(未公開)LE TEMPS DES SECRETS
作曲・指揮:フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE ROMBI
演奏:イル=ド=フランス国立管弦楽団
Performed by L'Orchestre National d'Île-de-France
(仏Music Box Records /
MBR-211)
2022年製作のフランス映画。監督は「リュミエールの子供たち」(1995)「コーラス」(2004)「幸せはシャンソニア劇場から」(2008)等のクリストフ・バラティエ(1963〜)。出演はレオ・カンピオン、ギヨーム・ドゥ・トンケデク、メラニー・ドゥーティ、フランソワ=グザヴィエ・ドゥメゾン、アンヌ・シャリエール、バプティストゥ・ネグレル、ルーシー・ロスト・ベルセ、エルヴェ・ブリオー、オクターヴ・シャリエール、オリヴィア・コート、ブリューノ・ラファエリ、ミシェル・ヴイヤーモツ他。「愛と宿命の泉
PART I /フロレット家のジャン」(1986)「愛と宿命の泉 PART II/泉のマノン」(1986)等の原作で知られるフランスの作家マルセル・パニョル(1895〜1974)の自伝小説『少年時代の思い出』の「秘めごとの季節(Le
temps des secrets)」(1959)を基にクリストフ・バラティエとローラン・テュルネールが脚本を執筆。撮影はジェローム・アルメラ。
1905年のマルセイユ。マルセル・パニョル(カンピオン)は、高校に入学する前の最後の夏休み旅行にプロヴァンスのお気に入りの丘へと出かけていく。それはマルセルの思春期の始まりであり、初めて恋に落ち、そして自分の周りの大人たちが隠している秘密を知ることにもなる……。パニョル原作の『少年時代の思い出』の「父の大手柄(La
gloire de mon père)」と「母のお屋敷(Le château de ma mère)」(1957)は、「プロヴァンス物語/マルセルの夏」「プロヴァンス物語/マルセルのお城」(1990/監督:イヴ・ロベール)として映画化されている。また、「秘めごとの季節」は「(TV)マルセル少年とプロヴァンスの思い出(LE
TEMPS DES SECRETS)」(2007/監督:ティエリー・シャベール)としてドラマ化もされている。
音楽はクリストフ・バラティエ監督と「(未公開)LA
NOUVELLE GUERRE DES BOUTONS」(2011)「(未公開)L'OUTSIDER」(2016)「(未公開)ENVOLE-MOI」(2021)でも組んでいるフィリップ・ロンビ(1968〜)。「Ouverture
"Valse des Secrets"」は、フルートによる静かなイントロから、ピアノとストリングスによるジェントルでドラマティックなワルツの主題へと展開する序曲。ロンビの個性が出た情感豊かで美しい名曲。このメインの主題は「Les
Retrouvailles」「Le Cœur Battant」「Dilemme」「La Rentrée」等、全編を通して様々なアレンジメントで登場する。「Marcel
et Lili」「La Rencontre」「Le Chevalier et la Princesse」は、ジェントルでリリカルな曲。「Le
Château des Bellons」「Enchantement」「À la Recherche d'Isabelle」は、コーラスをフィーチャーしたドラマティックな曲。「Le
Piano d'Isabelle」「Les Secrets」「Augustine et Joseph」は、フィリップ・ロンビのピアノによるメインの主題。「En
Route vers "La Fronde"」は、明るく快活な曲。「Le Temps des Punitions」は、ジェントルでリリカルなタッチから後半ドラマティックな主題へ。「Retour
dans les Collines / Course au Lièvre」は、大らかなイントロから軽快なタッチの主題へ。「La
Grotte du Taoumé」は、コーラスをフィーチャーしたドラマティックな主題から後半ダイナミックで躍動的なサスペンス音楽へ。「Le
Serpent de Pétugue」は、躍動的なアクション音楽。「Désenchantement」は、コーラスをフィーチャーした静かにドラマティックなタッチからピアノによるメインの主題へ。ラストの「Final」は、ピアノによるジェントルな主題からメインの主題へと展開するフィナーレ。
(2022年7月)
Philippe Rombi
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