(未公開/TV)THE POWER AND THE GLORY

作曲・指揮:ローレンス・ローゼンタール
Composed and Conducted by LAURENCE ROSENTHAL

(米Intrada / Intrada Special Collection Volume 438)

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1961年製作のアメリカのテレビ映画(CBSテレビで1961/10/29に放映)。監督は「(TV)アイ・ラブ・ルーシー」(1951〜1957)「(TV)ガンスモーク」(1955〜1975)「(TV)スパイ大作戦」(1966〜1973)「(TV)0012/捕虜収容所」(1965)「(TV)スター・トレック/宇宙大作戦」(1966〜1969)等のマーク・ダニエルズ(1912〜1989)。出演はローレンス・オリヴィエ、ジュリー・ハリス、ジョージ・C・スコット、マーティン・ゲイベル、ロディ・マクドウォール、キーナン・ウィン、パティ・デューク、ヴァル・アヴェリー、シリル・キューザック、マーク・レナード、フリッツ・ウィーヴァー、ジェームズ・ココ、リンダ・キャンビー、フランク・コンロイ、トーマス・ゴメス他。「落ちた偶像」(1948)「第三の男」(1949)「危険な旅路」(1967)等のグレアム・グリーン(1904〜1991)の原作『権力と栄光』を基にデイル・ワッサーマンが脚本を執筆。撮影はレオ・ファーレンコプ。製作は「暴力波止場」(1957)「アリスの恋」(1974)「ビッグ・アメリカン」(1976)「アパッチ砦・ブロンクス」(1981)等のデヴィッド・サスキンド。製作費は約75万ドル。1926〜1929年にメキシコで起きた、カトリック教会への政府の弾圧に対する革命運動クリステロ戦争の最中、酒に溺れてメキシコ人女性を妊娠させた神父(オリヴィエ)が、警察当局に追跡され逃亡を続けていた。神父を執拗に追う警部補(スコット)は、村人を人質に取り彼をおびき出そうとするが……。グレアム・グリーンの原作小説は1947年にジョン・フォード監督により「逃亡者(THE FUGITIVE)」としても映画化されている(出演:ヘンリー・フォンダ、ウォード・ボンド、ドロレス・デル・リオ他)。

音楽は「奇跡の人」(1962)「ベケット」(1964)「オレゴン魂」(1975)「サウス・ダコタの戦い」(1976)「ブラス・ターゲット」(1978)「タイタンの戦い」(1981)「(TV)ロマノフ王朝・大帝ピョートルの生涯」(1986)「(TV)アナスタシア/光・ゆらめいて」(1986)等のローレンス・ローゼンタール(1926〜)。「Prologue - The Revolt」は、ファンファーレからミリタリスティックなタッチの勇壮なマーチに展開するオープニング曲。「Puerto De Mexico」は、リズミックで躍動的なタッチ。「Confession」は、静かにドラマティックな主題から後半マーチ調の主題へ。「Banana Barn」「Brigida」は、ジェントルでリリカルな曲。「Transition」「End of Mass」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「Lieutenant's Entrance」は、ミリタリスティックなタッチの警部補の主題。「The Priest Departs」「All the Hope of the World」「Prison」は、ドラマティックなタッチの曲。「Mestizo」「Celebration」は、快活な舞踏音楽風の曲。「Montage」は、マーチ調のイントロからギターによるリリカルな主題を織り込んだサスペンス音楽へと展開し、後半ダイナミックに盛り上がる。「The Church」「Prayer」は、荘厳でドラマティックな曲。「The Trap」は、ギターによるイントロから静かにドラマティックなタッチへ。「The Hut」「The Refusal」は、抑制されたサスペンス音楽。「The Power and the Glory」は、ギターとストリングスによるジェントルな曲。「The Execution and End Title」は、ミリタリスティックなタッチから銃声のSEを挟み、ドラマティックに盛り上がるエンドタイトルへ展開。
ローレンス・ローゼンタールのキャリア初期の作品で、メキシカン・フレーヴァーを帯びたパワフルかつドラマティックなオーケストラル・スコア。このスコアの初リリースで、限定プレス。
(2020年10月)

Laurence Rosenthal

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