(未公開)A UNITED KINGDOM

作曲:
パトリック・ドイル
Composed by PATRICK DOYLE

指揮:
ジェームズ・シャーマン
Conducted by JAMES SHEARMAN

演奏:
プラハ市フィルハーモニー管弦楽団
Performed by the City of Prague Philharmonic Orchestra

(米Varese Sarabande / 302 067 485 8)

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2016年製作のチェコ=イギリス=アメリカ合作映画。監督は「(未公開)ベル 〜ある伯爵令嬢の恋〜」(2013)等のアマ・アサンテ(1969〜)。出演はデヴィッド・オイェロウォ、ロザムンド・パイク、トム・フェルトン、ジャック・ダヴェンポート、ローラ・カーマイケル、テリー・フェト、ジェシカ・オイェロウォ、ヴシ・クネネ、ニコラス・リンドハースト、アーノルド・オセング、アナステイシア・ヒリー、シャーロット・ホープ、テオ・ランディー、アビーナ・アイヴォア、ジャック・ローデン他。スーザン・ウィリアムスの原作『Colour Bar』を基にガイ・ヒバートが脚本を執筆。撮影はサム・マッカーディ。ボツワナ共和国初代大統領のセレツェ・カーマ(1921〜1980)とイギリス人女性との結婚を描く、史実に基づくドラマ。英領ベチュアナランドに居住するツワナ人のングワト族第一王子として生まれたセレツェ・カーマ(オイェロウォ)は、イギリスのオックスフォード大学に留学中の1947年6月、ロイズの行員だったルース・ウィリアムズ(パイク)と出会い、恋に落ちる。カーマは1948年6月にルースに結婚を申し込み、2人は9月に結婚したが、この結婚は当時アパルトヘイト政策を推進していた隣国の南アフリカ連邦を強く刺激し、ングワト族の長老たちもこれに反対した。カーマ夫妻は結婚の同意を得るためベチュアナランドに渡ることになるが……。

音楽はイギリスの作曲家パトリック・ドイル(1953〜)。「Seretse and Ruth」は、ドイルの個性が表れたジェントルで美しいメインの主題。「Policy of Apartheid」「Because of Us」「Five Year Exile」「Neladi Kharma」は、静かにドラマティックな曲。「Wedding Interruption」は、明るくジェントルな主題からドラマティックなタッチへ展開。「The Registry Office」は、大らかで美しい曲。「Seretse Is Worried」「Equality and Justice」「Ruth Returns Home」「Seretse Addresses Parliament」は、ジェントルでドラマティックな曲。「Let Him Go」は、静かなタッチからメインの主題が大らかに盛り上がる。「Pula!」「Learning the Language」も、メインの主題を織り込んだ曲。「Ruth Must Stay」は、ダークでメランコリックなタッチからメインの主題へ。「Seretse in London」は、ピアノ・ソロをフィーチャーしたドラマティックで美しい曲。「Ruth Is Pregnant」も、ピアノ・ソロによる繊細で美しい曲。「Ruth Is Alone」は、重厚でドラマティックな主題から後半ジェントルで美しい主題へ。「Permission to Return」も、ジェントルで美しい。「Independence」は、ドラマティックな曲でメインの主題が大らかに盛り上がる。「The Future」は、パトリック・ドイルのピアノ・ソロをフィーチャーした美しい曲。ドイルらしいドラマティックで上質なオーケストラル・スコア。
(2017年7月)

Patrick Doyle

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