ブラックボックス：音声分析捜査 BOÎTE NOIRE
作曲・指揮：フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE ROMBI
演奏：イル・ド・フランス国立管弦楽団
Performed by L'Orchestre National d'Île-de-France
（仏Music Box Records /
MBR-197）
2021年製作のフランス＝ベルギー合作映画（英語題名は「BLACK BOX」／日本公開は2022年1月）。監督は「（未公開）CAGED
−監禁−」(2010)「パーフェクトマン 完全犯罪」(2015)「（未公開）盗聴者」(2016)「バーン・アウト」(2017)等のヤン・ゴズラン。出演はピエール・ニネ、ルー・ドゥ・ラージュ、アンドレ・デュソリエ、セバスチャン・プードゥルー、オリヴィエ・ラブールダン、ギヨーム・マルケ、メーディ・ジャーディ、アン・アズーレイ、オーレリアン・ルコワ、グレゴリ・ドゥランジェール、アンドレ・マルコン、オクターヴ・ボスエ、マリー・ドンプニール、フィリップ・メイマ、ボリス・ラヴェーヌ他。脚本はニコラ・ブーヴェ＝ルヴラール、ヤン・ゴズラン、シモン・ムーテルーとジェレミー・ゲス。撮影はピエール・コットロー。
ヨーロピアン航空の最新型機がアルプスで墜落し乗客・乗務員316人全員が死亡。その墜落の原因を突き止めるべく、司法警察の立会いの下、航空事故調査局の音声分析官がフライトレコーダー（ブラックボックス）を開く。責任者のポロック（ラブールダン）に同行するはずの分析官マチュー・ヴァッスール（ニネ）は、天才肌で優秀だが孤立しており、本件から外されてしまう。だが、まもなくポロックが謎の失踪を遂げ、引き継いだマチューは「コックピットに男が侵入した」と記者会見で発表する。やがて乗客にイスラム過激派と思われる男がいたことが判明し、責任者として調査を任命されたマチューは、被害者の1人が夫に残した事故直前の留守電を聞き、ブラックボックスの音と違うことに気づく……。全世界興行収入は約941万ドル。
音楽は「17歳」(2013)「彼は秘密の女ともだち」(2014)「（未公開）避暑地で魔が差して」(2015)「婚約者の友人」(2016)「2重螺旋の恋人」(2017)等のフィリップ・ロンビ（1968〜）。「La
Boîte noire」は、心臓の鼓動のような静かなイントロから抑制されたサスペンス音楽へと展開するオープニング。「Mathieu
sur l'affaire」は、不吉なサスペンス音楽。「Mathieu et Noémie / Dernier
message」は、静かにメランコリックなタッチの曲。「Immersion」は、心臓の鼓動のような抑制されたサスペンス音楽で、最後はプツンと終わる。「À
la recherche de Pollock / La maison」「Sous-sol / Premiers
indices」「Doutes」「Manipulation / Les documents secrets」「Accusation」「Pégase /
Réflexion」「Le message de Pollock」は、抑制されたサスペンス音楽。「Visionnage
nocturne」「Soupcons」は、リズミックなサスペンス音楽。「Fêlure」「Cauchemar」は、不安なタッチのピアノ・ソロをフィーチャーした曲。「Le
test MHD」は、リズミックでダイナミックなサスペンス音楽。「Le code caché / Retour chez
Pollock」「Mathieu en danger」は、ドラマティックでダイナミックなサスペンス音楽。「Nuit sur
le lac / La balise」は、静かにドラマティックなタッチから後半不気味なサスペンス音楽へ。「Perdition」は、ダークで不吉なタッチのサスペンス音楽で、最後はプツンと終わる。「Scène
finale」は、メランコリックでドラマティックなフィナーレ。最後にボーナストラックとして、映画で使用されたドラマティックでサスペンスフルなエンドタイトル「Scène
finale et Générique de fin (version film)」を収録。
オーケストラとシンセサイザーの組み合わせにより不安感を煽るストレートなサスペンス・スコアで、ピアノの演奏とプログラミングはフィリップ・ロンビ。
（2021年11月）
Philippe Rombi
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