「荒野の七人」コレクション THE MAGNIFICENT SEVEN COLLECTION
 荒野の七人 THE MAGNIFICENT SEVEN
 続・荒野の七人 RETURN OF THE SEVEN
 新・荒野の七人/馬上の決闘 GUNS OF THE MAGNIFICENT SEVEN
 荒野の七人/真昼の決闘 THE MAGNIFICENT SEVEN RIDE!

作曲・指揮:エルマー・バーンステイン
Composed and Conducted by ELMER BERNSTEIN

(スペインQuartet Records / QR508)

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黒澤明監督による名作時代劇「七人の侍」(1954)を西部劇としてリメイクした「荒野の七人」(1960)と、これに続く3本の続編にエルマー・バーンステイン(1922〜2004)が作曲したスコアを集めたCD4枚組コンピレーション(原則1作品を1枚に収録)。

「荒野の七人(THE MAGNIFICENT SEVEN)」は、1960年製作のアメリカ映画(日本公開は1961年5月)。製作・監督は「OK牧場の決斗」(1957)「大脱走」(1963)「サタンバグ」(1964)「墓石と決闘」(1967)「鷲は舞いおりた」(1976)等のジョン・スタージェス(1911〜1992)。出演はユル・ブリンナー、スティーヴ・マックィーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ロバート・ヴォーン、ホルスト・ブッフホルツ、ブラッド・デクスター、イーライ・ウォラック、ジョン・アロンゾ、ウラジミール・ソコロフ、ホルヘ・マルティネス・デ・ホヤス、ロゼンダ・モンテロス、リコ・アラニス、ヴァル・エイヴェリー、ホイット・ビッセル他。黒澤明、橋本忍と小国英雄のオリジナル脚本を基にウィリアム・ロバーツとウォルター・バーンスタインが脚本を執筆。撮影はチャールズ・ラング・Jr。

メキシコの寒村イズトラカンの村人たちは、毎年収穫期になると掠奪に来るカルヴェラ(ウォラック)をリーダーにした野党の一団に苦しめられていた。農夫ミゲル(アロンゾ)は長老(ソコロフ)に相談し、野党たちを撃退する銃を買うために金を出し合って、国境のテキサスの町へやって来た。そこで彼らは、原住民の遺体を白人の墓地に埋めさせまいとする武装した男たちを鮮やかに制圧した全身黒ずくめのガンマン、クリス・アダムス(ブリンナー)と、彼の助っ人を買って出たヴィン・タナー(マックィーン)に出会い、クリスに事情を話して力を貸してほしいと請願した。これを引き受けたクリスは、ヴィンに加え、古い友人ハリー・ラック(デクスター)、ナイフ使いの名人ブリット(コバーン)、早撃ちのリー(ヴォーン)、歴戦の強者ベルナルド・オライリー(ブロンソン)といった腕利きガンマンたちを仲間に入れた。クリスを崇める若者チコ(ブッフホルツ)も勝手についてきて、強引に仲間に加わった。7人のガンマンを迎えた村で、クリスは村人たちに野党一味と戦う準備をさせる……。製作費は約200万ドル。「七人の侍」を製作した東宝からリメイク権を許諾されているが、監督の黒澤明は許可していなかったため、彼は晩年まで東宝に抗議し続けた(ただ、「荒野の七人」を見た黒澤は感心し、ジョン・スタージェスに日本刀を贈ったという)。日本でのテレビ放映時の日本語吹替キャストはユル・ブリンナー(小林修)、スティーヴ・マックィーン(内海賢二)、チャールズ・ブロンソン(大塚周夫)、ジェームズ・コバーン(小林清志)、ロバート・ヴォーン(矢島正明)、ホルスト・ブッフホルツ(井上真樹夫)、ブラッド・デクスター(森山周一郎)、イーライ・ウォラック(穂積隆信)他。2016年に「マグニフィセント・セブン(THE MAGNIFICENT SEVEN)」(監督:アントワーン・フークア、出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク他)としてリメイクされている。

