エベレスト 3D EVEREST

作曲・指揮:ダリオ・マリアネッリ
Composed and Conducted by DARIO MARIANELLI

演奏:ロンドン・セッション管弦楽団
Performed by London Session Orchestra

(米Varese Sarabande / 302 067 368 8)2015

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2015年製作のイギリス=アメリカ=アイスランド合作映画。製作・監督は「ザ・ディープ」(2012)「ハード・ラッシュ」(2012)「2ガンズ」(2013)「殺意の誓約」(2016)等のアイスランド出身のバルタザール・コルマウクル(1966〜)。出演はジェイソン・クラーク、ジョシュ・ブローリン、ジョン・ホークス、ロビン・ライト、マイケル・ケリー、サム・ワーシントン、キーラ・ナイトレイ、エミリー・ワトソン、ジェイク・ギレンホール、アン・フーラ・シェルパ、トーマス・M・ライト、マーティン・ヘンダーソン、トム・グッドマン=ヒル、ペンバ・シェルパ、森尚子他。脚本はウィリアム・ニコルソンとサイモン・ボーフォイ。撮影はサルヴァトーレ・トチノ。世界最高峰エベレストで1996年に起きた大規模遭難事故を描く群像劇。ニュージーランドの登山ガイド会社がエベレスト登頂ツアーを企画し、医師で登山経験豊富なベック・ウェザーズ(ブローリン)や、前年の雪辱を期す郵便配達員のダグ・ハンセン(ホークス)、著名なジャーナリストのジョン・クラカワー(ケリー)、日本人登山家の難波康子(森)ら、世界各国から8人のアマチュア登山家が参加した。彼らを率いるベテラン・ガイドのロブ・ホール(クラーク)は、別の隊を率いる同業者のスコット・フィッシャー(ギレンホール)と協調体制を取ることで合意し、互いに協力しながら山頂を目指すが……。製作費は約5500万ドル、全世界興収は約2億239万ドル。

音楽は「プライドと偏見」(2005)「つぐない」(2007)「ジェーン・エア」(2011)「アンナ・カレーニナ」(2012)「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(2017)等のイタリア出身の作曲家ダリオ・マリアネッリ(1963〜)。「The Call」は、幻想的なチェロによるイントロからオーケストラによるストイックでドラマティックなタッチの主題へ展開。「Setting Off from Kathmandu」は、ヴァイオリン・ソロをフィーチャーした静かにドラマティックでパーカッシヴな曲。「First Trek: Base Camp」「The Lowdown」「Summit」は、躍動的でダイナミックな曲。「Arriving at the Temple」は、不気味で幻想的な曲で、カトマンズの仏教寺院の僧侶たち“The Monks of Tharig Monastery”による演奏。「A Close Shave」は、ダイナミックでパーカッシヴなタッチから後半ビジーなアクション音楽へ(この曲のみダリオ・マリアネッリとラエル・ジョーンズが作曲)。「Starting the Ascent」は、ピアノをフィーチャーした静かにジェントルなタッチから躍動的な主題へと展開。「To Camp Four」は、ストイックでドラマティックな曲。「Someone Loves Us」「Last Words」「Beck Gets Up」は、荘厳でドラマティックな曲。「Time Runs Out」も、荘厳なタッチからリズミックなサスペンス調へ展開。「Lost」は、幻想的なコーラスをフィーチャーした不気味なタッチのサスペンス音楽。「Chopper Rescue」は、リズミックなサスペンス音楽。「Epilogue」は、ピアノ、ヴァイオリン、女声をフィーチャーしたメランコリックでリリカルなエピローグ。題材にふさわしいドラマティックでストイックなタッチのスコア。
ヴァイオリン・ソロはデヴィッド・ル・ペイジ、チェロ・ソロはキャロライン・デイル、ヴォーカルはメラニー・パッペンハイムの演奏。
(2019年5月)

Dario Marianelli

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