ブローン・アウェイ/復讐の序曲  BLOWN AWAY

作曲・指揮:アラン・シルヴェストリ
Composed and Conducted by ALAN SILVESTRI

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 264)2013

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1994年製作のアメリカ映画。監督は「プレデター2」(1990)「ゴースト&ダークネス」(1996)「ロスト・イン・スペース」(1998)「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」(2004)「(TV)カリフォルニケーション」(2007)「栄光のランナー/1936ベルリン」(2016)等のスティーヴン・ホプキンス(1958〜)。出演はジェフ・ブリッジス、トミー・リー・ジョーンズ、スージー・エイミス、ロイド・ブリッジス、フォレスト・ウィテカー、ステフィ・ラインバーグ、ジョン・フィン、ケイトリン・クラーク、クリス・デ・オニ、ロイド・キャトレット、ルーベン・サンチャゴ=ハドソン、ルシンダ・ワイスト、ブレンダン・バーンズ、トリシア・ハイン、キューバ・グッディング・Jr他。ジョン・ライス、ジョー・バッティアとジェイ・ローチの原案を基にジョー・バッティアとジョン・ライスが脚本を執筆。撮影はピーター・レヴィ。過去に因縁を持つ爆弾魔と爆発物処理隊員の対決を描いたサスペンスアクション。ボストン警察の爆発物処理隊員ジェイムズ・ダヴ(ジェフ・ブリッジス)は、ボストン・ポップスのヴァイオリン奏者であるケイト(エイミス)との結婚を機に、教官職に転じる。同僚が爆弾処理を誤って死亡したとを知った彼は、当座の補充要員に志願し、現場検証して犯人が筋金入りのプロであることを確信する。続いて繁華街に爆弾が仕掛けられ、またしても2人の隊員が犠牲となるが、現場で呆然とするダヴの携滞電話に犯人から連絡が入る。それは北アイルランドの刑務所から脱獄し、アメリカに渡っていた爆弾製作の天才ライアン・ギャリティ(ジョーンズ)だった。彼らはかつて北アイルランド闘争の戦友だったが、人通りの多い場所での爆破テロを避けようとダヴがタイミングをずらした結果、ギャリティの妹でダヴの恋人でもあった女性が死に、ギャリティは逮捕されて20年の刑に服した過去があった。彼はダヴへの復讐を宣告する……。

音楽は「プレデター2」(1990)「ジャッジメント・ナイト」(1993)等でもスティーヴン・ホプキンス監督と組んでいるアラン・シルヴェストリ(1950〜)。「Prince's Day (Main Title)」は、荘厳なソプラノとコーラスによるメインタイトル。「The Escape」は、重厚でミリタリスティックなイントロから静かにメランコリックな主題、サスペンス音楽へと展開。「M.I.T. Arrival」「Playing the Angle」は、ミリタリスティックなサスペンス音楽。「Bomb Squad」「Flashbacks」「Serendipity」「Gaerity Sets Up Shop」「Blanket Gets It」「Shut Him Down」「Explosive Headset」「Too Easy」「Kite Fixer」「Searching the Docks」「Computer Search」「You Don't Know Me」等は、ストイックで抑制されたサスペンス音楽が連続する。「Bomb Site」「Gaerity's Hideout」は、重厚かつダイナミックな曲。「Bake Sale Spy」「Trolley Bomb Site」「Cortez Goes Boom」「Red Herring Du Jour」は、ドラマティックなサスペンス音楽。「Saint Max」は、荘厳なコーラス曲。「Final Fight」「Brakeless in Boston」は、重厚でダイナミックなアクション音楽。「Tchaikovsky: 1812 Overture (Last Bomb)」「Tchaikovsky: 1812 Overture (Bomb Struggle)」「Tchaikovsky: 1812 Overture (Desperate Run)」は、クライマックスでケイトが演奏に参加する独立記念日のコンサート会場に爆弾が仕掛けられるシーンで流れるチャイコフスキー作曲の序曲『1812年』の引用。ラストの「Everybody Loves a Hero」は、ジェントルで大らかな曲。エクストラとして序曲『1812年』のシルヴェストリ指揮によるリハーサルが2トラック収録されている。
シルヴェストリらしい重厚でストイックなサスペンス音楽だが、劇中では大幅にカットされ、公開当時にリリースされたサントラ盤にもメインタイトルしか収録されていなかった。これはフル・スコアの初リリースで、限定プレス。
(2016年6月)

Alan Silvestri

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