リトルプリンス 星の王子さまと私 LE PETIT PRINCE

作曲:ハンス・ジマー、リチャード・ハーヴェイ
Composed by HANS ZIMMER & RICHARD HARVEY

指揮:トーマス・ボウズ
Conducted by THOMAS BOWES

(仏Because Music / BEC5156188)

 ★TOWER.JPで購入


2015年製作のフランスのアニメーション映画(英語題名は「THE LITTLE PRINCE」)。監督は「カンフー・パンダ」(2007)等のマーク・オズボーン(1970〜)。声の出演は、フランス語版がアンドレ・デュソリエ、フロランス・フォレスティ、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ギヨーム・ガリエンヌ、ローラン・ラフィット、ヴァンサン・ランドン、クララ・ポワンカレ、アンドレア・サンタマリア他、英語版がジェフ・ブリッジス、レイチェル・マクアダムス、ジェームズ・フランコ、ベニチオ・デル・トロ、リッキー・ジャーヴェイス、アルバート・ブルックス、マッケンジー・フォイ、ポール・ジアマッティ、バッド・コート、ライリー・オズボーン他、日本語版が鈴木梨央(女の子)、瀬戸朝香(お母さん)、津川雅彦(飛行士)、伊勢谷友介(キツネ)、滝川クリステル(バラ)、竹野内豊(ヘビ)、池田優斗(星の王子)、ビビる大木(うぬぼれ男)他。アントワーヌ・ドゥ・サン=テグジュペリ(1900〜1944)の有名な原作『星の王子さま』を基にイリーナ・ブリヌルとボブ・パーシケッティが脚本を執筆。母親の勧めで進もうとしている進学校の学区内に引っ越してきた9歳の少女は、友だちも作らず一生懸命勉強に励んでいた。そんな中、彼女は壊れた飛行機を修理したり望遠鏡を夜空に向けて眺めたりしている隣家の老人が気になり、母親の目を盗んでその老人と親しくなっていく。かつて飛行士だった彼は、砂漠に不時着したときに出会った不思議な少年の話をしてくれた。小さな星からやってきた、一輪のバラと仲良しの少年――その少年とは“星の王子さま”だった。ある日、老人は病に倒れてしまう。少女は、彼がいつかまた会いたいと願っていた星の王子さまを探しに、オンボロの飛行機に乗って飛び立つ……。女の子が住む「現実の世界」をCGで、「星の王子さまの世界」をストップモーションアニメで表現している。

音楽はハンス・ジマー(1957〜)とリチャード・ハーヴェイ(1953〜)が作曲。「Preparation」は、女声のスキャットによる幻想的なイントロからピアノによるジェントルな主題、ドラマティックな主題、躍動的なタッチへと展開。「Suis-moi」「Suis-moi reprise」は、ヘイター・ペレイラのアコースティックギター、アン・マリー・シンプソンとクリステル・ラソートのヴァイオリンをフィーチャーした軽快なタッチの挿入歌で、フレンチ・ポップ歌手のカミーユ(1978〜)が歌っている(作曲:ハンス・ジマー、カミーユ/作詞:カミーユ)。「The Life Plan」「The Interview」「Getting on with It」「Stars」は、明るく快活な曲。「Driving」「The Journey」は、躍動的な曲。「Equation」は、カミーユのヴォーカルによるジェントルでコケティッシュな挿入歌(作曲:ハンス・ジマー、カミーユ、クレモン・デュコル/作詞:カミーユ)。「Le tour de France en diligence」も、カミーユのヴォーカルによる明るくノスタルジックな挿入歌(作曲:ハンス・ジマー、カミーユ、ネイザン・ストーネッタ/作詞:カミーユ)。「Plan B」「The Fox」「Farewell」「Growing Up」は、 ジェントルなタッチの曲。「Amongst the Coins」「Ascending」は、幻想的でミステリアスなタッチ。「Top Floor Please」は、ややコミカルなタッチ。「Parachutes」は、ドラマティックでサスペンスフルな曲。「Draw Me a Sheep」「Finding the Rose」は、幻想的でややメランコリックな曲。「The Absurd Waltz」は、ダークかつややコミカルなタッチの主題から後半ダイナミックなアクション音楽へ。「Recovery」は、ヒロイックでストイックなタッチのサスペンスアクション音楽。「Trapped Stars」は、メランコリックで美しい主題から後半ダークでミステリアスなタッチへ。「Escape」は、ヒロイックで躍動的な曲。ミュージック・コンサルタントをニック・グレニー=スミス、追加音楽をエド・ブラー、ドミニク・ルイス、ネイザン・ストーネッタ、ツァーリナ・ラッセル、ベンジャミン・ウォールフィッシュが担当。

リチャード・ハーヴェイは、過去にハンス・ジマーがスコアを担当した「K2/ハロルドとテイラー」(1991)「ラジオ・フライヤー」(1992)「ライオン・キング」(1994)「(未公開)ラングーンを越えて」(1995)「(未公開)Der kleine Eisbar 2 - Die geheimnisvolle Insel」(2005)「ダ・ヴィンチ・コード」(2006)「マダガスカル2」(2008)「インターステラー」(2014)といった作品で各種楽器の演奏や追加音楽の作曲、指揮等を担当している。
(2016年1月)

Hans Zimmer

Richard Harvey

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2016  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.