私がやりました MON CRIME

作曲・指揮:フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE ROMBI

(仏Milan / 19658807322)

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2023年製作のフランス映画(英語題名は「THE CRIME IS MINE」)。監督は「8人の女たち」(2002)「婚約者の友人」(2016)「2重螺旋の恋人」(2017)「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」(2019)「すべてうまくいきますように」(2021)「苦い涙」(2022)等のフランソワ・オゾン(1967〜)。出演はナディア・テレスキウィッツ、レベッカ・マルデール、イザベル・ユペール、ファブリス・ルキーニ、ダニー・ブーン、アンドレ・デュソリエ、エドゥアール・スルピス、レジス・ラスパレ、オリヴィエ・ブロシュ、フェリックス・ルフェヴル、フランク・ドゥ・ラ・ペルソンヌ、イヴリン・ビュイル、ミシェル・フォー、ダニエル・プレヴォ、ジャン=クリストフ・ブーヴェ他。ジョルジュ・ベールとルイ・ヴェルヌイユによる1934年作の戯曲『Mon crime』を基にフランソワ・オゾンとフィリップ・ピアッゾが脚本を執筆。撮影はマニュエル・ダコッス。

1935年のパリ、売れない女優マドレーヌ・ヴェルディエ(テレスキウィッツ)は債権者たちによる借金の取り立てに追い回され、絶体絶命の状態だった。ある日、大物映画プロデューサーのモンフェラン(ブーヴェ)が何者かに頭を撃ち抜かれて死に、マドレーヌに殺害の嫌疑がかかる。映画の出演交渉のためにモンフェランに会いに行ったマドレーヌが、好色なプロデューサーに襲われて凌辱されそうになり、銃で彼を撃ったというのだ。マドレーヌは、彼女のルームメイトで弁護士でもある親友のポーリン・モーレオン(マルデール)の助けを得て、正当防衛を主張するが……。フランソワ・オゾン監督の「8人の女たち」(2002)にも通ずるコメディ・タッチのミステリ。同じ戯曲が1937年のアメリカ映画「真実の告白(TRUE CONFESSION)」(監督:ウェズリー・ラッグルス、出演:キャロル・ロンバード、フレッド・マクマレイ)等として過去にも映画化されている。イザベル・ユペールが演じるオデット・ショーメットは、「椿姫」(1911)「エリザベス女王」(1912)等のフランスの著名な舞台女優サラ・ベルナール(1844〜1923)をモデルにしているという。製作費は約1370万ユーロ。

音楽はフランソワ・オゾン監督作品の常連作曲家フィリップ・ロンビ(1968〜)。「Ouverture」は、ミステリアスな主題から気だるいタッチのジャズへと展開する序曲。「Confession de Madeleine」は、ジェントルな主題からミステリアスなタッチへ。「Les toits de Paris」は、ヴァイオリン・ソロとピアノをフィーチャーしたジェントルでリリカルなタッチの曲。「Montferrand est mort !」は、抑制されたサスペンス音楽。「Mauvaise graine」は、明るく快活なタッチからサスペンス調へ。「Palmarede」は、ジェントルで気だるいジャズからサスペンス調へ。「Palais de Justice」「Le procès」は、躍動的なサスペンス音楽。「J'avoue mon crime」は、抑制されたサスペンス調から明るく快活なタッチへ。「Aux femmes de 1935」「Demande en mariage」「Triomphe」は、ジェントルなタッチの曲。「Les larmes amères de Marie-Antoinette」は、抑制されたサスペンス調からジェントルなジャズへ。「Le calvaire de Suzette」「Une gloire du cinéma muet」は、ヴァイオリン・ソロとピアノをフィーチャーしたジェントルなワルツ。「La chaumette」「Le sacrifice de Madeleine」は、ミステリアスなタッチの曲。「Usine Bonnard」「Soeurs de crime」は、不吉なサスペンス音楽。「Final」は、躍動的なサスペンス調からピアノによるジェントルな主題へと展開するフィナーレ。「Bonheur c'est un rien (Danielle Darieux)」「Sans un mot (Danielle Darieux)」は、「8人の女たち」にも出演したフランスの女優ダニエル・ダリュー(1917〜2017)のヴォーカルによるノスタルジックなシャンソン。ラストの「Valse du théâtre」は、ヴァイオリン・ソロとピアノをフィーチャーしたジェントルなワルツ。
ピアノはフィリップ・ロンビ、ヴァイオリンはセバスチャン・スレル、サックスはピエール・ベルトランの演奏。
(2023年7月)

Philippe Rombi

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