スペシャリスト LES SPÉCIALISTES
(未公開)MOI VOULOIR TOI

作曲:エリック・ドゥマルサン
Composed by ÉRIC DEMARSAN

指揮:ジャンフランコ・プレニツィオ、エリック・ドゥマルサン
Conducted by GIANFRANCO PLENIZIO (LES SPÉCIALISTES), ÉRIC DEMARSAN (MOI VOULOIR TOI)

(仏Play Time / PL1711342)

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「仕立て屋の恋」(1989)「髪結いの亭主」(1990)「イヴォンヌの香り」(1994)「ハーフ・ア・チャンス」(1998)「サン・ピエールの生命」(1999)「列車に乗った男」(2002)「スーサイド・ショップ」(2012)「暮れ逢い」(2013)等のパトリス・ルコント(1947〜)が監督、脚本を手がけた作品に、「影の軍隊」(1969)「仁義」(1970)「続・個人教授」(1976)「ストーン・カウンシル」(2006)「(TV)画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密」(2012)等のエリック・ドゥマルサン(1938〜)がスコアを作曲した2作品をカップリングにしたCD。

「スペシャリスト(LES SPÉCIALISTES)」は、1985年製作のフランス映画(日本公開は1996年11月、ビデオ題名は「スペシャリスト/カジノ金庫強奪大作戦」/英語題名は「THE SPECIALISTS」)。監督はパトリス・ルコント。出演はベルナール・ジロードー、ジェラール・ランヴァン、クリスティアーヌ・ジャン、モーリス・バリエ、ダニエル・ジェグー、ベルティ・コルテス、クリスチャン・ビアンキ、ジャン=リュック・ドゥブリ、ウィリアム・ドーアティ、ベルナール・エルヴェ、サルヴァトーレ・インゴリア、フィリップ・ルアンブル、パトリック・マシウー、ジャック・ノロ、ジェラール・パラシュー他。脚本はブルーノ・タルドン、パトリック・ドゥヴォルフ、パトリス・ルコントとミシェル・ブラン。撮影はエドゥアルド・セラ。

コメディ映画を得意としていたパトリス・ルコントが、ジョルジュ・ロートネル降板後に監督を引き継いだアクション映画で、フランスで100万人以上の動員を記録し、彼自身にとって最大のヒット作となった。金庫破りのスペシャリストで、刑期をあと1年残したステファン・カレラ(ランヴァン)は、別の刑務所に護送途中に警官殺しの凶悪犯ポール・ブランドン(ジロードー)と脱走する羽目になり、ある農家にたどり着く。そこに住むローラ(ジャン)は、警官に夫を殺されたことから警察を憎んでおり、2人を匿うことに。ポールは、ニースのカジノから大金を強奪するとの計画をステファンに打ち明け、彼らはローラの協力も得て準備を進める。しかし、ポールは実は潜入捜査官で、麻薬組織の金づるであるカジノを襲って組織を崩壊させることが真の狙いだった……。

エリック・ドゥマルサンのスコアは、公開当時の1985年にフランスのCarrereレーベルが全16曲/約33分収録のサントラLP(Carrere 66238)を出しており、Play Timeレーベルが2021年10月にリリースしたこのCDは、LPと同内容の初CD化。「Les Spécialistes (ouverture)」は、リズミックでスリリングなタッチの序曲。「Déclenchez le plan Horace」は、ロック調のサスペンスアクション音楽。「Je l'aime pas ton circuit touristique」「Préparatifs」「T'attends Laura ? Elle viendra pas…」も、サスペンス調の曲。「Je le sens pas bien ce coup-là」は、大らかなタッチから後半リズミックなアクション音楽へ。「Faut l'oublier ton casse」「On a vingt minutes…」「… pour faire le casse」は、リズミックなタッチのサスペンス音楽。「Rendez-vous en enfer」は、サスペンス調から後半ジェントルなタッチへ。「Tu prends trop de risques, Paul」「J'ai jamais tué personne」「Brandon et Carella」も、ジェントルなタッチの曲。「T'as droit qu'à un seul essai」「J'y crois pas à ce merdier」は、リズミックなアクション音楽。「Ca te rappelle rien ? (générique fin)」は、リズミックな主題からピアノをフィーチャーしたジェントルで大らかな主題へ展開するエンドタイトル。CDの最後にボーナストラックとして4分弱の組曲「Les Spécialistes, suite」を収録。オーケストラの指揮はジャンフランコ・プレニツィオ。オーケストレーションはエリック・ドゥマルサンとアイヴァン・ジュリアン。

「(未公開)MOI VOULOIR TOI」は、1985年製作のフランス映画。監督は「タンデム」(1987)「仕立て屋の恋」(1989)「ハーフ・ア・チャンス」(1998)等の脚本や「イノセント・ライズ」(1994)等の監督・脚本を手がけているパトリック・ドゥヴォルフ(1950〜)。出演はジェラール・ランヴァン、ジェニファー、ダニエル・ルッソ、コリーヌ・マリアンノー、クラマンティーヌ・セラリエ、アンナ・ゲイラー、ギイ・ラポール、ジャン=リュック・ポラ、クロード・シメオニ、ファビアン・テアルディ、ベルナール・ジロードー他。脚本はパトリック・ドゥヴォルフ、パトリス・ルコントとジェラール・ランヴァン。撮影はエドゥアルド・セラ。ラジオ番組のホストであるパトリック・モンタネ(ランヴァン)は、ロックグループのマネージャーで美術監督のアリス(ジェニファー)が好きになり、彼女に仕事を辞めて海辺の彼の家で一緒に暮らすことを提案するが、彼女は自分のキャリアを捨てたくなかった……。

エリック・ドゥマルサンのスコアは、1985年にフランスのBarclayレーベルからEPアルバム(Barclay 883 694-7)が出ており、2005年にUniversalレーベルが出したドゥマルサンの作品集CD「Le Cinéma d'Éric Demarsan」(Universal Music France 983 260-1)に1曲が収録されていたが、このPlay TimeレーベルのCDには3曲を収録。「Moi vouloir toi (générique)」は、気だるいサックスをフィーチャーした明るくダイナミックなタッチからピアノによるジェントルな主題へと展開するメインタイトル。「Alice et Patrick」は、ジェントルなタッチのアリスとパトリックの主題。「Final」は、ピアノとサックスをフィーチャーしたジェントルなタッチのフィナーレ。オーケストラの指揮はエリック・ドゥマルサン。

(2022年3月)

Éric Demarsan

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