ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー THE SUPER MARIO BROS. MOVIE
作曲・指揮:ブライアン・タイラー
Composed and Conducted by BRIAN TYLER
(UPG Music Publishing / UMA 9145
9146)
2023年製作のアメリカ=日本合作アニメーション映画。監督は「ティーン・タイタンズGO!
トゥ・ザ・ムービー」(2018)等のアーロン・ホーヴァス(1980〜)と「(OV)LEGOスーパー・ヒーローズ:ジャスティス・リーグ
クローンとの戦い」(2015)等の脚本を手がけたマイケル・ジェレニック(1977〜)。声の出演はクリス・プラット(マリオ/日本語吹替は宮野真守)、アニャ・テイラー=ジョイ(ピーチ姫/志田有彩)、チャーリー・デイ(ルイージ/畠中祐)、ジャック・ブラック(クッパ/三宅健太)、キーガン=マイケル・キー(キノピオ/関智一)、セス・ローゲン(ドンキーコング/武田幸史)、フレッド・アーミセン(クランキーコング/楠見尚己)、ケヴィン・マイケル・リチャードソン(カメック)、セバスティアン・マニスカルコ(スパイク)、チャールズ・マーティネット(マリオの父/ジュゼッペ)、カーリー・ペイトン(ペンギンの王様)、リノ・ロマノ(トニー)、ジョン・ディマジオ(アーサー)、ジェシカ・ディシコ(マリオの母/ポリーン)、エリック・ボーザ(ディディーコング)他。脚本はマシュー・フォーゲル。製作はクリス・メレダンドリと宮本茂。
任天堂の世界的人気ゲーム「スーパーマリオ」を、任天堂と「ミニオンズ」「SING/シング」のイルミネーション・エンタテインメント、ユニヴァーサル・ピクチャーズの共同製作により3DCGアニメーション化したアクション・アドヴェンチャー・コメディ。ニューヨークに暮らす配管工の兄弟マリオとルイージ。ある日、マリオは不思議な土管によってルイージと引き離され、ピーチ姫が支配するキノコ王国に迷い込んでしまう。一方ルイージは、世界征服を企み、ピーチ姫に求婚を迫ろうとするクッパによって囚われの身となってしまう。そこでマリオは、クッパからキノコ王国を守るために立ち上がったピーチ姫と力を合わせ、ルイージを救い出すための過酷な戦いに身を投じていくのだったが……。製作費は約1億ドル。全世界興行収入は約13億6177万ドル。
音楽は「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2015)「グランド・イリュージョン
見破られたトリック」(2016)「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」(2017)「ランボー
ラスト・ブラッド」(2019)「チャーリーズ・エンジェル」(2019)「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」(2023)等のブライアン・タイラー(1972〜)。近藤浩治(1961〜)が作曲した「スーパーマリオ」シリーズのゲーム音楽の主題も全編に引用されている。CD2枚組で約87分のスコアを収録。
CD1枚目の冒頭「Press Start」は、口笛を加えたリズミックで軽快なメインの主題。「King
of the Koopas」は、ダークで重厚なクッパの主題から、ダイナミックなタッチ、短いロックのフレーズ、コーラスとオーケストラによる重厚な主題へと展開。「Plumbin'
Ain't Easy」は、ダークなサスペンス調からダイナミックなアクション音楽へ。「It's a Dog Eat
Plumber World」は、ライトなピアノジャズからダークなタッチのサスペンス音楽へ。「Saving Brooklyn」は、ヒロイックで躍動的なタッチの曲。「The
Warp Pipe」は、抑制されたサスペンス音楽から後半コーラスを加えたダイナミックなアクション音楽へ。「A Strange
New World」は、コーラス入りのイントロから牧歌的なタッチの主題、ヒロイックな主題へと展開。「The
Darklands」は、不気味なサスペンス調からダイナミックなアクション音楽へ。「Welcome to the
Mushroom Kingdom」は、大らかなイントロからリズミックで軽快な主題、大らかな主題へ。「Peaches」は、クッパを演じるジャック・ブラックのセリフから彼のヴォーカルによる主題歌へ。「2
Player Game」は、フィドルをフィーチャーした軽快でリズミックな主題、重厚でダイナミックなマーチ調の主題、ヒロイックなメインの主題へと展開。「The
Mushroom Council」「World 1-1」は、ヒロイックな主題を織り込んだリズミックで軽快な曲。「The
Plumber and the Peach」は、明るく軽快なタッチの曲。「Platforming Princess」は、ストイックでヒロイックなサスペンスアクション音楽。「The
Adventure Begins」は、ファンファーレに続いてストイックでヒロイックな主題、後半リリカルでメランコリックな主題へ。「Lost
and Crowned」は、大らかなタッチからコーラスを加えたジェントルな主題へ。「Imprisoned」は、ダークで重厚なサスペンス音楽。「Courting
the Kongs」は、男声コーラス入りのパーカッシヴでダイナミックな曲。
CD2枚目の冒頭「Super
Marios Bros. Opus」は、リズミックで軽快なタッチからヒロイックなメインの主題、ピアノをフィーチャーしたジェントルな主題、ダイナミックなサスペンス音楽、メインの主題と展開する7分弱の組曲風の曲。「Drivin'
Me Bananas」「Buckle Up」は、リズミックなサスペンスアクション音楽。「Rumble in the
Jungle」は、コーラスを加えたダイナミックでパーカッシヴなアクション音楽。「Karts!」は、リズミックで軽快なタッチ。「Practice
Makes Perfect」は、ジェントルでリリカルな曲。「Rainbow Road Rage」「An Indecent
Proposal」「Grapple in the Big Apple」は、重厚でダイナミックなアクション音楽。「Blue
Shelled」は、重厚でダークなイントロからビジーなアクション音楽へ。「Level Complete」は、様々な主題がメドレー風に展開する明るく軽快な曲。「The
Belly of the Beast」は、ダークなサスペンス調から後半メインの主題へ。「Fighting Tooth and
Veil」は、ジェントルな主題からダイナミックなアクション音楽、ヒロイックなメインの主題へ。「Tactical
Tanooki」は、メインの主題を織り込んだビジーなサスペンスアクション音楽。「Superstars」は、ヒロイックかつリズミックな曲。「The
Super Mario Brothers」は、メインの主題による大らかでヒロイックな曲。「Bonus Level」は、ストイックなタッチのイントロからリズミックで軽快なメインの主題へ。
ブライアン・タイラーが得意とするダイナミックなアクションスコアにオリジナルのゲーム音楽やSEを追加したスコア。
(2023年12月)
Brian Tyler
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