(未公開)VISIONS

作曲・指揮:フィリップ・ロンビ
Composed and Conducted by PHILIPPE ROMBI

(仏Music Box Records / MBR-231)

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2023年製作のフランス=ベルギー合作映画。監督は「(未公開)CAGED −監禁−」(2010)「パーフェクトマン 完全犯罪」(2015)「バーン・アウト」(2017)「ブラックボックス:音声分析捜査」(2021)等のヤン・ゴズラン。出演はダイアン・クルーガー、マチュー・カソヴィッツ、マルタ・ニエト、アミラ・カサール、グレゴリー・フィトゥーシ、エロディ・ナヴァール、アドリアン・マルヴォワサン、ローラン・マリオン、ロマン・フルーリー、パコ・ペレス、ウーゴ・ポッサメ、ピエール・ルブルン、ベンジャミン・ローフ、マルク・プラン、アレクサンドラ・イェルマク他。脚本はヤン・ゴズラン、ジャン=バプティスト・ドゥラフォン、ミシェル・フェスレールとオーレリー・ヴァラ。撮影はアントワーヌ・サニエ。

航空会社に勤務する熟練パイロットのエステル・ヴァッスール(クルーガー)は、著名な医師ギヨーム(カソヴィッツ)と申し分のない結婚生活を送っていたが、ある日空港の通路で、20年前に激しく愛し合った写真家のアナ・ダール(ニエト)とばったり出くわす。そしてこの再会以降、エステルは幻覚や悪夢を繰り返し見るようになり、現実の感覚を保てなくなっていく……。

音楽は「彼は秘密の女ともだち」(2014)「婚約者の友人」(2016)「2重螺旋の恋人」(2017)「パリタクシー」(2022)「私がやりました」(2023)等のフィリップ・ロンビ(1968〜)で、彼は「ブラックボックス:音声分析捜査」(2021)でもヤン・ゴズラン監督と組んでいる。「Visions」は、ストリングスとハープによる不吉で重厚かつサスペンスフルな曲で、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」にバーナード・ハーマンが作曲した傑作スコアの印象に近いタッチ。「Vers Ana」「Jalousie」も、同様のタッチの濃厚なサスペンス音楽。「La villa」は、抑制されたサスペンス音楽。「Atterrissage」は、リズミックでドラマティックな曲。「Routine matinale」は、静かにドラマティックな主題から後半リズミックでスリリングなタッチへ。「Attraction」「Fuselage」「Conséquences」「Les soupçons d'Estelle」「Suspicions」「Troubles」「À la recherche d'Ana」「Jogging test」「La vision d'Estelle」「Meurtre」は、不吉なタッチのサスペンス音楽が連続。「Tu te souviens ?」「Révélation (Thème d'Ana)」は、フルートをフィーチャーしたダークでドラマティックなタッチの曲。「Envoûtement」「Le bracelet」「Tokyo」も、ダークかつドラマティックな曲。「Les méduses」は、不気味なホラー調の曲。「14 juillet」は、ダークなタッチから後半ダイナミックに盛り上がる。ラストの「Visions (reprise)」は、不吉で重厚なメインの主題のリプライズ。

ピアノとシンセサイザーの演奏はフィリップ・ロンビ。アルト・フルート、バス・フルートのソロはジュリアン・ヴェルヌ。ハープはジュリアン・マルクー。ヴァイオリン・ソロはアン・グラヴォワン。
(2023年12月)

Philippe Rombi

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