（未公開/TV）LA PARIA

作曲：ジョルジュ・ガルヴァランツ
Composed by GEORGES GARVARENTZ

（仏Music Box Records / MBR-069）

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1985年製作のベルギー＝スイス＝フランス合作テレビ・シリーズ（52分×6話）。監督は「非情」(1957)「いまだ見ぬひと」(1959)「地獄の決死隊」(1962)「マルコ・ポーロ大冒険」(1964)「皆殺しのバラード」(1966)「（TV）新・メグレ警視／サン・フィアクル殺人事件」(1995)等のドゥニ・ドゥ・ラ・パトリエール（1921〜2013）。出演はシャルル・アズナヴール、オッタヴィア・ピッコロ、ジュディ・ウィンター、ジャン・トパール、ハンス・クラリン、ジャック・セリー、オルガ・ジョルジュ＝ピコ、ジャック・リシャール、マルコ・ボネッティ、ポーレット・デュボ、ジャン・フランヴァル、ヴェロニク・プリュン、フィリップ・ル・メルシエ、ジル・グランジエ、ヴァニア・ヴィレール他。脚本はドゥニ・ドゥ・ラ・パトリエールとアルベール・カントフ。フランスで香水事業を手がける一族の息子ジュリアン・モーリエ（アズナヴール）は、不動産事業での不運な経験から国外追放され、ヴェネズエラで20年間を費やし香水事業で財を成す。フランスに戻ったジュリアンは、過去の不名誉を払拭するために事業を再開するが……。

音楽は、この映画の主役を演じているアルメニア人のシャンソン歌手シャルル・アズナヴールと組んで100曲以上の歌を作曲し、1965年にはアズナヴールの妹アイダと結婚もしているギリシャ出身の作曲家ジョルジュ・ガルヴァランツ（1931〜1993）。「Catherine et Julien」は、フルート、ピアノ、ストリングスによるロマンティックなカトリーヌ（ピッコロ）とジュリアンのラヴテーマ。この主題は「Le Paria (M40)」「Retrouvailles」「Le Paria (M39)」「A la recherche de Catherine (2e partie)」「Le Paria (M8/M19)」等でも登場する。「Le Paria (M7)」は、大らかなタッチの曲。「Le Paria (M28/M57)」「Le Paria (M11/M12/M17)」「Le Paria (M37)」は、サスペンス音楽。「Mes taureaux, mes prairies, mon mas」は、オーケストラを高らかに鳴らした明るく豪快なメインの主題で、ガルヴァランツの陽性な作風が活かされた傑作。「Le Paria (M15)」は、抑制されたサスペンス音楽から後半大らかな主題へ。「Retour au pays」は、メインの主題の快活な舞踏音楽風のアレンジメント。「Valse de Cosima」は、明るく躍動的なワルツ。「En survolant la Camargue」は、大らかなタッチから後半ドラマティックなサスペンス音楽へ。「A la recherche de Catherine (1re partie)」は、ダイナミックなイントロからラヴテーマのヒロイックなアレンジメント、メインの主題へと展開。「Le Paria (M51)」は、サックスをフィーチャーしたサスペンス音楽。「Le Paria (M49/M50)」は、ダイナミックで重厚なサスペンス音楽。「De la Camargue a Venise」は、メインの明るく快活なアレンジメントからラヴテーマへ展開。「Piano bar」は、ジェントルなピアノ・ジャズ。「Rien oublie」は、ニコール・クロワジーユのヴォーカルによるラヴテーマのシャンソン版。「Generique」は、ラヴテーマのロック・バージョン。映画音楽的なバイタリティとダイナミズムを持ったシンフォニック・スコア。

このスコアは1985年にフランスのWEAレーベルから12曲／44分収録のサントラLPが出ていたが、今回Music BoxレーベルがリリースしたCDは、新たにリマスターされ、未発表曲を含む全23曲／約68分収録のエクスパンデッド盤で、350枚限定プレス。

（2015年8月）

Georges Garvarentz

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