UNE NOUVELLE AMIE

彼は秘密の女ともだち UNE NOUVELLE AMIE

作曲・指揮：フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE ROMBI

（仏BOriginal / 88875032652）2014

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2014年製作のフランス映画（日本公開は2015年8月／英語題名は「THE NEW GIRLFRIEND」）。監督・脚本は「エンジェル」(2007)「（未公開）ムースの隠遁」(2009)「しあわせの雨傘」(2010)「危険なプロット」(2012)「17歳」(2013)等のフランソワ・オゾン（1967～）。出演はロマン・デュリス、アナイス・ドゥムースティエ、ラファエル・ペルソナ、イジルド・ル・ベスコ、オーロール・クレマン、ジャン＝クロード・ボル＝レダ、ブリューノ・ペラール、クローディーヌ・シャンテル、アニタ・ジリエール、アレックス・フォンジャ、ジョナタン・ルイ、ジタ・アンロ、ピエール・ファビアニ、メイリーヌ・デュボワ、アンナ・モーヌディエール他。「（未公開）ロウフィールド館の惨劇／パラノイド殺人事件」(1986)「沈黙の女／ロウフィールド館の惨劇」(1995)と2度映画化されている傑作『ロウフィールド館の惨劇』や、「（TV）ルース・レンデル・ミステリー／ウェクスフォード警部シリーズ」(1987～1990)「（未公開）わが目の悪魔」(1992)「ライブ・フレッシュ」(1997)「石の微笑」(2004)等のイギリスのミステリ作家ルース・レンデル（1930～2015）の短編小説『女ともだち』を基にフランソワ・オゾンが脚本を執筆。撮影はパスカル・マルティ。幼い頃からの親友ローラ（ル・ベスコ）を亡くし、悲しみに暮れていた主婦クレール（ドゥムースティエ）は、ローラの夫ダヴィッド（デュリス）と生まれて間もない娘の様子が気になり2人の家を訪ねる。そこにはローラのワンピースを着て娘をあやすダヴィッドの姿があった。ダヴィッドから女性の服を着たいと打ち明けられ、戸惑うクレールだったが、やがて彼を“ヴィルジニア“と名付け、女友達として絆を深めていく。「男に許されない事を全てやりたい」と美しく着飾った“彼女”と過ごすことが、刺激と歓びに満ちた冒険へと変わっていくクレール。夫のジル（ペルソナ）に嘘をつきながらもヴィルジニアとの密会を繰り返すうちに、クレール自身も女性としての美しさが増していくのだった……。2014年度セザール賞の主演男優賞（ロマン・デュリス）と衣装デザイン賞にノミネートされている。

音楽はフランソワ・オゾン監督作品の常連作曲家フィリップ・ロンビ（1968～）。「Enfance」は、ピアノとストリングスによるややメランコリックで情感豊かなメインの主題。この主題は「Promenade」「Sortie d'école」でも繰り返される。「Laura」は、ドラマティックで美しいローラの主題。「Le parfum de Laura」は、静かにメランコリックな曲。「Rendez-vous」は、サックスをフィーチャーしたジェントルなタッチの曲。「Créancy」は、舞踏音楽風の華麗で躍動的な曲。「Maquillage」「La vie sans Virginia」は、ドラマティックな曲。「Vepres solennelles (laudate dominum k.339)」は、W・A・モーツァルト作曲の「証聖者の荘厳晩課ハ長調 K.339」。演奏はヨハネス・ヴィルトナー指揮コシツェ・ティーチャーズ合唱団、カメラータ・カッソヴィア。ソプラノはプリティ・コールズ。「Une femme avec toi」は、フランスの歌手・俳優のニコール・クロワジーユ（1936～）によるパッショネートなシャンソン（作曲：フレッド・フェラーリ／作詞：ヴィトー・パラヴィチーニ、ピエール・ドゥラノエ）。「Follow me」は、アマンダ・リア（1946～）のヴォーカルによるロックの挿入歌。「Nuit à Créancy」「C'est David maintenant」は、サスペンス調の曲。「Lucie」は、静かに美しい曲。「Générique fin」は、ローラの主題によるエンドタイトル。「Une femme avec toi」は、主演のアナイス・ドゥムースティエによる無伴奏の歌。ドラマティックかつ情感豊かで美しいスコア。ピアノ・ソロはフィリップ・ロンビ、チェロ・ソロはジョセフィーヌ・ナイト、ヴァイオリンはロルフ・ウィルソン、ギターはジャッキー・トリコワールの演奏。
（2016年3月）

Philippe Rombi

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