(未公開/TV)HONKY TONK
ジョニーは戦場へ行った JOHNNY GOT HIS GUN
(未公開/TV)A WAR OF CHILDREN
(未公開/TV)MR. HORN

作曲・指揮:ジェリー・フィールディング
Composed and Conducted by JERRY FIELDING

(米Dragon's Domain Records / DDR850)

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「ワイルドバンチ」(1969)「追跡者」(1971)「わらの犬」(1971)「妖精たちの森」(1972)「メカニック」(1972)「スコルピオ」(1973)「ガルシアの首」(1974)「キラー・エリート」(1975)「がんばれ!ベアーズ」(1976)「アウトロー」(1976)「ダーティハリー3」(1976)「ガントレット」(1977)「アルカトラズからの脱出」(1979)等、サム・ペキンパーマイケル・ウィナー監督作品やアクション、サスペンスのジャンルで多数の傑作スコアを手がけたアメリカの作曲家ジェリー・フィールディング(1922〜1980)が1970年代に作曲した映画・テレビ映画のスコアを集めたコンピレーション(アルバムのタイトルは「THE JERRY FIELDING COLLECTION: VOLUME 1」)。限定プレス。

「(未公開/TV)HONKY TONK」は、1974年製作のアメリカのテレビ映画。監督は「新・猿の惑星」(1971)「トム・ソーヤーの冒険」(1973)「ドクター・モローの島」(1977)「オーメン2/ダミアン」(1978)「ファイナル・カウントダウン」(1980)等のドン・テイラー(1920〜1998)。出演はリチャード・クレンナ、ジョン・デナー、ウィル・ギアー、マーゴット・キダー、ジェフリー・ルイス、ジェームズ・ルイジ、グレゴリー・シエラ、ステラ・スティーヴンス、リチャード・エヴァンス、ジェイソン・ウィングリーン、エディー・ファイアストーン、リチャード・スタール、ダブ・テイラー、リチャード・ファーンズワース、ジョン・ホィーラー他。脚本は「ボージェスト」(1966)「(TV)四次元への招待」(1970)「(TV)警部マクロード/裏町の怪盗」(1973)「(TV)大西洋を乗っ取れ!」(1979)等の監督・脚本を手がけているダグラス・ヘイズ(1919〜1993)。撮影はジョセフ・F・バイロック。

詐欺師のキャンディ・ジョンソン(クレンナ)とローパー(ルイス)のコンビは、カウボーイたちを騙して金を巻き上げつつ、西部の町から町へと旅していた。キャンディはある町でかつての恋人オールド・ダスト(スティーヴンス)と再会し、彼よりも狡猾な上手の詐欺師コットン判事(ギアー)とその娘ルーシー(キダー)に巡り会う……。クレンナを主演にしたテレビシリーズ化を想定して製作されたテレビ映画だが、視聴率が芳しくなく、シリーズにはならなかった。

ジェリー・フィールディングのスコアは、冒頭の「Main Title / Escape to New Town」が短いイントロからフィドル、バンジョー、ハーモニカを加えた陽気で快活なロデオ音楽風のメインの主題へ。「Into Brazo's Place / You Had a Winner / Dud / Grand Opening」は、ピアノをフィーチャーした陽気なサルーン音楽から後半サスペンス調へ。「The Judge Loses / Shoots Self / The Letter」は、ハーモニカ、ピアノ、ストリングスによる静かにドラマティックなタッチの曲。「She Faints / Breakfast at Fred Harvey's」は、明るく快活なタッチの曲。「The Hard Ride / Stage Driver Killed」は、フィールディングの個性が出た明るくダイナミックで躍動的なタッチの曲。「We Better Get Out / Unless What? / Piggy Back / Money Is Hid」は、躍動的なサスペンス音楽から静かにドラマティックなタッチへ。「She Cuts Him Loose / I'm Fightin' It」も、フィールディングの個性が強く出たダイナミックでパーカッシヴなアクション音楽から、後半ジェントルな主題へ。「Gone at Dawn / Merry Chase to Bank Robbers」は、ジェントルなタッチから後半ビジーなサスペンス音楽へ。「Bank Hold Up / Money Gone Again / Lucy the Pitchman」も、フィールディングの個性が出たダイナミックなアクション音楽からジェントルな主題、ハーモニカを加えた陽気で快活な主題へ。「So, Goodbye」は、明るく陽気なメインの主題によるエンディング。このスコアの初リリース。