スコアを作曲したエルマー・バーンステインは、本作で1960年度アカデミー賞の劇・喜劇映画音楽賞にノミネートされている。このスコアは1966に米United Artistsレーベルから全12曲/約33分収録のサントラLP(United Artists UAS 5146)が出ていたが、これは「続・荒野の七人」のスコアを含む再録音盤だった。1998年には米Rykoレーベルが正規のサントラ盤として全23曲/約67分収録のCD(Rykodisc RCD 10741)を出しているが、Quartetレーベルが2022年12月にリリースしたこのコンピレーションでは、1枚目に「荒野の七人」から全33曲/約79分のスコア、4枚目の後半にソース曲と追加音楽を収録。

CD1枚目冒頭の「Main Title」は、豪快かつヒロイックで大らかなメインの主題で、西部劇音楽の代名詞とも言える名曲。エルマー・バーンステインが誰だか知らない人でもこの曲は聞いたことがあるだろう。「Calvera」は、躍動的で威圧的なタッチのカルヴェラの主題で、この主題はシリーズ全体を通して“悪役”の主題として登場する。「Council」は、カルヴェラの主題から後半メランコリックなチェロ・ソロへ。「Quest」は、カスタネットをフィーチャーした長閑なメキシコ民謡風の曲。「Strange Funeral」は、メインの主題を織り込んだ重厚でダークなサスペンス音楽。「After the Brawl Is Over」は、「続・荒野の七人」でも流用されている豪快でヒロイックな第二主題からメインの主題へ。「Vin's Luck」は、ダイナミックなサスペンス調のバックにサルーン音楽が重なる曲。「And Then There Were Two」「The Journey」「Surprise」は、メインの主題のバリエーション。「Britt」は、ダークなタッチのサスペンス音楽。「Duel」は、ダイナミックで躍動的なイントロからメインの主題へ。「Chico's Bravado」「Stalking」「Quiet Moments」「Defeat」は、抑制されたサスペンス音楽。「Chico's Speech」は、ギターとストリングスによる静かにドラマティックな曲。「Worst Shot」は、ダイナミックなサスペンス調からカルヴェラの主題、明るく快活なメキシコ民謡風の主題へ。「Toro」は、ヒロイックでストイックなトランペット・ソロからダイナミックなアクション音楽へ。「Training」は、カスタネットをフィーチャーした明るくジェントルで快活なメキシコ民謡風の曲。「Calvera's Return」は、ダイナミックでパーカッシヴなカルヴェラの主題。「In the Trap」は、カルヴェラの主題からメインの主題へ。「Calvera Routed」は、カルヴェラの主題を織り込んだダイナミックで重厚なアクション音楽。「Ambush」は、抑制されたタッチからダイナミックなサスペンス音楽へ。「Petra's Declaration」は、ギターをフィーチャーしたジェントルなメキシコ民謡風の曲。「Enemy Cam」「Argument」は、ギターによる抑制されたタッチの曲。「Lee's Problem」は、抑制されたタッチからメキシコ民謡風の主題へ。「I Can't Give You Anything But…」は、ジェントルなメキシコ民謡風の曲。「Crossroads」「Harry's Mistake」「Calvera Killed」は、ダイナミックなアクション音楽。ラストの「Finale」は、メインの主題のリプライズにより大らかに締めくくるフィナーレ。更にCD4枚目の後半にソース曲と追加音楽9曲を収録。

「続・荒野の七人(RETURN OF THE SEVEN)」は、1966製作のアメリカ=スペイン合作映画(日本公開は1967年4月)。監督は「戦う幌馬車」(1967)「大悪党/ジンギス・マギー」(1970)「(未公開)女ガンマン・皆殺しのメロディ」(1971)「大列車強盗」(1972)等のバート・ケネディ(1922〜2001)。出演はユル・ブリンナー、ロバート・フラー、ウォーレン・オーツ、クロード・エイキンス、ジュリアン・マテオス、フェルナンド・レイ、エミリオ・フェルナンデス、ジョーダン・クリストファー、ヴィルジリオ・テクセイラ、エリザ・モンテス、ロドルフォ・アコスタ、グラシータ・サクロモンテ、カルロス・カサラヴィラ、リカルド・パラシオス、フェリサ・ジミネス他。脚本はラリー・コーエン。撮影はポール・ヴォーゲル。

