ブリット BULLITT （新録音盤） 作曲・指揮：ラロ・シフリン Composed and Conducted by LALO SCHIFRIN （米Aleph / 018）

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これはラロ・シフリン自身がプロデュースするAlephレーベルより2000年にリリースされた新録音版で、映画で使われたスコア（= Movie Version）と、以前にリリースされていたアルバム（これは全てサントラとは異なる編曲だった）での演奏（= Record Version）を両方収録したコレクターズ・アイテムとなっている。

特に「Main Title」「Ice Pick Mike」「Room 26」といった曲では映画の中で流れたMovie Versionが収録されており、ファンにとっては聴きどころである。更にオリジナルのアルバムには収録されていなかった未発表曲も含まれている（全18曲）。録音は2000年の4月にケルンのWDRスタジオで行われており、音質も良好。個人的には、クレジットの文字がゆっくりと上下左右にスライドしていくハードボイルドでスタイリッシュなメイン・タイトル部分が大好きで、これにかぶさるシフリンのクールなスコアも秀逸だったので、今回リリースされたCDの冒頭のMain Title（Movie Version）は大いに期待して聴いたが、やはり新録音だけあってオリジナルの演奏とはアレンジがちょっと違う。もともとジャズのスコアなので、各々の録音に演奏家のImprovisationも若干入っており、アレンジが同じでも全くアイデンティカルな演奏というのは望めないと思う。どうせならオリジナルの音源からサントラの完全盤を出してほしかった。それでも映画でのオリジナルスコアのフレーバーは最大限に再現しており、シフリンのファンとしては必須のアルバムだろう。

シフリンによるアクション映画音楽では、「ダーティ・ハリー」のドン・シーゲル監督と組んだ「マンハッタン無宿」「突破口！」「テレフォン」のサントラを是非ともリリースしてもらいたい。いずれも、彼が最もハイ・テンションでリッチなスコアを書いていた頃の傑作スコアである。Alephレーベルの新録音シリーズに期待している。
（2000年7月）

＝ 2009年12月追記 ＝

米Film Score Monthlyよりサントラ音源を初収録したCDが遂にリリースされた。新たにミキシングされたアルバム・バージョンも収録。3000枚限定プレス。
収録曲は以下の通り。

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BULLITT
Album Recording and Film Soundtrack on one CD
Composed by: Lalo Schifrin
（米Film Score Monthly / FSMCD Vol.12 No.17）

ALBUM RECORDING

13. Main Title 3:47
14. Architect's Building 1:28
15. Cantata for Combo 3:03
16. A Song for Cathy 2:02
17. Hotel Daniels (Radio Source) 2:58
18. Room 26 (Radio Source) 1:14
19. The Aftermath of Love (Radio Source) 2:45
20. Dr. Willard 0:54
21. Ice Pick Mike 3:12
22. Quiet Morning 2:33
23. Music to Interrogate By 3:04
24. Just Coffee 1:25
25. Shifting Gears 3:15
26. On the Way to San Mateo 1:24
27. The First Snowfall (Webster & Burke) 3:27
28. Ross 2:06
29. Air Terminal—Main Lobby 2:32
30. End Credits 0:31
31. Bullitt (Demo) 3:06

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