地球爆破作戦 COLOSSUS: THE FORBIN PROJECT

作曲・指揮:ミシェル・コロンビエ
Composed and Conducted by MICHEL COLOMBIER

(米La-La Land Records / LLLCD 1453)

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1970年製作のアメリカ映画(日本公開は1971年2月)。監督は「白熱」(1973)「サブウェイ・パニック」(1974)「マッカーサー」(1977)「(未公開)ゴールデンガール」(1979)「デビルゾーン」(1983)「ジョーズ'87/復讐篇」(1987)「(TV)マンデラとデクラーク」(1997)等のジョセフ・サージェント(1925〜2014)。出演はエリック・ブレーデン、スーザン・クラーク、ゴードン・ピンセント、ウィリアム・シャラート、レオニッド・ロストフ、ゲオルグ・スタンフォード・ブラウン、ウィラード・セイジ、アレックス・ロダイン、マーティン・E・ブルックス、マリオン・ロス、ドルフ・スウィート、バイロン・モロー、リュー・ブラウン、シド・マッコイ、ジェームズ・ホン他。D・F・ジョーンズの原作を基に「ペーパーチェイス」(1973)「チャイナ・シンドローム」(1979)「アーバン・カウボーイ」(1980)等の監督・脚本を手がけたジェームズ・ブリッジス(1936〜1993)が脚本を執筆。撮影はジーン・ポリト。東西冷戦最中のロッキー山脈の地下深くで、チャールズ・フォービン博士(ブレーデン)は自ら開発したスーパーコンピューター「コロッサス」を起動させた。ミサイル防衛の要として開発されたコロッサスは、通信回線を通じて必要な情報を次々と収集し、驚くべき自己進化を遂げて行く。敵対するソビエトに一歩先んじたと満足する開発チームと軍上層部に対し、コロッサスはソビエトにも自分と同様のスーパーコンピューター「ガーディアン」が存在することを報告する。対話を通じて自我を形成するに至ったコロッサスとガーディアンは、自分たちの任務遂行についての決断を行うため、更なる情報交換を始めようとする。互いの国防機密の漏洩を恐れた大統領と書記長はコロッサスたちの回線を切断しようとするが……。自らの意思を持ち人類に反旗を翻すコンピューターをテーマにしたSF映画の秀作。主演のエリック・ブレーデンはドイツ出身の俳優(1941〜/本名はハンス=ヨルグ・グデガスト)で、「新・猿の惑星」(1971)「(TV)戦闘機対戦車」(1973)「(TV)ワンダーウーマン」(1975)「タイタニック」(1997)等に出演している。

音楽は「リスボン特急」(1972)「相続人」(1973)「潮騒」(1974)「危険を買う男」(1976)「超高層プロフェッショナル」(1979)「ホワイトナイツ/白夜」(1985)「ゴールデン・チャイルド」(1986)「エリザ」(1995)等のフランス出身の作曲家ミシェル・コロンビエ(1939〜2004)。「Main Title」は、躍動的なイントロからミステリアスでスリリングなタッチのメインの主題へと展開するメインタイトル。「All Systems Go」「Goodbye Kupri」「Overload」は、アブストラクトで不気味なタッチ。「Set Up Communications」も、パーカッシヴでアブストラクトな曲。「Colossus to Guardian」「Missile Launched」「Missile Realignment」「Dr. Frankenstein」「World Control」「The Final Word」は、サスペンスフルなタッチ。「Guardian to Colossus」は、パーカッシヴな曲。「A New Language」は、ミステリアスでアブストラクトな曲。「Rendezvous in Rome」「Mistress Arrives」「Peeping Tom」「Personal Contact」は、ジェントルでリリカルな曲。「Nuclear Blackmail」は、ビジーでサスペンスフルな曲。「Under Surveillance」は、犯罪映画風のジャズ・ベースによるサスペンス音楽から後半ジェントルなタッチに。「Schedule for Today」は、クールなピアノ・ジャズからビッグバンド・ジャズへ。「Forbin's Hi-Fi」は、ジェントルなジャズ。「End Title」は、ジャズ・ベースのサスペンス調によるエンドタイトル。「Kupri Source」は、ビックバンド・ジャズによるソース音楽。独創的かつカラフルなスコアで、実に面白い。
このスコアの初リリースで、3000枚限定プレス。

尚、この映画の 日本でのテレビ放映時の吹替キャストはエリック・ブレーデン(山田康雄)、スーザン・クラーク(北浜晴子)、ゴードン・ピンセント(納谷悟朗)、ウィリアム・シャラート(北村弘一)、アレックス・ロダイン(清川元夢)、コロッサスの声(内海賢二)等だった(DVDに収録されている)。

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(2018年8月)

Michel Colombier

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