ガッチャ! GOTCHA!

作曲・指揮:ビル・コンティ
Composed and Conducted by BILL CONTI

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 444)

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1985年製作のアメリカ映画。監督は「愛に向って走れ」(1983)「(未公開)ナーズの復讐/集結!恐怖のオチコボレ軍団」(1984)「(未公開)タフガイ」(1986)「私がウォシャウスキー」(1991)等のジェフ・カニュー(1944〜)。出演はアンソニー・エドワーズ、リンダ・フィオレンティーノ、ニック・コッリ、アレックス・ロッコ、マーラ・アダムス、クラウス・レーヴィッチ、クリストファー・ライデル、クリスティー・クラリッジ、ブラッド・カウギル、カリ・ライザー、デヴィッド・ウォール、アイリーン・オルガ・ロペス、バーナード・シュピーゲル、ミュリエル・デュブルール、ティーナ・マリア他。ポール・G・ヘンスラーとダン・ゴードンの原案を基にダン・ゴードンが脚本を執筆。撮影はキング・バゴット。サヴァイヴァル・ゲームにはまっているアメリカ人大学生が、ヨーロッパ旅行中に知り合った美女とスパイ活動に巻きこまれるコメディ調のサスペンス。UCLAのキャンパスではペイント弾の銃で撃ちあう「ガッチャ!」というゲームが流行っていた。このゲームが得意なジョナサン・ムーア(エドワーズ)はルームメイトのマノロ(コッリ)とヨーロッパ旅行に出かけ、チェコ出身でUSCの映画学科で学んでいるという魅力的な年上の女性サーシャ(フィオレンティーノ)とパリで知り合った。スペインに行くはずだったジョナサンは、ベルリンで仕事があるというサーシャに付き合い、2人で東べルリンに入るが、彼らの後をKGBのエージェント、ヴラッド(レーヴィッチ)が尾行していた……。全世界興行収入は約1081万ドル。この映画をベースにしたNintendo Entertainment System(任天堂が国外向けに発売した家庭用ゲーム機)用のゲーム『Gotcha! The Sport!』が1987年にリリースされている(ペイント弾で相手を仕留めると「GOTCHA!(I Got You!)」と叫ぶ)。

音楽はビル・コンティ(1942〜)が作曲しているが、彼はこの映画の4年前にロジャー・ムーアがジェームズ・ボンドを演じた「007/ユア・アイズ・オンリー」(1981)のスコアを手がけており、(主人公の名前を含め)ボンド映画のパロディ的な要素があるこの「ガッチャ!」のスコアでも印象のよく似た曲が登場する。「Ominosity」は、スリリングなタッチの短いオープニング。「Jon Gets His Guy」は、重厚でダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Wilkommen Der D.D.R.」は、ダークで重厚なサスペンス音楽。「Sascha's Secret」「Sascha, Meet Vlad (Alternate)」「Leninalle」「Citadelle De Spandau」「CIA Trash」「Sascha & the CIA」も、抑制されたサスペンス調の曲。「Love in the D.D.R」は、ドラマティックでややメランコリックなタッチのラヴテーマ。「Check Point」は、サスペンスアクション音楽。「Up the D.D.R.(Revised)」「Jon Runs Scared」は、リズミックなサスペンス音楽。「Jon, Meet Vlad」「On the Edge」は、ボンド映画風のリズミックなサスペンスアクション音楽。「Hither & Yon」は、リズミックなジャズ・ベースの曲。ラストの「The End」は、ミステリアスなタッチの短いエンディング。最後に代替テイクや追加テイク等15曲をエクストラとして収録。コメディの要素はないストレートなサスペンスアクション・スコアで、東欧のロケーションを描写するためにツィンバロムがフィーチャーされている。

公開当時の1985年にMCAレーベルからサントラLPがリリースされていたが、これは挿入歌のコンピレーションで、コンティのスコアは2曲(「Check Point」「On the Edge」)しか含まれていなかった。このIntradaレーベルのCDはコンプリート・スコアの初アルバム化で、全32曲/約50分を収録。限定プレス。
(2020年5月)

Bill Conti

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