ザ・ファミリー THE DON IS DEAD

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 454)

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1973年製作のアメリカ映画(日本公開は1975年1月)。監督は「海底二万哩」(1954)「バイキング」(1957)「ミクロの決死圏」(1966)「トラ・トラ・トラ!」(1970)「ラスト・ラン」(1971)「ソイレント・グリーン」(1973)「王子と乞食」(1977)等のリチャード・フライシャー(1916〜2006)。出演はアンソニー・クイン、フレデリック・フォレスト、ロバート・フォスター、アル・レッティエリ、エンジェル・トンプキンス、チャールズ・シオッフィ、ジョー・アン・メレディス、バリー・ルッソ、ルイス・ゾリッチ、アンソニー・チャーノータ、アイナ・バリン、ジョー・サントス、フランク・デ・コヴァ、エイブ・ヴィゴダ、シド・ヘイグ、ホルガー・ベンディクセン他。マーヴィン・H・アルバートの原作を基にクリストファー・トランボとマイケル・フィリップ・バトラーが脚色し、マーヴィン・H・アルバートが脚本を執筆。撮影はリチャード・H・クライン。「ゴッドファーザー」(1972)のヒットにあやかって製作された一連のマフィア映画の1つで、同作のキャストからアル・レッティエリとエイブ・ヴィゴダが出演している。ドン・パオロ・レガルブート(ベンディクセン)が死んだことで、その相続問題を協議するため、各ファミリーから9人の代表がラス・ヴェガス郊外の山荘へ集まった。話し合いの結果、レガルブート・ファミリーは解散し、縄張りや組織員はドン・アンジェロ・ディモラ(クイン)とドン・ベルナルド(ルッソ)の2ファミリーに併合されることになった。パオロの息子フランク(フォスター)はアンジェロの養子になり、フランクの組の幹部になるはずだったトニー・ファーゴ(フォレスト)とヴィンス・ファーゴ(レッティエリ)の兄弟は独立して新しい組を作ることになった。ドン・ベルナルドが服役中で会合に出られなかったため、幹部のルイジ・オーランド(シオッフィ)が出席したが、狡猾なオーランドは欲深い妻マリー(メレディス)と共謀して組を乗っ取り、アンジェロとファーゴ兄弟を争わせて町を支配しようと企んでいた……。

音楽は「トラ・トラ・トラ!」(1970)「ラスト・ラン」(1971)でもリチャード・フライシャー監督と組んでいるジェリー・ゴールドスミス(1930〜2004)。オーケストラに不気味なタッチのシンセサイザーを加えたスコア。「Emblem - Main Title (Revised)」は、ややアブストラクトなタッチのダークでサスペンスフルなメインタイトル。鼓動のようにブンブンと響くシンセサイザーが効果的。「The Test」「The Hit」「The Set-Up」「The Bomb」は、抑制されたサスペンス音楽。「The Meeting」は、重厚なタッチの曲。「The Confession」は、抑制されたタッチから後半ダイナミックに盛り上がる。「No Trouble #1」は、フルートとギターをフィーチャーしたリリカルでジェントルな曲。「Our Last Night (Love Scene)」は、女声ヴォーカルによるジェントルなラヴ・テーマ(作詞はジェリーの妻キャロル・ゴールドスミス)で、劇中ではフランクのガールフレンドで歌手志望のルビー(トンプキンス)が、レコード会社にコネのあるドン・アンジェロに聞いてもらうためのデモ曲として使われている(その結果ルビーとアンジェロが恋仲になり、フランクの怒りを買って組織同士の血みどろの抗争に発展する)。「The Beating」「Florida Retreat」「The War」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「A Little Help」「Angie's Home」「Anything She Wants」は、ジェントルな曲。「Back Fire」は、アブストラクトでパーカッシヴなサスペンス音楽。「No Trouble #2」は、ドラマティックでメランコリックなタッチ。「Final Meeting」は、ドラマティックなサスペンス音楽から後半静かにメランコリックなタッチへ。「A Great Memory」は、ダイナミックでパーカッシヴなサスペンスアクション音楽。「End Title」は、ドラマティックかつストイックなタッチのエンドタイトル。「Our Last Night (Love Theme - Instrumental)」は、ラヴ・テーマのインストゥルメンタル・バージョン。最後にエクストラとしてメインタイトルの別バージョン、主題歌のオーディション版、ソース曲等4曲を収録。

前年の「ゴッドファーザー」にニーロ・ロータが作曲したオペラティックで情感豊かなスコアとは対照的に、無機質で殺伐としたサスペンススコアを展開しているところが、ゴールドスミスらしい。コンプリート・スコアの初リリース(全25曲/約54分収録)で、限定プレス。
(2020年10月)

Jerry Goldsmith

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