ヴァレリアン 千の惑星の救世主  VALERIAN & THE CITY OF A THOUSAND PLANETS

作曲・指揮:アレクサンドル・デスプラ
Composed and Conducted by ALEXANDRE DESPLAT

演奏:フランス国立管弦楽団、ラジオ・フランス合唱団
Performed by L'Orchestre National de France and Le Chœur de Radio France

(仏EuropaCorp(Idol) / 3700551782161)

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2017年製作のフランス=中国=ベルギー=ドイツ=UAE=アメリカ=イギリス=カナダ合作映画(フランス語題名は「Valérian et la Cité des Mille Planètes」/日本公開は2018年3月)。監督・脚本は「サブウェイ」(1984)「グラン・ブルー」(1988)「ニキータ」(1990)「レオン」(1994)「フィフス・エレメント」(1997)「ジャンヌ・ダルク」(1999)「アンジェラ」(2005)「アーサーとミニモイの不思議な国」(2006)「アデル/ファラオと復活の秘薬」(2010)「The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛」(2011)「マラヴィータ」(2013)「LUCY/ルーシー」(2014)等のリュック・ベッソン(1959〜)。出演はデイン・デハーン、カーラ・デルヴィーニュ、クライヴ・オーウェン、リアーナ、イーサン・ホーク、ハービー・ハンコック、クリス・ウー、サム・スプルエル、ルトガー・ハウアー、ピーター・ハドソン、ジョン・グッドマン他。「ディディエ」(1997)「ミッション・クレオパトラ」(2002)等のアラン・シャバ「情痴 アヴァンチュール」(2005)「偉大なるマルグリット」(2015)等のグザヴィエ・ジャノリ「トランスポーター」(2002)「ダニー・ザ・ドッグ」(2005)「タイタンの戦い」(2010)「グランド・イリュージョン」(2013)等のルイ・ルテリエ「愛を止めないで」(1991)「哀しみのスパイ」(1994)等のエリック・ロシャン「イザベル・アジャーニの 惑い」(2002)「マリー・アントワネットに別れをつげて」(2012)等のブノワ・ジャコー「EXIT イグジット」(2000)「コロンビアーナ」(2011)「96時間/リベンジ」(2012)等のオリヴィエ・メガトン「WASABI」(2001)「TAXiB」(2003)「花咲ける騎士道」(2003)等のジェラール・クラヴジック「憎しみ」(1995)「クリムゾン・リバー」(2000)「裏切りの戦場 葬られた誓い」(2011)等のマチュー・カソヴィッツといった、リュック・ベッソンと関係の深いフランスの映画監督が多数出演している。ジャン=クロード・メジエール(1938〜)とピエール・クリスタン(1938〜)原作によるバンド・デシネ(フランスの漫画)で、全世界21カ国語に翻訳され1,000万部以上が販売されているスペース・オペラ『ヴァレリアンとロールリーヌ(Valérian and Laureline)』の映画化(メジエールは過去に「フィフス・エレメント」のコンセプトデザインも手掛けている)。撮影はベッソン監督の永年の盟友ティエリー・アルボガスト。製作はリュック・ベッソンとベッソン夫人であるヴィルジニー・シラ。
タイムマシンで時空間移動が可能になった28世紀の未来。“千の星々の都市”アルファの中心部を原因不明の邪悪な力が浸食しはじめ、調査のために何人もの兵士が派遣されたが、一人として帰還した者はいなかった。宇宙の平和を守る特殊工作員ヴァレリアン(デハーン)とロールリーヌ(デルヴィーニュ)は、調査の命令を受け、危険な任務に身を投じていく……(プロットは原作の第6作『Ambassador of the Shadows』がベースになっている)。
製作とフランス配給はベッソンのスタジオ、ヨーロッパ・コープ(EuropaCorp)で、フランス映画史上最大の製作費197.5百万ユーロ(約210百万ドル)が投じられている。主たる撮影は、ベッソンがパリ郊外のサン=ドゥニ地区に建設した映画スタジオ「シテ・デュ・シネマ(Cité du cinéma)」で行われた。20年前の1997年にベッソンが監督した「フィフス・エレメント」ではVFXショットが188あったが、本作では2,734ショットに増えている(VFXはWeta Digital、ILM他が担当)。2016年にヨーロッパ・コープに27.9%出資した中国の映画会社ファンダメンタル・フィルムズ(Fundamental Films)が、本作にも50百万ドル出資している。
尚、この原作バンド・デシネは2007年にヨーロッパ・コープ、原作出版社のダルゴー・マリーナ(Dargaud Marina)、日本のアニメ会社サテライトの日仏合作により「(未公開/TV)VALERIAN & LAURELINE」としてテレビ・アニメ化されている(監督:フィリップ・ヴィダル/サテライトの佐藤道明がプロデューサーの1人として参加)が、このアニメは日本では放送されていない。

音楽は「ミケランジェロ・プロジェクト」(2013)「GODZILLA ゴジラ」(2014)「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」(2014)「リリーのすべて」(2015)「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」(2016)等のアレクサンドル・デスプラ(1961〜)で、これはリュック・ベッソン監督との初コラボレーション。CD2枚組となっており、1枚目にデスプラのスコア、2枚目にデヴィッド・ボウイ、カーラ・デルヴィーニュ等の挿入歌を収録。1枚目の冒頭「Pearls on Mul」は、幻想的でジェントルなタッチから大らかな主題、不吉なサスペンス音楽、ダイナミックなアクション音楽へと展開。「Reading the Memo」は、ダイナミックで躍動的な曲。「Big Market」「Le Souper Du Roi」は、ややコミカルなタッチの曲。「Flight Above the Big Market」は、ヒロイックな主題を織り込んだ軽快なサスペンス音楽。「Showtime」「Valerian in Trouble」「Pearls Attack」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Bus Attack」「Valerian's Armor」「Spaceship Chase」「Fishing for Butterflies」「Boulanbator Combat」は、パワフルでパーカッシヴなアクション音楽。「Arriving on Alpha」は、ミステリアスなタッチ。「Submarine」は、幻想的なサスペンス音楽から後半ダイナミックなアクション音楽へ。「Medusa」「Shoot」「The City of 1000 Planets」「Pearls Power」は、ドラマティックな曲。「Bubble」「I Am a Soldier」は、ジェントルな曲。「Pearl's World」は、抑制されたサスペンス音楽からジェントルな主題、ダイナミックなサスペンス音楽へ。ラストの「Final Combat」は、パワフルでパーカッシヴなアクション音楽からラストは静かに締めくくる。
97人編成の名門フランス国立管弦楽団と40人編成のラジオ・フランス合唱団による演奏が迫力あり。
(2017年10月)

Alexandre Desplat

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