19世紀後半のメキシコ。前作で6人の仲間と村人たちを助けるために戦ったチコ(マテオス)は、村娘ペトラ(モンテス)と結ばれ平和で幸せな農村生活を送っていた。だが、その一帯を勢力下に治め悪業の限りをつくしているロルカ(フェルナンデス)一味が村を襲い、チコは村人たちと共に囚われの身となってしまう。ペトラからその報せを聞いたクリス(ブリンナー)は、ヴィン(フラー)と共に新たな仲間探しを始め、それぞれ癖はあるが腕は保証できるコルビー(オーツ)、フランク(エイキンス)、ルイ(テクセイラ)、マヌエル(クリストファー)の4人が加わった。300人の農民を連れてロルカの牢からの脱出に成功したチコと合流したクリスたちは、村人を指揮して教会を急ごしらえの砦に改変し、ロルカ一味の襲撃を待つのだった……。ユル・ブリンナーがこの続編に主演するに当たり、前作の現場で軋轢のあったマックィーンが共演しないことを条件としたため、ヴィン役はロバート・フラーに交代した。日本でのテレビ放映時の日本語吹替キャストはユル・ブリンナー(小林修)、ロバート・フラー(山田康雄)、ジュリアン・マテオス(曽我部和恭)、ウォーレン・オーツ(木原正二郎)、クロード・エイキンス(渡部猛)、ヴィルジリオ・テクセイラ(伊武雅之)、ジョーダン・クリストファー(村山明)、エミリオ・フェルナンデス(雨森雅司)他。

エルマー・バーンステインは、本作でも1966年度アカデミー賞の音楽(編曲賞)にノミネートされている。このスコアのアルバムは上述の「荒野の七人」のスコアと一緒になったUnited Artistsレーベルの再録音盤しかなく(サントラ音源は紛失)、1997年に米Rikoレーベルが「続・荒野の七人」のサントラとして全16曲/約35分収録のCD(Rykodisc RCD 10714)を出しているが、これは上記再録音盤に劇中のセリフの4トラックを加えたもの。このQuartetレーベルのコンピレーションの2枚目には、前半にUnited Artists盤再録音の12曲を収録。音楽の内容はCD1枚目の曲と重複しているが、ステレオ・アルバムマスターから新たにトランスファーされている。

CD2枚目の後半には、アメリカの煙草メーカー「フィリップモリス」のキャンペーン用にバーンステインが録音したアルバム「THE MUSIC FROM MARLBORO COUNTRY」からの全15曲をCD初収録。フィリップモリスの煙草「マールボロ」のCMには「荒野の七人」の主題が流用されており、このアルバムではメインの主題のボサノバ風「Bossa Nova」、ポップ風「Border Town」「Seven Miles From Home」、ムード音楽風「Lazy Night In Nashville」、闘牛士音楽風「The Longhorns」といった様々なアレンジメントを収録。

「新・荒野の七人/馬上の決闘(GUNS OF THE MAGNIFICENT SEVEN)」は、1969年製作のアメリカ映画。監督は「ネバダの決闘」(1959)「コンドルの砦」(1970)「悪魔のワルツ」(1971)「(TV)大脱走2」(1989)等のポール・ウェンドコス(1925〜2009)。出演はジョージ・ケネディ、ジェームズ・ホイットモア、モンテ・マーカム、レニ・サントーニ、バーニー・ケイシー、スコット・トーマス、ジョー・ドン・ベイカー、トニー・デイヴィス、マイケル・アンサラ、フランク・シルヴェラ、ウェンディ・ワグナー、サンチョ・グラシア、ルイス・リヴェラ、ホルヘ・リゴー、フェルナンド・レイ他。脚本はハーマン・ホフマン。撮影はアントニオ・マカソリ。

