーカッシヴでダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Terror / Recovery / The Finale」は、サスペンスフルなイントロからドラマティックで情感豊かな主題、大らかなエンディングへと展開するフィナーレ。最後にハーマンの肉声入りのセッション「Goodnight (three takes)」を収録。
このスコアは米Varese Sarabandeレーベルが限定リリースしたCD14枚組のボックスセット「Bernard Herrmann at 20th Century Fox」にも収録されていたもので、このスコアだけを単独CDとして再リリースしたもの。1000枚限定プレス。
(2015年7月)

Bernard Herrmann

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