エセルとアーネスト ふたりの物語 ETHEL & ERNEST

作曲:カール・デイヴィス
Composed by CARL DAVIS

指揮:ギャレス・グリフィス
Conducted by GARETH GRIFFITHS


演奏:ロンドン室内管弦楽団
Performed by the Chamber Orchestra of London

(英Decca / 5373943)

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2016年製作のイギリスのアニメーション映画(日本公開は2019年9月)。「スノーマン」(1982)「風が吹くとき」(1986)「(TV)スノーマンとスノードッグ」(2012)等の原作者として知られるイギリスのイラストレーター/漫画家レイモンド・ブリッグズ(1934〜)のグラフィックノベル『エセルとアーネスト ほんとうの物語』の映画化で、監督・脚本は「スノーマン」(1982)等のアニメーターを務めたロジャー・メインウッド。声の出演はジム・ブロードベント、ブレンダ・ブレシン、パム・フェリス、ルーク・トレッダウェイ、ロジャー・アラム、ヴァージニア・マッケンナ、ピーター・ワイト、ジューン・ブラウン、サイモン・デイ、アレックス・ジョーダン、ジリアン・ハンナ、ハリー・コレット、ダンカン・ウィスビー、マクレディ・マッセー、カーリン・クレイドン他。レイモンド・ブリッグズ自身の両親エセルとアーネストの41年にわたる結婚生活を描いた伝記。牛乳配達人の父アーネスト(ブロードベント)とメイドだった母エセル(ブレシン)の出会いと結婚、息子レイモンド(トレッダウェイ)の誕生と成長、第2次世界大戦中の苦難の日々、そして戦後の静かな暮らしを描く。原作は1998年度のブリティッシュ・ブック・アワーズで最優秀絵本賞を受賞している。

音楽は「フランス軍中尉の女」(1981)「チャンピオンズ」(1984)「レインボウ」(1989)「(TV)高慢と偏見」(1995)等のカール・デイヴィス(1936〜)。「Opening Titles」は、ヒュー・ワトキンスのピアノ・ソロによるジェントルなメインの主題。この主題は「We're Going To Be Married」「Dorset - A Visit」等でも登場。「London 1928」は、優雅でチャーミングなワルツ。「Ethel and Ernest Introduce Themselves」は、ジム・ブロードベントとブレンダ・ブレスリンによるセリフを収録。「Walking in the Park with Eloise」は、陽気なビッグバンドジャズ。「Homemaking Montage」は、牧歌的なタッチの曲。「The Baby」「Paddington」は、繊細で美しい曲。「Housekeeping」は、ジェントルで快活なタッチ。「Blitzkrieg」は、ミリタリスティックなサスペンス音楽。「Stagecoach Theme」は、劇中で流れるリチャード・ヘイグマン作曲の「駅馬車」のテーマ。「The Young Ballerina」は、優雅で美しい曲。「Tea for Two Reprise」「She's Gone」「Pear Tree」は、ジェントルなタッチの曲。ラストの「In the Blink of an Eye」は、ポール・マッカートニー(1942〜)作曲のジェントルな主題歌。カール・デイヴィスとポール・マッカートニーは、1991年にロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の創立150周年を記念した「リヴァプール・オラトリオ」でもコラボレートしている。尚、このアルバムにはカール・デイヴィス作曲のスコア以外にも当時の流行曲が多数収録されている(編曲はデイヴィス)。
(2017年4月)
(2019年7月)

Carl Davis

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