レッスン in ケミストリー LESSONS IN CHEMISTRY
作曲:カルロス・ラファエル・リベラ
Composed by CARLOS RAFAEL RIVERA
(米Apple Video Programming) 2023
2023年製作のアメリカのテレビ・シリーズ(全8話/2023年10月13日よりApple TV+で全世界配信)。監督は「(TV)レギオン(シーズン2)」(2018)「(TV)バーズ・オブ・パラダイス」(2021)「(TV)ドロップ
赤ちゃん事件簿!?」(2022)等のサラ・アディナ・スミス、「ダンス・キャンプ」(2016)「(TV)ウォーキング・デッド:ザ・ワンズ・フー・リブ」(2024)等のバート&バーティ(アンバー・テンプルモアとバーティ・エルウッド)、「(TV)Empire
成功の代償」(2015〜2018)「(TV)SUPERGIRL/スーパーガール(シーズン2)」(2016〜2017)「(TV)ウォーキング・デッド(シーズン9)」(2018〜2019)等のミリセント・シェルトン、「(TV)HAWAII
FIVE-0(シーズン8)」(2017〜2018)「思い出で綴る物語」(2020)等のタラ・ミーリが各話を担当。出演はブリー・ラーソン、ルイス・プルマン、アヤ・ナオミ・キング、ステファニー・コーニッグ、パトリック・ウォーカー、マーク・エヴァン・ジャクソン、デレク・セシル、ケヴィン・サスマン、トーマス・マン、ポール・ジェームズ、アリス・ハルジー、レイン・ウィルソン、アンディ・デイリー、アメンティ・スレッジ、ボー・ブリッジス他。ボニー・ガーマスの原作を基にリー・アイゼンバーグ、エリッサ・カラシクとエミリー・ジェーン・フォックスが脚本を執筆。撮影はザック・ゴーラーとジェイソン・オルダク。企画・製作総指揮は「バッド・ティーチャー」(2011)「グッド・ボーイズ」(2019)等のリー・アイゼンバーグ。
1950年代の南カリフォルニア。宗教詐欺師の両親に育てられたエリザベス・ゾット(ラーソン)は、学校に行かせてもらえず、兄と一緒に図書館ですべてを学んだが、唯一頼りにしていた兄を自殺で失い、化学者となる夢を追求するようになる。博士課程を終える前に指導教授からレイプされたエリザベスは、加害者である高名な教授を守る立場の大学によって学問の場から追い出されてしまう。ヘイスティングス研究所に就職はしたものの、女性であることと博士号を取っていないことを理由に、仕事の成果を男性の同僚や上司に横取りされ続ける。そんな中、エリザベスは将来のノーベル賞受賞者と見なされる天才的化学者キャルヴィン・エヴァンス(プルマン)と研究所で出会い、2人は恋に落ちる。化学者として自力で偉業を成し遂げたいエリザベスは、キャルヴィンを心から愛しているものの彼の求婚を断り、彼もエリザベスの気持ちを尊重して陰ながら支えることを選ぶ。悲劇的な事故によってエリザベスはキャルヴィンと仕事を失い、シングルマザーとして生きることになる。どん底の状況を救ったのは、おせっかいな隣家の主婦と、偶然に得たテレビの料理番組の仕事だった。プロデューサーの指示を無視して、化学者として料理の説明をするエリザベスの番組は大人気になるが、それと同時にエリザベスはだんだんと鬱状態になっていくのだった……。2023年度ゴールデン・グローブの作品賞(TVムービー/ミニシリーズ)にノミネートされている。
音楽は「誘拐の掟」(2014)「(TV)ゴッドレス
−神の消えた町−」(2017)「(TV)クイーンズ・ギャンビット」(2020)「(TV)アレックスとチュパ」(2023)等のカルロス・ラファエル・リベラ(1970〜)。「Lessons
in Chemistry」は、ピアノ、ストリングス、フルートによるドラマティックかつ躍動的でスリリングなタッチのメインタイトル。リベラの傑作スコア「(TV)クイーンズ・ギャンビット」に通ずるタッチ。「Supper
at Six」は、ピアノとストリングスによる快活なタッチの曲。「Calvin」は、ピアノをフィーチャーしたジェントルでリリカルなキャルヴィンの主題。「The
Remsen」は、ピアノとストリングスによるサスペンスフルでドラマティックなタッチの曲。「Best
Alone」「...Surprise」は、ピアノとストリングスによる静かにリリカルでドラマティックな曲。「Mad」「A
Small Gift」「Fathers」「Abiogenisis」「A Lead」は、ピアノとストリングスによるジェントルなタッチの曲。「Sneaking
Around」は、ピアノとストリングスによる明るくリリカルで躍動的な曲。「Calvin's Box」は、静かにドラマティックな主題からピアノによるリリカルなタッチへ。「One
Step, One Step…」「Living a Lie」は、ピアノとストリングスによるドラマティックなタッチの曲。「A
Perfect Dinner」「Darwin's Theory」は、躍動的でドラマティックなメインの主題のバリエーション。「Six
Thirty」は、ピアノによるジェントルでリリカルな曲。「Harriet」は、ダークでドラマティックなタッチ。「Science」「Saint
Luke's」「Welcome to Hollywood」「Mysteries of the Divine」は、躍動的でドラマティックな曲。「Bedtime」は、メランコリックなタッチの曲。ラストの「Last
Letter」は、ジェントルでドラマティックなタッチで締めくくる。オーケストレーションはジェレミー・レヴィ。コーラスの指揮はジャスパー・ランドール。
(2024年10月)
Carlos Rafael Rivera
Soundtrack Reviewに戻る
Copyright (C) 2024 Hitoshi Sakagami. All Rights Reserved.