暮れ逢い  UNE PROMESSE

作曲:ガブリエル・ヤレ
Composed by GABRIEL YARED

指揮:ディルク・ブロッセ
Conducted by DIRK BROSSE

演奏:ワロン王立室内管弦楽団
Performed by Orchestre Royal de Chambre de Wallonie ASBL (Belgique)

(仏Fidelite / PL1404287)

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2013年製作のフランス=ベルギー合作映画(日本公開は2014年12月20日)。監督は「仕立て屋の恋」(1989)「髪結いの亭主」(1990)「タンゴ」(1992)「イヴォンヌの香り」(1994)「ハーフ・ア・チャンス」(1998)「サン・ピエールの生命」(1999)「列車に乗った男」(2002)「ぼくの大切なともだち」(2006)「スーサイド・ショップ」(2012)等のパトリス・ルコント(1947〜)。出演はレベッカ・ホール、アラン・リックマン、リチャード・マッデン、トビー・マレー、マギー・スティード、シャノン・ターベット、ジャン=ルイ・スビーユ、サラ・メッセンズ、ジョナサン・ソウドン、キャロライン・ドネリー、ピーター・カーン、アンドリュー・マッキルロイ、クリステル・コーニル、ゴードン・ウィルソン。オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイク(1881〜1942)の原作『Journey into the Past(Widerstand der Wirklichkeit)』を基にパトリス・ルコントとジェローム・トネールが脚本を執筆。撮影はエデュアルド・セラ。第一次大戦前のドイツ。高齢で心臓に持病のある上司のカール・ホフマイスター(リックマン)から頼まれて、彼の息子オットー(マレー)の家庭教師を担当することになった若きフリードリッヒ・ツアイツ(マッデン)は、カールの若く美しい妻ロッテ(ホール)を愛するようになる。ロッテもフリードリッヒに強く惹かれるが、夫を裏切ることはできない。やがてフリードリッヒはカールの指示によりメキシコでの鉱山のプロジェクトに2年間従事することになる……。

音楽はガブリエル・ヤレ(1949〜)が作曲しており、これは彼が始めてパトリス・ルコント監督と組んだ作品(2人ともパリ在住で、自宅は近所だったという)。「Le Fer et le Feu」「Ma promesse」は、スリリングかつドラマティックな曲。「Un jeu innocent」は、ヤレ自身の演奏による美しくリリカルなピアノ曲。「La femme que j'aime」は、サスペンスフルでややメランコリックなタッチ。「Les Lettres」は、メランコリックなピアノとストリングスによる主題から後半スリリングなタッチに。「Le Morceau du Puzzle」「Dans les bras l'un de l'autre」は、メランコリックかつドラマティックな曲。「La mort bientot」「La guerre est declaree」は、ダークで繊細なタッチの曲。「Lotte et Friedrich」は、抑制されたタッチの曲。「Le travail a l'usine」は、サスペンスフルな曲。「Sous le charme」は、ジェントルなピアノ曲。「Le voyage dans le passe」「Ou es-tu mon amour?」は、メランコリックなピアノとストリングスによる曲。ヤレらしい深いテンションを持ったリッチなドラマティック・スコア。

オーケストラの指揮を担当している
ディルク・ブロッセ(1960〜)は、ベルギーのゲント出身の作曲家で、「(TV)パレーズ・エンド」(2012)等のスコアの作曲を手がけている。また、演奏のワロン王立室内管弦楽団(Royal Chamber Orchestra of Wallonia)は、ベルギー、ワロン地域の都市モンスを拠点とした1958年設立の室内管弦楽団。
(2014年7月)

Gabriel Yared

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