(未公開)THE 5TH MUSKETEER

作曲・指揮:リズ・オルトラーニ
Composed and Conducted by RIZ ORTOLANI

(スペインQuarter Records / QR268)

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1979年製作のオーストリア=西ドイツ合作映画。監督は「史上最大の作戦」(1962)「素晴らしきヒコーキ野郎」(1965)「バルジ大作戦」(1965)「モンテカルロ・ラリー」(1969)「太陽にかける橋/ペーパー・タイガー」(1975)「(TV)燃える世界の男」(1978)等のイギリス人ケン・アナキン(1914〜2009)。出演はボー・ブリッジス、シルヴィア・クリステル、ウルスラ・アンドレス、コーネル・ワイルド、イアン・マクシェーン、アラン・ヘイル・Jr、ロイド・ブリッジス、ホセ・フェラー、オリヴィア・デ・ハヴィランド、ヘルムート・ダンティーン、レックス・ハリソン、ロマン・アリズナヴァレッタ、バーナード・ブレスロー、スティーヴン・バスティアン、ヴィクター・クージン他。『王妃マルゴ』『モンテ・クリスト伯』『黒いチューリップ』等のフランスの小説家アレクサンドル・デュマ(1802〜1870)の原作『ブラジュロンヌ子爵(Le Vicomte de Bragelonne, ou Dix ans plus tard)』を基にジョージ・ブルースとデヴィッド・アンブローズが脚本を執筆。撮影は「赤い靴」(1948)「戦争と平和」(1956)「バイキング」(1957)「ナイル殺人事件」(1978)「ランボー/怒りの脱出」(1985)等のジャック・カーディフ(1914〜2009)。デュマの『ダルタニャン物語』三部作(『三銃士』『二十年後』『ブラジュロンヌ子爵』)の最終作で、ダルタニャン(ワイルド)と三銃士たち、ポルトス(ヘイル・Jr)、アラミス(ロイド・ブリッジス)、アトス(フェラー)が、鉄仮面をつけられて地下牢に幽閉されている若き暴君ルイ14世(ボー・ブリッジス)の双子の弟フィリップ(ボー・ブリッジス、二役)を救出し、仮面舞踏会の日に王と入れ換えようとする計画を描く。同じ原作が「鉄仮面」「仮面の男」のタイトルで何度か映画化されているが、ここでは『三銃士』を基にリチャード・レスターが監督した「三銃士(THE THREE MUSKETEERS)」(1973)「四銃士(THE FOUR MUSKETEERS)」(1974)の成功にあやかり「THE 5TH MUSKETEER」とのタイトルが付けられている。

音楽はケン・アナキン監督と「大泥棒」(1968)でも組んだイタリアの作曲家リズ・オルトラーニ(1931〜2014)。公開当時にサントラ盤のリリースが計画されたが実現せず、今回19曲のボーナストラックを含めて初CD化されたもの。各トラックに個別の曲名が設定されておらず、Sequence(seq.)番号のみが振られた曲目となっている。冒頭の「The Fifth Musketeer (seq.1)」は、明るくリズミックでヒロイックなメインテーマで、陽性なタッチがオルトラーニらしい。続く「seq.2」も、オルトラーニの個性がよく出た美しくリリカルな曲。「seq.3」は、荘厳で勇壮なマーチ。「seq.4」「seq.9」は、メインの主題を織り込んだサスペンス音楽。「seq.5」は、サスペンスアクション音楽。「seq.6」「seq.8」は、ジェントルで美しい曲。「seq.7」は、ややメランコリックかつ優雅な曲。「seq.10」は、荘厳なファンファーレ。以上が当初予定されていたサントラ盤の曲目で、これ以降はボーナストラックと実際に映画で流れたバージョン。「seq.11」は、やや気だるいタッチの曲。「seq.12」「seq.15」「seq.19」「seq.20」は、荘厳なファンファーレ。「seq.13」「seq.21」「seq.23」「seq.25」「seq.27」「seq.28」は、抑制されたサスペンス音楽。「seq.14」は、メインの主題を織り込んだサスペンス音楽。「seq.16」「seq.17」「seq.24」は、美しくリリカルな曲。「seq.18」「seq.22」「seq.26」「seq.29」は、ジェントルな曲。
本スコアの初リリースで、500枚限定プレス。
(2017年6月)

Riz Ortolani

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