(未公開)THE LEGEND OF SURIYOTHAI

作曲:リチャード・ハーヴェイ
Composed by RICHARD HARVEY

指揮:ダリル・グリフィス、リチャード・ハーヴェイ
Conducted by DARYL GRIFFITH & RICHARD HARVEY

演奏:ブダペスト・フィルム管弦楽団
Performed by the Budapest Film Orchestra

(英Altus Records / ALU0006) 2001

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2001年製作のタイ映画。監督は「(未公開)アジアン・ビート(タイ編)パウダー・ロード」(1991)「キング・ナレスワン 序章 〜アユタヤの若き英雄誕生〜」(2007)「キング・ナレスワン 〜アユタヤの勝利と栄光〜」(2007)等のM・C・チャートリーチャルーム・ユコン(1942〜)。出演はピヤパット・ピロムパックディー、サランユー・ウォンクラチャン、チャチャイ・プレーンパーニット、ポンパット・ワチラボンジョン、マイ・ジャルンプラ、ジョニー・エンフォーネー、スパキット・タンタットサワート、ソーラポン・チャートリー他。脚本はM・C・チャートリーチャルーム・ユコンとスネート・チュティンタラーノン。撮影はアヌパプ・ブアチャンド、スタニスラフ・ドルシクとイゴール・ルター。製作総指揮に監督の米国留学時に学友だったフランシス・フォード・コッポラが参加している。16世紀アユタヤ王朝時代のチャックラパット王の妃で、王を守る為に戦で命を落とした女傑シースリヨータイ(通称スリヨータイ)の人生を描いたスペクタクル大作。タイ映画史上最大(当時)の製作費が投入され、タイ王国のシリキット王妃も製作に出資、タイ王国陸・海軍の兵士数千名が合戦シーンのエキストラとして動員されているという。シリキット王妃の侍女で、王族に連なる家系の出身であるピヤパット・ピロムパックディーが王妃の推薦で主役のシースリヨータイ役に選ばれている。

音楽はイギリスの作曲家リチャード・ハーヴェイが手がけているが、彼はチャートリーチャルーム・ユコン監督が本作に続き2006年から2014年に製作した歴史大作「キング・ナレスワン(The Legend of King Naresuan)」のスコアも担当している。「The Court of Ayuthaya」は、コーラスを織り込んだ幻想的で美しいオリエンタルなタッチの曲。「For the Heart of a Princess」は、ダイナミックで躍動的な曲。「A Nation's Honour」「The Hand of Fate」「Deadly Enchantment」「Lord Piren's Pledge」は、静かにドラマティックな曲。「The Gates of Hell - Siege!」は、コーラスを織り込んだダイナミックでドラマティックな曲。「A Royal Tribute」は、荘厳なタッチ。「The Poisoning of King Chai」は、抑制されたサスペンス音楽。「Under Cover of Darkness - Assassins!」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「Eternal Flower」「Queen Suriyothai's Destiny」は、ジェントルかつドラマティックで美しい曲。「War's Tragedy」は、メランコリックなタッチ。「The Death of a Hero」は、ダイナミックでドラマティックなアクション音楽。「A Vision of Fear」は、幻想的なコーラス曲。「Love and Remembrance」は、キャサリン・ホッパーのソプラノをフィーチャーした美しい曲。ラストの「Now and Forever, Suriyothai - English Version」は、ナンタナ・ブーン=ロングのヴォーカルによる主題歌 (作曲・作詞:リチャード・ハーヴェイ、サンディ・マクリーランド)。深遠かつドラマティックでダイナミックなオーケストラル・スコア。世界中の楽器500種類以上を保有するコレクターでもあるリチャード・ハーヴェイ自身が、タイの縦笛クルイ(khlui)と竹笛を演奏しているほか、タイの弦楽器や打楽器等民族楽器もフィーチャーされている。
(2017年5月)

Richard Harvey

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