バトルクリーク・ブロー THE BIG BRAWL

作曲・指揮:ラロ・シフリン
Composed and Conducted by LALO SCHIFRIN

(スペインQuartet Records / QR289)

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1980年製作のアメリカ=香港合作映画(英語別題名「BATTLE CREEK BRAWL」/中国語題名「殺手壕」)。監督は「燃えよドラゴン」(1973)「(未公開)黄金の針」(1974)「SF最後の巨人」(1975)「ブルース・リー/死亡遊戯」(1978)等のロバート・クローズ(1928〜1997)。出演はジャッキー・チェン、ホセ・ファーラー、クリスティーヌ・デベル、マコ、ロン・マックス、デヴィッド・シェイナー、ロザリンド・チャオ、レニー・モンタナ、パット・E・ジョンソン、メアリー・エレン・オニール、H・B・ハガティ、チャオ・リー・チー、ジョスリン・ルー、ピーター・マーク・ジェイコブソン、マーカス・K・ムカイ他。ロバート・クローズとフレッド・ワイントローブの原案を基にロバート・クローズが脚本を執筆。撮影はロバート・ジェサップ。製作はレイモンド・チョウとフレッド・ワイントローブ。「ラッシュアワー3」(2007)「ドラゴン・キングダム」(2008)「ベスト・キッド」(2010)「ドラゴン・ブレイド」(2014)「レイルロード・タイガー」(2016)「カンフー・ヨガ」(2017)等で活躍を続けるジャッキー・チェン(1954〜)のアメリカ映画初主演作品。1930年代のシカゴの町では、黒装束の大男ビリー・キッス(ハガティ)を抱えるピッツバーグのモーガン(シェイナー)・ファミリーと、ドミニチ(ファーラー)・ファミリーが対立していた。レストランを経営する父と医者の兄、武術を教えてくれる叔父のハーバート(マコ)らに囲まれて暮らすジェリー・クワン(チェン)は、恋人のナンシー(デベル)とのドライブから戻ってドミニチの手下が父親を脅しているのを見つけ、チンピラたちをあっさりと撃退した。ジェリーの強さに目をつけたドミニチは、彼の兄のフィアンセであるメエ(チャオ)を人質にしてにテキサスの小さな町バトルクリークで行なわれる“バトルクリーク格闘技選手権”に彼を出場させ、キッスと闘わせようと考えるが……。

音楽は「燃えよドラゴン」(1973)「(未公開)黄金の針」(1974)でもロバート・クローズ監督と組んでいるラロ・シフリン(1932〜)。「Training Montage (Main Title)」は、口笛をフィーチャーした軽快なタッチのジャズによるメインの主題。「Fast Moves」「Uncle Herbert」は、ジャズ・ベースのサスペンス音楽で、シフリンが多数手がけている1970年代犯罪映画のスコアに近いタッチ。「Jerry's Rag」「Training Montage」は、メインの主題のバリエーション。「Roller Derby」は、ダイナミックなジャズ。「Razor Cuts」は、サスペンス音楽。「Oriental Drama」「The Kiss of Death」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Miss Wong」は、明るくジェントルなジャズ。「The Trap」は、口笛によるメインの主題を織り込んだサスペンス音楽。「Victory Fanfare and Training Montage」は、陽気な主題からメインの主題のリプライズへ。最後にボーナストラックとして効果音とセリフ入りのジェントルなジャズのソース曲「Playing Nurse (Source)」、格闘の効果音入りのメインの主題「Training Montage (With F/X)」を収録。カンフーアクションというより犯罪アクション映画のスコア。

公開当時に日本のビクターからサントラLPとEPがリリースされていたが、このLPはほぼコンプリート・スコアだった。今回のCDは過去のLPと同じ曲目の順序を入れ替えたもので、1000枚限定プレス。
(2018年2月)

Lalo Schifrin

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