「ジョニーは戦場へ行った(JOHNNY GOT HIS GUN)」は、1971年製作のアメリカ映画(日本公開は1973年4月)。監督・原作・脚本は「ローマの休日」(1953)「スパルタカス」(1960)「栄光への脱出」(1960)「いそしぎ」(1965)「ダラスの熱い日」(1973)「パピヨン」(1973)等の脚本を手がけたダルトン・トランボ(1905〜1976)。出演はティモシー・ボトムズ、キャシー・フィールズ、マーシャ・ハント、ジェイソン・ロバーズ、ドナルド・サザーランド、チャールズ・マッグロー、サンディ・ブラウン・ワイエス、ドナルド・バリー、ピーター・ブロッコ、ケンドール・クラーク、エリック・クリスマス、エドゥアルド・フランツ、クレイグ・ボヴィア、ダイアン・ヴァーシ、デヴィッド・ソウル他。撮影はジュールス・ブレンナー。

第1次世界大戦にアメリカが参戦し、中西部コロラド州の青年ジョー・ボナム(ボトムズ)は、ヨーロッパの戦場へと出征していった。鼓膜を引き裂くような不快な音をたてて落下してきた砲弾が、至近距離で炸裂した。――ジョーはいま「姓名不詳重傷兵第407号」として、前線の手術室に横たわっている。目、鼻、口、耳を失い、運び込まれた病院で両腕と両脚も切断されてしまった。延髄と性器だけが助かり、心臓は動いていた。軍医長ティラーリー(フランツ)は「もう死者と同じように何も感じず意識もない男を生かしておくのは、彼から我々が学ぶためだ」と説明した。こうして「407号」と呼ばれるようになったジョーは、陸軍病院に運ばれた。ジョーの意識は出征の前夜をかけめぐる――恋人のカリーン(フィールズ)と最後の時間を過ごしたこと、愛国歌が流れる駅で涙を流すカリーンを抱きしめ、軍用列車に乗って出征したこと……。戦争によって“意識ある肉塊”となりつつも第1次世界大戦が終わってから15年近く生き続けたイギリス将校が実在したという事実を基に、ダルトン・トランボが1939年に発表した小説『ジョニーは銃をとった』を、トランボ自ら脚本・監督した反戦映画。1971年度カンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリ、FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞を受賞。日本では終戦80年企画として4Kバージョンが2025年8月1日から上映された。

ジェリー・フィールディングのスコアは、冒頭の「Battlefield」が軍隊ラッパのイントロからミリタリスティックなパーカッションによるマーチ調のリズムへ展開し、爆弾投下のSEで終わる。「Nightmare Train / Don't Take My Legs」は、不気味なコーラスをフィーチャーしたアブストラクトなタッチから荘厳でメランコリックな主題、躍動的な主題へ。「The Nurse」は、チェロをフィーチャーした静かにドラマティックでやや不吉なタッチの曲。「S.O.S. / Help Me」は、ジェントルでリリカルな主題からチェロをフィーチャーしたドラマティックな主題、クリスマスソング、鐘の音、ミリタリスティックなスネアドラムへと展開。このスコアは1991年に米Bay Citiesレーベルがリリースしたジェリー・フィールディングの作品集CD「Film Music 2」(Bay Cities BCD-LE 4003)に約13分半の組曲が収録されていた。

「(未公開/TV)A WAR OF CHILDREN」は、1972年製作のアメリカ=イギリス合作のテレビ映画。監督は「ペンダラム」(1969)「ゼネレーション」(1969)「民衆の敵」(1978)「(未公開)ヒトラー最期の日」(1981)「(TV)ハーヴィ/裸のウサギを持つ男」(1996)等のジョージ・シェーファー(1920〜1997)。出演はヴィヴィアン・マーチャント、ジェニー・アガター、ジョン・ロネイン、アンソニー・アンドリュース、オリヴァー・マガイア、エイディーン・オケリー、ダニー・フィッギス、デヴィッド・G・メレディス、パトリック・ドーソン、キャスリーン・デラニー、モーラ・キーリー、アーサー・オサリヴァン、デス・ニーロン、パット・ラファン、コナー・エヴァンス他。脚本はジェームズ・コスティガン。撮影はクリストファー・チャリス。1970年代のアイルランドのベルファストを舞台に、長年親交を深めてきた隣人同士であるカトリック信者のトームルティ家(マーチャント、アガター、ロネイン、フィッギス)と、プロテスタント信者のマッカラム家(マガイア、オケリー、メレディス)が、北アイルランドでの抗争勃発をきっかけに対立していく様を描いたドラマ。

