ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 THE POST

作曲・指揮:ジョン・ウィリアムス
Composed and Conducted by JOHN WILLIAMS

(米Sony Classical / 19075811342)

   ★AMAZON.CO.JPで購入 

 ★TOWER.JPで購入


2017年製作のアメリカ=イギリス合作映画(日本公開は2018年3月30日)。製作・監督は「リンカーン」(2012)「ブリッジ・オブ・スパイ」(2015)「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」(2016)「レディ・プレイヤー1」(2018)等のスティーヴン・スピルバーグ(1946〜)。出演はメリル・ストリープ、トム・ハンクス、サラ・ポールソン、ボブ・オデンカーク、トレイシー・レッツ、ブラッドリー・ウィットフォード、ブルース・グリーンウッド、マシュー・リス、アリソン・ブリー、キャリー・クーン、ジェシー・プレモンズ、デヴィッド・クロス、ザック・ウッズ、パット・ヒーリー、ジョン・ルー他。脚本はリズ・ハンナとジョシュ・シンガー。撮影はヤヌス・カミンスキー。ニクソン政権下で機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”を公開し、ベトナム戦争の欺瞞を暴き出したワシントン・ポスト紙に焦点を当て、実在のジャーナリストたちが政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと奔走する姿を描くドラマ。ベトナム戦争が泥沼化していた1971年。ニューヨーク・タイムズは、アメリカ国防総省が戦争に関する経過や分析を記録した最高機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”を軍事アナリストのダニエル・エルスバーグ(リス)から入手し、スクープ記事を発表する。アメリカ中が騒然となる中、タイムズがニクソン政権の圧力により出版差し止めに陥る一方、ライバル紙のワシントン・ポストでは、編集主幹のベン・ブラッドリー(ハンクス)が文書の入手に奔走する。やがて全文のコピーを手に入れたが、それを公表すれば裁判となって会社の将来を危うくしかねず、経営と報道のはざまで社内の意見は大きく二分する。そんな重大な決断が、亡き夫の後を継いでいきなりアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人となったキャサリン・グラハム(ストリープ)に託された……。2017年度アカデミー賞の作品賞と主演女優賞、同年のゴールデン・グローブの作品賞(ドラマ)、男優賞(ドラマ)、女優賞(ドラマ)、監督賞、脚本賞、音楽賞、同年の放送映画批評家協会賞の作品賞、主演男優賞、主演女優賞、アンサンブル演技賞、監督賞、脚本賞、編集賞、音楽賞にノミネートされている。製作費は約5000万ドル、2018年1月時点の全世界興収は約8300万ドル。

音楽はスティーヴン・スピルバーグ監督の永年のコラボレーターであるジョン・ウィリアムス(1932〜)。「The Papers」は、静かに抑制されたサスペンス調の曲。「The Presses Roll」は、スリリングなタッチの曲。「Nixon's Order」は、ダークでドラマティックな曲。「The Oak Room, 1971」「Two Martini Lunch」は、ジェントルなジャズ・ピアノ曲。「Setting the Type」「Scanning the Papers」は、ドラマティックでサスペンスフルな曲。「Mother and Daughter」は、ジェントルで美しい曲。「Deciding to Publish」は、緊張感のあるサスペンス音楽。ラストの「The Court's Decision and End Credits」は、ウィリアムスらしい荘厳な主題からジェントルで美しいピアノの主題、ダイナミックでドラマティックな主題へと展開するエンドクレジット。シリアスでソリッドなオーケストラル・スコア。ピアノはランディ・カーバー、ベースはマイケル・ヴァレリオの演奏。
(2018年3月)

John Williams

Soundtrack Reviewに戻る


Copyright (C) 2018  Hitoshi Sakagami.  All Rights Reserved.