メキシコ軍から強制労働を強いられ不満を募らせる農民を各地でまとめ、反政府組織と連携しようとしていた革命家キンテロ(レイ)は、ディエゴ大佐(アンサラ)率いるメキシコ軍に捕まり、刑務所へと送られる。若き農夫マックス(サントーニ)は、キンテロから預かった軍資金600ドルを持ってメキシコ軍から逃れ、町で“農民の友”と噂されるクリス(ケネディ)を探し出す。キンテロ救出の依頼を引き受けたクリスは、元保安官のケノ(マーカム)、爆破のエキスパートであるキャシー(ケイシー)、初老のナイフ使いリーヴァイ(ホイットモア)、片腕で元南軍のスレーター(ベイカー)、全身黒ずくめのガンマンP.J.(トーマス)の5人を仲間に加え、農民の篭る山へと向かうが……。前2作でクリスを演じたユル・ブリンナーが本作では続投を望まなかったため、「暴力脱獄」(1967)でアカデミー助演男優賞を受賞したジョージ・ケネディがクリス役に起用された。日本でのテレビ放映時の日本語吹替キャストはジョージ・ケネディ(北村和夫)、ジェームズ・ホイットモア(真木恭介)、モンテ・マーカム(山田康雄)、レニ・サントーニ(関根信昭)、バーニー・ケイシー(田中信夫)、ジョー・ドン・ベイカー(内海賢二)他。

エルマー・バーンステインのスコアは、2007年に米Film Score Monthlyレーベルがリリースした1500枚限定プレスでCD3枚組の西部劇音楽集「CLASSIC WESTERN SCORES FROM UNITED ARTISTS」(Film Score Monthly FSM Vol.10 No.10)に全32曲/約58分が収録されており、このQuartetレーベルの3枚目にも同じ内容を収録。尚、上記FSMのCDには「新・荒野の七人」の他に「許されざる者」(作曲ディミトリ・ティオムキン)、「(未公開)CAST A LONG SHADOW」(ジェラルド・フリード)、「騎兵隊」(デヴィッド・バトルフ)、「ガンファイトへの招待」(デヴィッド・ラクシン)のスコアを収録。

CD3枚目冒頭の「Logo」は、短いヒロイックなファンファーレ。「Main Title」は、メインの主題よるイントロからダークな主題、1作目のカルヴェラの主題(悪役の主題)、メランコリックな主題へと展開するメインタイトル。「Church Sanctuary」「Farmer's Demise」は、メランコリックなタッチの曲。「Quick Exit」「Max Joins Up」「Attack」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Explosion」は、ジェントルなメキシコ民謡風の主題からダイナミックなアクション音楽へ。「Hat Trick」「Father and Son」「Saddle Pals」「A Man and a Boy」「Lace Hanky」「Lobero's Camp Suicide」も、ジェントルなタッチの曲。「Belly Dancer」は、アラビックな舞踏音楽。「Armed Gunnie」「Nightmare」「Aftermath」「The Lady of the Land」は、ダークなタッチのサスペンス音楽。「High Hung Farmers」は、豪快なメインの主題から第二主題へ。「Un Porco Es Un Porco」「Ceremony Is Over」は、悪役の主題。「None for Out」は、第二主題からダイナミックなアクション音楽へ。「New Recruits」「The Riding Seven」は、メインの主題のバリエーション。「Cantina Rushed」は、快活なサルーン音楽。「End Title」は、ジェントルなメキシコ民謡風の主題から、第二主題、メインの主題へと展開するエンドタイトル。最後にギターによるソース曲「Guitar Source」「Thin and Handsome」「Camp Source Part. 1」「Camp Source Part. 2」「Camp Source Part. 3」を収録。

