ベビーシッター・アドベンチャー ADVENTURES IN BABYSITTING
作曲・指揮:マイケル・ケイメン
Composed and Conducted
by
MICHAEL KAMEN
(米Intrada /
Intrada Special Collection Vol.320)
1987年製作のアメリカ映画(日本公開は1988年3月/オーストラリア等での原題名は「A NIGHT ON THE TOWN」)。監督は「ホーム・アローン」(1990)「ミセス・ダウト」(1993)「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(2002)「RENT/レント」(2005)「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」(2010)「ピクセル」(2015)等のクリス・コロンバス(1958〜)で、これは彼の初監督作品。出演はエリザベス・シュー、マイア・ブリュートン、キース・クーガン、アンソニー・ラップ、カルヴィン・レヴェルズ、ヴィンセント・フィリップ・ドノフリオ、ペネロープ・アン・ミラー、ジョージ・ニューバーン、ジョン・フォード・ヌーナン、ブラッドリー・ホィットフォード、ロン・カナダ、ジョン・デイヴィス・チャンドラー、ダン・ジスキー、アラン・アーロンズ、ロリータ・ダヴィドヴィッチ他。脚本はデヴィッド・シムキンズ。撮影はリック・ウェイト。シカゴに住む17歳のクリス・パーカー(シュー)は、恋人のマイク(ホィットフォード)にデートをドタキャンされ、母に丸めこまれてアンダーソン家のベビーシッターをやることに。そこに親友ブレンダ(ミラー)から「家出したんだけどバス・ターミナルで迷ってしまったので助けに来て」との電話があり、クリスはアンダーソン家のブラッド(クーガン)とサラ(ブリュートン)兄妹、ブラッドの友人ダリル(ラップ)という生意気盛りの3人を引き連れて街へと繰り出す。ところが車のタイヤがパンクしてしまい、泥棒が盗んだばかりの車に忍びこんだばかりに一味のアジトに連れて行かれたりと、思わぬトラブルに巻き込まれていく……。ジョディ・フォスター、テイタム・オニール、ブルック・シールズ、キャスリーン・ターナー、ミシェル・ファイファー、ブリジット・フォンダ、シャロン・ストーン、メラニー・グリフィス、クリスティナ・アップルゲイト、アンディ・マクドウェルといった女優たちが主役に検討されたという。
音楽は「デッドゾーン」(1983)「リーサル・ウェポン」(1987)「ダイ・ハード」(1988)「ロビン・フッド」(1991)「三銃士」(1993)「陽のあたる教室」(1995)等のマイケル・ケイメン(1948〜2003)。冒頭の「Then He Kissed
Me」は、アメリカの女性ヴォーカル・グループ「ザ・クリスタルズ」の『キッスでダウン』。「Halloween」は、シンセサイザーによる不気味なサスペンス音楽で、映画では未使用の曲。「Road
Trip」は、明るくジェントルなタッチからサスペンス調、軽快なロックへと展開する曲で、これも未使用。「Tire Blow
Out」は、大らかなイントロからケイメンの得意とするオーケストラによる重厚なサスペンス音楽へ。「Runaway
Truck」「Chase to Albert's」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Joe Gipp (Chris
Loses It)」は、スリリングなタッチの曲。「Chop
Shop」は、抑制されたサスペンス音楽。「Babysitting
Blues」は、アメリカのブルース・ギタリストで歌手のアルバート・コリンズ(1932〜1993)のヴォーカルによる挿入歌で、劇中のセリフ入り。「Brenda
and the Rat」「The Rumble」「Escape from Mr. Big」「Where's Sara?」「Rescue
Sara」は、ややコミカルなタッチのサスペンス音楽だが、ケイメンがこの映画の翌年に手がけた「ダイ・ハード」のスコアとよく似たフレーズが登場する。「Dead
Car」は、ジェントルで流麗なタッチの曲。「You're
Weird」は、軽快でリズミックな曲。「Was He
Cool?」は、抑制されたサスペンス音楽からヒロイックな主題、クラシカルなタッチへと展開。「Grand
Finale」は、明るく快活なフィナーレ。最後にソウル歌手エドウィン・スター(1942〜2003)の「Twenty
Five
Miles」と、R&B・ソウル歌手パーシー・スレッジ(1941〜2015)の「Just
Can't Stop」、ケイメン作曲によるソース曲「Piano Party Source」「Restaurant
Source」を収録。
コンプリート・スコアの初リリースで、限定プレス。
(2015年9月)
Michael Kamen
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