(未公開)OKUPACIJA U 26 SLIKA
作曲・指揮:アルフィ・カビリョ
Composed and Conducted by ALFI KABILIJO
演奏:ジャドラン・フィルム管弦楽団
Performed by Jadran Film Orchestra
(マルタKronos Records / KRONGOLD033)
1978年製作のユーゴスラヴィア(当時)映画(英語題名は「OCCUPATION IN 26
PICTURES」)。監督は「不倫体験」(1988)等のクロアチア出身のロルダン・ザフラノヴィッチ(1944〜)。出演はフラノ・ラシチ、ミラン・ストルリッチ、ボリス・クラリ、タニヤ・ポベルズニク、ステヴォ・ジゴン、イヴァン・クレメンチ、ゴルドナ・パヴロフ、ラデ・マルコヴィッチ、ミラン・エラク、ズヴォンコ・レペティッチ、タニヤ・ボスコヴィッチ、ベルト・ソトラー、マリア・ケーン、カルロ・ビュリッチ、アントゥン・ナリス他。脚本はロルダン・ザフラノヴィッチとミルコ・コヴァッチ。撮影はカルポ・ゴディナ。第二次大戦前の南クロアチア。ドゥブロヴニクに住む3人の若者、クロアチア人のニコ(ラシチ)、イタリア人のトニ(ストルリッチ)、ユダヤ人のミホ(クレメンチ)は親友だったが、1941年にナチス・ドイツ軍とイタリア軍が町に侵攻したことで、トニはイタリアのファシストに入り、ニコとミホはレジスタンスに加入して別々の運命を歩み出す……。ドイツと同盟を結んでいたクロアチアのファシズム政党・民族主義団体「ウスタシャ」による大量虐殺をリアリスティックに描いているため、1990年から2000年にかけて、この映画と監督のザフラノヴィッチはクロアチアでブラックリストに載せられていたという。
音楽は「ガンバス(Sky Bandits)」(1986)等のクロアチア出身の作曲家アルフィ・カビリョ(1935〜)。「Dubrovacki
Karneval」は、明るく快活なマーチで、カビリョの傑作「ガンバス」の主題に通ずるものがある。「Lokrum」は、ギターをフィーチャーしたジェントルでリリカルな主題から後半サスペンス調へ。「Tema
Otpora」「Tema Otpora 2」は、ドラマティックなサスペンス音楽。「Dubrovacki Tango」は、サックスとアコーディオンをフィーチャーした軽快なタンゴ。「Dva
Prijatelja」「Tema Okupacije 2」は、ダークなサスペンス音楽。「Tucnjava」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Jahta」は、ギターをフィーチャーしたジェントルでリリカルな曲。「Prijatelji」は、抑制されたサスペンス音楽。「Dubrovacki
Fox」は、軽快なダンスミュージック。「Slijepcev Valcer」は、アコーディオンをフィーチャーしたジェントルなワルツ。「Pijanista」は、ラグタイム・ピアノ曲。「Ulazak
Njemaca」は、不気味なサスペンス音楽から後半不協和音入りのマーチへ。「Molitva」は、オルガンをフィーチャーした荘厳なタッチの曲。「Zbjeg」は、ジェントルでリリカルな主題に不気味な不協和音が重なる曲。
このスコアの初リリースで、300枚限定プレス。
(2019年8月)
Alfi
Kabiljo
Soundtrack Reviewに戻る
Copyright (C) 2019 Hitoshi Sakagami. All Rights Reserved.