「荒野の七人/真昼の決闘(THE MAGNIFICENT SEVEN RIDE!)」は、1972年製作のアメリカ映画。監督は「(TV)警部マクロード/ブロードウェイへお悔やみ」(1972)「吸血の群れ」(1972)「(TV)ファラ・フォーセットのスカイパニック」(1975)「悪霊」(1976)等のジョージ・マッコーワン(1927〜1995)。出演はリー・ヴァン・クリーフ、ステファニー・パワーズ、マイケル・カラン、マリエット・ハートレイ、ルーク・アスキュー、ペドロ・アルメンダリス・Jr、ラルフ・ウェイト、メリッサ・マーフィ、ウィリアム・ラッキング、ジェームズ・シッキング、エド・ローター、アリン・アン・マクレリー、ゲイリー・ビューシイ、ロバート・ジャッフェ、ダレル・ラーソン他。脚本はアーサー・ロウ。撮影はフレッド・J・コーネカンプ。

メキシコ国境に近いアリゾナ南部の町で保安官をつとめていたクリス(ヴァン・クリーフ)は、美しい妻アリラ(ハートレイ)と結婚し、不自由ない生活を送っていた。ある日、元新聞記者のノア・フォーブス(カラン)から伝記出版の申し出を受けたクリスは、かつての活躍を彼に口述筆記させるが、そんな中、昔の仲間ジム・マッケイ(ウェイト)がクリスに助けを求めて来る。国境付近の小さな村マグダレーナの保安官であるジムは、メキシコのファン・デ・トロ率いる山賊団からたびたび略奪を受けて困っているという。かつての命の恩人からの頼みではあったものの、もはや危険を冒したくないとクリスは申し出を断わるが……。日本でのテレビ放映時の日本語吹替キャストはリー・ヴァン・クリーフ(納谷悟朗)、ステファニー・パワーズ(鈴木弘子)、マイケル・カラン(田中信夫)、ルーク・アスキュー(飯塚昭三)、ペドロ・アルメンダリス・Jr(及川ヒロオ)、ジェームズ・シッキング(仁内建之)、エド・ローター(千田光男)、ラルフ・ウェイト(細井重之)他。

本作のスコアは、エルマー・バーンステインのオーケストレーターだったレオ・シュケンジャック・ヘイズが前作の主題をシーンに合わせる形で編曲し、バーンステイン自身の指揮により録音されたもの。本CDの4枚目に全20曲/約45分のモノラル音源を初収録。「Logo and Prologue / Main Title」は、悪役の主題からメインの主題へと展開するメインタイトルだが、過去のスコアに比べるとオーケストラの演奏がかなり軽め。「A Mother's Accusation / Friends」「Working with the Women」「Noah Reflects」は、ジェントルなタッチの曲。「Shelly Strikes / Chris Rides Out」は、悪役の主題からダイナミックなアクション音楽へ。「Finding Arilla」「The Lucky Seven」「Preparing the Hacienda Attack」は、抑制されたサスペンス音楽。「To Mexico」「Arrival in Magdalena」は、メインの主題のバリエーション。「Leaving Jim」は、ダークなサスペンス音楽。「MacKay's Fate / Recruiting」は、ダイナミックなアクション音楽から悪役の主題へ。「Ready for Magdalena」は、メインの主題から第二主題へ。「De Toro Attacks」は、不吉なサスペンス音楽から悪役の主題、パーカッシヴなサスペンスアクション音楽へ。「The Final Confrontation」は、悪役な主題からパーカッシヴなサスペンスアクション音楽、ジェントルなメキシコ民謡風の主題へと展開。「Finale」は、メインの主題によるフィナーレ。最後にジェントルなギターによるソース曲「De Toro's Woman (Guitar Source 1)」「Hard at Work (Guitar Source 2)」「If a Tree Falls… (Guitar Source 3)」を収録。

エルマー・バーンステインを西部劇音楽の第一人者として決定づけたシリーズで、彼はこのシリーズ以外にも「コマンチェロ」(1961)「エルダー兄弟」(1965)「ビッグトレイル」(1965)「インディアン狩り」(1967)「勇気ある追跡」(1969)「コンドルの砦」(1970)「100万ドルの血斗」(1971)「ビッグケーヒル」(1973)「ラスト・シューティスト」(1976)「サボテン・ブラザース」(1986)「ワイルド・ワイルド・ウエスト」(1999)といった多数の西部劇スコアを手がけている。

(2023年4月)

Elmer Bernstein

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