バンブルビー BUMBLEBEE
作曲・指揮:ダリオ・マリアネッリ
Composed and Conducted by DARIO MARIANELLI
(米La-La Land Records / LLLCD
1558)
2018年製作のアメリカ映画(日本公開は2019年3月)。監督は「KUBO/クボ
二本の弦の秘密」(2016)等のトラヴィス・ナイト(1973〜)。出演はヘイリー・スタインフェルド、ホルヘ・レンデボルグ・Jr、ジョン・シナ、ジェイソン・ドラッカー、パメラ・アドロン、スティーヴン・シュナイダー、リカルド・オヨス、ジョン・オーティス、グリン・ターマン、レン・キャリオー、コリン・ホルツ、グレイシー・ドジーニー、フレッド・ドライヤー、イザベル・エリンソン、ミカ・クボ他、声の出演はディラン・オブライエン(B-127/バンブルビー)、ピーター・カレン(オプティマス・プライム)、アンジェラ・バセット(シャッター)、ジャスティン・セロー(ドロップキック)、デヴィッド・ソボロフ(ブリッツウイング)、グレイ・グリフィン(アーシー)、ジョン・ベイリー(ショックウェイヴ/サウンドウェイヴ)、ステューヴ・ブラム(ホィールジャック)、アンドリュー・モーガド(クリフジャンパー)他。クリスティーナ・ホドソンの原案を基にクリスティーナ・ホドソンとケリー・フレモン・クレイグが脚本を執筆。撮影はエンリケ・シャディアック。
「トランスフォーマー」シリーズのスピンオフ作で、孤独な少女と小心者の黄色い地球外生命体“バンブルビー”の交流を軸に、襲い来る脅威に2人が力を合わせて立ち向かっていくさまを描くSFアクション。1987年、サンフランシスコ郊外の海沿いの町ブライトン・フォールズで、父の死の悲しみから立ち直れずにいた18歳の孤独な少女チャーリー・ワトソン(スタインフェルド)は、廃品置き場で廃車寸前の黄色いフォルクスワーゲン・ビートルを見つける。自宅のガレージに入れたところ、車が自ら変形して黄色いロボットへとその姿を変えた。チャーリーは、記憶と声を失い何かにおびえている様子の彼を“バンブルビー”と名付け、自宅にかくまい始めるが……。製作費は約1億3500万ドル、全世界興行収入は約4億6799万ドル。
音楽は「プライドと偏見」(2005)「つぐない」(2007)「ジェーン・エア」(2011)「アンナ・カレーニナ」(2012)「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」(2017)等のイタリア出身の作曲家ダリオ・マリアネッリ(1963〜)で、彼はトラヴィス・ナイトが製作した「(未公開)THE
BOXTROLLS」(2014)、監督した「KUBO/クボ
二本の弦の秘密」(2016)のスコアも手がけている。「Cybertron Falls」は、不気味なタッチのイントロからダイナミックでサスペンスフルなタッチへ展開。「Bee
on the Run」「Optimus Prime's Message」「Marina Tower」は、ビジーでダイナミックなアクション音楽。「Shutdown」「Desert
Council」は、リズミックなサスペンスアクション音楽。「Charlie」「Dad's Old Videotapes」は、ジェントルなタッチの曲。「Meeting
Bumblebee」は、抑制されたサスペンス調から後半ピアノをフィーチャーしたジェントルな主題へ。「Dropkick &
Shatter Arrive」は、ダークでダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Chasing Mum」は、躍動的なタッチ。「Army
Meeting」は、ミリタリスティックなマーチ調のサスペンス音楽。「A Diving Volunteer」は、抑制されたサスペンス音楽。「Pranking
Tina」「Bee in the Kitchen」「Kitchen Chaos」は、躍動的で少しおどけたタッチの曲。「Double
Ambush」「Bee's Had Enough」「Ron's Driving」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Charlie
Sneaks Out」は、リズミックな曲。「Death and Resurrection」は、コーラスをフィーチャーした荘厳なタッチから大らかな主題へ。「Charlie
Dives In」は、大らかでドラマティックな曲。「Saying Goodbye」は、ピアノをフィーチャーしたジェントルな曲。「Not
Quite There」は、ジェントルで爽やかなタッチの曲。オーケストレーションはダリオ・マリアネッリとジェフ・アレクサンダー。
ダリオ・マリアネッリは女性を主人公としたドラマでの繊細でドラマティックなスコアを得意とする作曲家だが、ここでは主人公たちの友情を描いたジェントルなタッチとダイナミックなサスペンスアクション音楽を組み合わせたオーケストラル・スコアを展開。マリアネッリは監督のトラヴィスとの話し合いの中で、この映画の舞台となる1980年代にスティーヴン・スピルバーグ(本作品のエグゼクティヴ・プロデューサーでもある)が監督した作品におけるジョン・ウィリアムスのスコアと、ジョン・カーペンター監督によるSF作品のスコアを参照したという。2000枚限定プレス。
(2021年8月)
Dario Marianelli
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