(未公開)モンパンシエ王女 LA PRINCESS DE MONTPENSIER

作曲:フィリップ・サルド
Composed by PHILIPPE SARDE

指揮:ニック・レイン
Conducted by NIC RAINE

演奏:プロ・アルト管弦楽団
Performed by the Pro Arte Orchestra of London

(仏Universal Emarcy / 275-478 8)


2010年製作のフランス=ドイツ合作映画。監督は「判事と殺人者」(1976)「田舎の日曜日」(1984)「ラウンド・ミッドナイト」(1986)「パッション・ベアトリス」(1987)「ダディ・ノスタルジー」(1990)「ソフィー・マルソーの三銃士」(1994)「ひとりぼっちの狩人たち」(1995)「今日から始まる」(1999)「レセ・パセ 自由への通行許可証」(2002)等のベルトラン・タヴェルニエ。出演はメラニー・ティアリー、ランベール・ウィルソン、グレゴワール・ルプランス=ランゲ、ガスパール・ウリエル、ラファエル・ペルソンナ、アナトール・ドゥ・ボディナ、エリック・ルーイヤ、サミュエル・テイス、ミシェル・ヴイエルモツ、ジュディット・シェムラ、フィリップ・マニャン、セザール・ドンボイ、ジャン=ポル・デュボワ、フロランス・トマッサン、クリスティーヌ・ブリュシェール他。ラファイエット夫人(1634〜1693)の短編小説を基にジャン・コスモ、フランソワ=オリヴィエ・ルーソーとベルトラン・タヴェルニエが脚本を執筆。撮影はブリューノ・ドゥ・ケイゼール。シャルル九世統治下で、宗教戦争の最中にあった1562年フランス。王国の富裕な相続人の1人マリー・ドゥ・メジエール(ティアリー)は、“スカーフェイス”こと若いギーズ公爵(ウリエル)に恋しており、彼も自分を愛していると信じていた。マリーの父マルキ・ドゥ・メジエール(マニャン)は、一家の繁栄を目論み、彼女を面識のないモンパンシエ王子(ルプランス=ランゲ)と結婚させる。王子はシャルル九世によってプロテスタント弾圧戦争へと招集されることになり、マリーの身を案じた王子は、かつての自分の家庭教師シャバンヌ伯爵(ウィルソン)と共に彼女を遠いシャンピニィの城へ疎開させる。王子は友である伯爵に、マリーがいつの日か宮廷に戻れるように教育を依頼する。シャンピニィでは不満を抱えたマリーが、今なおも愛するギーズを忘れようと努めていた。モンパンシエ王子がマリーに会いに来たすぐ後に、ギーズと未来のアンリ三世であるアンジュー公(ペルソンナ)もシャンピニィに滞在することになる。アンジューはマリーに恋をしてしまい、同様にシャバンヌも彼女の虜である。彼女は男達の激しく危険な情熱の的となる……。2010年度カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション(コンペティション部門)作品。製作費は13.35百万ユーロ。

音楽は、ベルトラン・タヴェルニエ監督の「判事と殺人者」(1976)「田舎の日曜日」(1984)「ソフィー・マルソーの三銃士」(1994)等のスコアも手がけているフィリップ・サルド(このサントラの製作を手がけているステファーヌ・ルルージュは、仏Universalレーベルで「フィリップ・サルド=ベルトラン・タヴェルニエ監督作品集」もリリースしている)。「Air de Chabannes」は、中世風のタッチの躍動的でストイックかつヒロイックな主題。「Apres la bataille (Ouverture)」は、荘厳な合唱からダイナミックなサスペンスアクションへと展開する序曲。「Sous le charme de Guise」は、メランコリックで美しい曲。「La chevauchee de Montpensier」は、躍動的でストイックな主題から、後半抑制されたサスペンス音楽へ展開。「Chabannes rejoint la guerre」は、サスペンス調。「Il ressemblait a Henri de Guise」は、繊細でジェントルなサルドらしい曲で、後半躍動的なタッチに。「Confession de Chabannes」は、ダークでメランコリックな主題。「Bataille」は、躍動的でパーカッシヴなアクション音楽。「Contre l'arbre / La lecon」は、静かに抑制された主題から後半メランコリックな主題へ。「Reception chez les Montpensier (Suite de danses)」は、中世風のジェントルな曲。「Tragique meprise」は、ストイックなマーチ風の主題からメランコリックな主題へ。「Preparatifs du massacre」は、ダークでトラジックな主題から後半ストイックで躍動的な主題へ。「Mort de Chabannes」は、メインの主題のバリエーション。「Une ame aussi fiere que la votre」は、ストイックなタッチの曲。「Marie se retire de L'amour」も、オーケストラとコーラスによるストイックな主題。今年65歳になるフィリップ・サルドの新作(随分前から活躍している人で、まだ65歳かという印象もあるが)で、ベテランらしい手堅いスコア。
(2010年12月)

Philippe Sarde

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