キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー CAPTAIN AMERICA: THE FIRST AVENGER

作曲・指揮:アラン・シルヴェストリ
Composed and Conducted by ALAN SILVESTRI

(米Buena Vista Records / D001387402)

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2011年製作のアメリカ映画(日本公開は2011年10月14日)。監督は「ミクロキッズ」(1989)「ロケッティア」(1991)「ジュマンジ」(1995)「遠い空の向こうに」(1999)「ジュラシック・パーク III」(2001)「オーシャン・オブ・ファイヤー」(2004)「ウルフマン」(2010)等のジョー・ジョンストン。出演はクリス・エヴァンス、ヘイリー・アトウェル、セバスチャン・スタン、トミー・リー・ジョーンズ、ヒューゴ・ウィーヴィング、ドミニク・クーパー、リチャード・アーミテイジ、スタンリー・トゥッチ、サミュエル・L・ジャクソン、トビー・ジョーンズ、ニール・マクドノー、デレク・ルーク、ケネス・チョイ、JJ・フィールド、ブルーノ・リッチ他。ジョー・サイモンとジャック・カービーの原作コミックを基にクリストファー・マーカスとスティーヴン・マクフィーリーが脚本を執筆。撮影はシェリー・ジョンソン。マーヴェルコミックの原作をマーヴェルスタジオが実写映画化したアクション大作。第二次大戦中の1942年。強い正義感と熱意を持ちながらも病弱のため兵士として不適格とされたスティーヴ・ロジャース(エヴァンス)は、アースキン博士(トゥッチ)が進める米軍の極秘計画「Project Rebirth」に志願し、パワー、スピード、身長等あらゆる身体能力が極限化されたスーパーソルジャーへと生まれ変わる。しかし、アースキン博士はナチスの化学部門ヒドラ党の支配者ヨハン・シュミット、別名レッド・スカル(ウィーヴィング)の手先によって暗殺されてしまい、スティーヴは“キャプテン・アメリカ”という名の軍のマスコットに仕立てあげられ、仲間の兵士たちからは相手にもされなかった。そんな中、親友の所属する隊が全滅の危機に瀕し、スティーヴは実戦経験もないまま無断で仲間の救出へと向う……。

音楽は「ベオウルフ/呪われし勇者」(2007)「G.I.ジョー」(2009)「Disney's クリスマス・キャロル」(2009)「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」(2010)等のアラン・シルヴェストリが作曲しており、彼の得意とするヒロイックでダイナミックなオーケストラル・スコアを展開。戦争が背景にあるせいか、全体にダークで重厚なタッチ。「Captain America Main Titles」は、荘厳でヒロイックなファンファーレによるメインタイトル。「Frozen Wasteland」「Schmidt's Treasure」「Hydra Lab」「General's Resign」「"Rain Fire Upon Them"」等は、ダークで重厚なサスペンス音楽。「Farewell to Bucky」は、静かにジェントルな主題から後半ヒロイックなタッチへ。「Training the Supersoldier」は、ヒロイックでダイナミックな曲。「Schmidt's Story」は、ダークなタッチから後半ジェントルな主題へ。「VitaRays」は、抑制されたサスペンス調から後半ストイックでダイナミックなタッチへ展開。「Captain America "We Did It"」は、ヒロイックなファンファーレから重厚でストイックな主題へ。「Kruger Chase」「Hostage on the Pier」は、重厚でダイナミックなアクション音楽。「Unauthorized Night Flight」は、抑制されたサスペンス音楽から後半ダイナミックに盛り上がる。「Troop Liberation」「Factory Inferno」「Invader's Montage」「Hydra Train」は、シルヴェストリが本領を発揮したダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Triumphant Return」は、ヒロイックな主題。後半の「Motorcycle Mayhem」「Invasion」「Fight on the Flight Deck」も、ダイナミックでビジーなアクション音楽が連続。「"This Is My Choice"」は、静かに荘厳な主題から後半ヒロイックに盛り上がる。「Passage of Time」は、ジェントルな曲。「Captain America」は、明快にヒロイックな主題だが、あまり印象には残らない。最後にアラン・メンケン作曲/デヴィッド・ジッペル作詞による主題歌「Star Spangled Man」が収録されているが、戦時中のプロパガンダ音楽風のタッチが面白い。
(2011年9月)

Alan Silvestri

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