11人のカウボーイ THE COWBOYS

作曲・指揮:ジョン・ウィリアムス
Composed and Conducted by JOHN WILLIAMS

演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony

(米Varese Sarabande / VCL 0618 1184)

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1971年製作のアメリカ映画(日本公開は1972年4月)。製作・監督は「女狐」(1967)「華麗なる週末」(1969)「シンデレラ・リバティー/かぎりなき愛」(1973)「ローズ」(1979)「黄昏」(1981)「ザ・リバー」(1984)「わかれ路」(1994)等のマーク・ライデル(1929〜)。出演はジョン・ウェイン、ロスコー・リー・ブラウン、ブルース・ダーン、コリーン・デューハースト、アルフレッド・バーカー・Jr、ニコラス・ビューヴィ、スティーヴ・ベネディクト、ロバート・キャラディーン、ノーマン・ハウェル・Jr、スティーヴン・ヒューディス、ショーン・ケリー、A・マルティネス、スリム・ピケンズ、マット・クラーク、リチャード・ファーンズワース他。ウィリアム・デイル・ジェニングスの原作を基にアーヴィング・ラヴェッチ、ハリエット・フランク・Jrとウィリアム・デイル・ジェニングスが脚本を執筆。撮影は「オクラホマ!」(1955)「ベン・ハー」(1959)「戦艦バウンティ」(1962)「卒業」(1967)「スティング」(1973)「スター誕生」(1976)等のロバート・サーティース(1906〜1985)。折からのゴールドラッシュで男たちが皆カリフォルニアへ金を探しに出かけて行ったため、ダブル・オー牧場の主人ウィル・アンダーソン(ウェイン)は困り果ててしまった。400マイル離れた鉄道駅の町ベル・フーシェへ1200頭の牛を運ばねばならないのに、男手が足りないのだ。仕方なくウィルは未経験な少年たちをカウボーイ代わりに雇って出発することにしたが……。少年たちがキャトル・ドライヴを通して次第に一人前のカウボーイへと成長する様を描いた西部劇。伝説的な西部劇のヒーローであるジョン・ウェインを背後から射殺する卑劣な悪役を演じたブルース・ダーンは、殺害を予告する脅迫を受けたという。製作費は約600万ドル。1974年に同じ原作を基にしたテレビシリーズ「(TV)少年カウボーイ(THE COWBOYS)」(監督:ウィリアム・ウィットニー、出演:モーゼス・ガン、ダイアナ・ダグラス)が製作されている。

音楽は「華麗なる週末」(1969)「シンデレラ・リバティー/かぎりなき愛」(1973)「ザ・リバー」(1984)でもマーク・ライデル監督と組んでいるジョン・ウィリアムス(1932〜)で、これは彼が「タワーリング・インフェルノ」(1974)「JAWS/ジョーズ」(1975)「スター・ウォーズ」(1977)といった大作を手がける前に担当した傑作ウエスタン・スコア。「Overture」は、躍動的なイントロから明るく快活なメインの主題、ジェントルで大らかな主題へと展開する序曲。「Main Title - The Cowboys」は、明快でキャッチーなメインの主題が印象的なメインタイトル。この主題は「The Boys」「The Kids and Crazy Alice」「Anybody That Tall」「Training Montage」「Long Hair and The Roundup」「To Belle Fourche」「The First Night」「Entr'acte」「Mrs. Collingwood's Girls」「The Battle」等でも登場する。「The Hands Quit」「Long Hair's Threat」「Afraid of the Dark」「Charlie's Demise」「Long Hair and Dan」は、静かなサスペンス音楽。「Wil and Ann」は、ウィルと妻アン(サラ・カニンガム)を描写したジェントルでドラマティックな主題で、「Graveyard」「Burning Daylight」「Charlie's Burial」「Long Hair Trails」等でも登場する。「Nightlinger's Tale」は、メランコリックなタッチの曲。「Learning the Ropes (Vivaldi Concerto in D)」は、アントニオ・ヴィヴァルディ(1678〜1741)作曲のリュート協奏曲(協奏曲 ニ長調 RV.93)第二楽章の引用で、ジョルジュ・ドルリューが「リトル・ロマンス」(1979)でも使った曲。「Sour Mash」は、やや調子のはずれたラグタイムピアノ曲。「Summer's Over」は、静かなギター曲。「Drums of Manhood and The Execution」「Into the Trap」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「End Title and End Cast」は、大らかな主題からメインの主題へと展開するエンドタイトル/エンドキャスト。最後に追加音楽として代替テイク等7曲を収録。

クラシック・フィルム・スコアのファンだったスティーヴン・スピルバーグはウィリアムスの「華麗なる週末」や「11人のカウボーイ」のスコアを聴いて「この作曲家は70歳に違いない」と思ったという(このスコアを手がけたときウィリアムスは39歳だった)。

このスコアは1973年に18曲収録のプロモ盤LP(Promo RC-31)が出ており、1994年にVarese Sarabandeレーベルが全17曲収録の正規盤サントラCD(VSD-5540)を初めてリリースしているが、今回同じVareseレーベルが「THE DELUXE EDITION」としてリリースしたCDは全36曲/約72分収録で新たにリミックス/リマスターされており、音質が改善されている。CD Clubリリースで3000枚限定プレス。
(2018年9月)

John Williams

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