ジェリー・フィールディングのスコアは、冒頭の「Opening Titles」がファンファーレ風のイントロからスネアドラムを加えたダークでドラマティックなメインの主題へ展開。「The Troubles」は、パーカッションによるマーチ調の主題から抑制されたサスペンス音楽、ストリングスによるアブストラクトなタッチへ。「I Want the World to See This」は、ジェントルな主題から後半不吉でアブストラクトなサスペンス音楽へ。「Finale」は、マーチ調のスネアドラムを加えた荘厳でストイックなタッチのフィナーレ。このスコアは上記1991年の米Bay Citiesレーベルによる作品集CDに約12分の組曲が収録されていた。

「(未公開/TV)MR. HORN」は、1979年製作のアメリカのテレビシリーズ。監督は「(未公開)爆走!ヘルズ・エンジェルス」(1967)「明日なき野郎ども」(1969)「(未公開)シンジケート・キラー」(1972)「悪魔の追跡」(1975)「(未公開)ウォーキング・トール3/続・怒りの街」(1977)等のジャック・スターレット(1936〜1989)。出演はデヴィッド・キャラディーン、リチャード・ウィドマーク、カレン・ブラック、リチャード・マズア、クレイ・タナー、パット・マコーミック、ジャック・スターレット、ジョン・デュレン、ジェレミー・スレイト、エンリケ・ルチェロ、スタッフォード・モーガン、ドン・コリアー、ジェームズ・オリヴァー、ジョージ・レイノルズ、ウィリアム・スミス・Jr他。脚本は「明日に向って撃て!」(1969)「大統領の陰謀」(1976)「マラソン マン」(1976)「マジック」(1978)等のウィリアム・ゴールドマン(1931〜2018)。撮影はホルヘ・スタール。

19世紀後半にアリゾナ州でアパッチ・インディアンとの闘いにおける民間の偵察兵として活躍した実在のガンマン、トム・ホーン(キャラディーン)と、彼の師匠であり親友であるアル・シーバー(ウィドマーク)の活躍を描くウエスタン。カレン・ブラックがホーンの愛人アーネスティナ・クロフォードを演じる。ウィリアム・ゴールドマンの脚本は、当初シドニー・ポラック監督、ロバート・レッドフォード主演で映像化される予定だったが、レッドフォードが降板し、その後、スティーヴ・マックィーン主演で「ダーティハリー」(1971)「突破口!」(1973)「ラスト・シューティスト」(1976)等のドン・シーゲルが監督する話もあったが、ゴールドマンの脚本をマックィーンが拒絶し、シーゲルもマックィーンと衝突して降板。もともとゴールドマンは4時間のミニシリーズ用に脚本を執筆したが、最終的に脚本の権利を取得したロリマー・プロダクションは予算がかかりすぎることを理由に脚本を3時間までカットした。また、マックィーン主演、ウィリアム・ウィアード監督による劇場映画「トム・ホーン」(1980)が別途製作されている(音楽はアーネスト・ゴールド)。

ジェリー・フィールディングのスコアは、冒頭の「Opening Credits」が、トランペット・ソロによるイントロからダークでドラマティックな主題、後半マーチ調でストイックな主題へと展開するオープニング。「The Indian Wars」は、マーチ調の主題から後半ダイナミックなアクション音楽へ。「Tom」は、パーカッシヴなサスペンス音楽から後半明るく快活でドラマティックな主題へ。「The Indians」は、不吉なサスペンス調から後半ダイナミックでパーカッシヴなアクション音楽へ。「Horn's End」は、ドラマティックなタッチのエンディング。このスコアは1993年に米Bay Citiesレーベルがリリースしたフィールディング作曲の「チャトズ・ランド」のサントラCD(Bay Cities BCD LE 4005)に約15分の組曲が収録されていた。
(2026年1月)

Jerry Fielding

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