スモール・ソルジャーズ SMALL SOLDIERS

作曲・指揮:ジェリー・ゴールドスミス
Composed and Conducted by JERRY GOLDSMITH

演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony

(米Varese Sarabande / VCL 0618 1185)

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1998年製作のアメリカ映画。監督は「ピラニア」(1978)「ハウリング」(1981)「トワイライトゾーン/超次元の体験」(1983)「グレムリン」(1984)「エクスプロラーズ」(1985)「インナースペース」(1987)「メイフィールドの怪人たち」(1989)「(TV)HAWAII FIVE-0」(2011〜2017)等のジョー・ダンテ(1946〜)。出演はグレゴリー・スミス、キルステン・ダンスト、デヴィッド・クロス、ジェイ・モーア、アレクサンドラ・ウィルソン、デニス・リアリー、ディック・ミラー、ジェイコブ・スミス、ジョナサン・ブーク、ケヴィン・ダン、アン・マグナソン、ウェンディ・スカール、フィル・ハートマン他。声の出演はトミー・リー・ジョーンズ、フランク・ランジェラ、アーネスト・ボーグナイン、ジム・ブラウン、ブルース・ダーン、ジョージ・ケネディ、クリント・ウォーカー、クリストファー・ゲスト、マイケル・マッキーン、ハリー・シェアラー、サラ・ミシェル・ゲラー、クリスティーナ・リッチ他。脚本はギャヴィン・スコット、アダム・リフキン、テッド・エリオットとテリー・ロッシオ。撮影はジェイミー・アンダーソン。特撮(animatronic design and effects)は「ターミネーター」(1984)「エイリアン2」(1986)「シュワルツェネッガー/プレデター」(1987)「ターミネーター2」(1991)「ジュラシック・パーク」(1993)等のスタン・ウィンストン(1946〜2008)。心優しいアーチャー(ランジェラ)たち“ゴーゴナイト”と、チップ・ハザード少佐(ジョーンズ)率いる“コマンドー・エリート”という対立する2つのグループに設定され、自ら話し、動くことができるアクション・フィギュア「スモール・ソルジャーズ」が売り出されたが、軍事用のマイクロチップが組み込まれていたため、フィギュア同志が勝手に戦いを始めてしまう。玩具店を経営するステュアート・アバーナシー(ダン)の息子アラン(スミス)が間一髪でゴーゴナイトを助けたため、コマンドー・エリートたちはアランをはじめとする人間を敵と見なし、アランが憧れるクリスティ・フィンプル(ダンスト)を人質にする。アランはゴーゴナイトたちと協力し、コマンドー・エリートを倒す戦いを繰り広げる……。ロバート・アルドリッチ監督の傑作戦争アクション「特攻大作戦(THE DIRTY DOZEN)」(1967)に出演したアーネスト・ボーグナイン、ジム・ブラウン、クリント・ウォーカー、ジョージ・ケネディが“コマンドー・エリート”の声を演じているほか、同作にMP役で出ていたディック・ミラー(ジョー・ダンテ監督作品の常連)が配送運転手ジョー役で出演している。リチャード・ジャッケルも声優としてキャストされていたが、製作期間中に死去したため、ブルース・ダーンに交代。チャールズ・ブロンソンは出演を拒否したという。また、“ゴーゴナイト”の声を演じているクリストファー・ゲスト、マイケル・マッキーン、ハリー・シェアラーはロブ・ライナー監督のデビュー作「スパイナル・タップ(THIS IS SPINAL TAP)」(1984)の主要キャストメンバー。製作費は約4000万ドル、全世界興行収入は約7128万ドル。

音楽は「トワイライトゾーン/超次元の体験」(1983)「グレムリン」(1984)「エクスプロラーズ」(1985)「インナースペース」(1987)「メイフィールドの怪人たち」(1989)「グレムリン2/新・種・誕・生」(1990)「マチネー/土曜の午後はキッスで始まる」(1993)「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」(2003)でもジョー・ダンテ監督と組んでいるジェリー・ゴールドスミス(1930〜2004)。「Globotech」は、スネアドラムのリズムから短いオープニングのフレーズへ展開。「He's Here / Chip Hazard / Just Toys」は、ダイナミックで躍動的な曲。「The Assembly Line」は、静かなイントロからヒロイックでストイックなタッチのミリタリー・マーチによるメインの主題、ジェントルな主題へと展開。このメインのマーチの主題が秀逸で、全編を通して何度も登場する。「Alan's Town」「Team Gorgonite」は、明るく快活な曲。「The Boxes / Off the Truck」「Alan and Archer」「Phone Wires / Gorgon / Top of the Stairs」「Stand Down / Negative Target」「Toast / Down the River / Lost Battle」は、抑制されたサスペンス音楽。「Gorgonite Scum / Almost Gold」は、サスペンス調からジェントルな主題へ。「Roll Call」「Prepare for Assault」「Talk to Me / Not Found」「Negotiations」「Chip Dies / Cleaning Up」は、アイルランド出身の作曲家パトリック・ギルモアによる「ジョニーが凱旋するとき(When Johnny Comes Marching Home)」の引用を含む曲。「Destruction / Branded」「Special Design (Extended Version)」「The Trojan Box / Rocket Entry」「I'm Scared」「Fire in the Hole」は、メインを織り込んだサスペンス音楽。「The New Army / Brain Chip」は、気だるいタッチのジャズ。「Bombshelley (Franz Waxman)」は、コマンドー・エリートがクリスティのグウェンディ人形(ゲラー、リッチ)を兵士に変換するシーンの音楽で、フランツ・ワックスマン「フランケンシュタインの花嫁(BRIDE OF FRANKENSTEIN)」(1935)に作曲した主題の引用。「The Wind」は、静かにジェントルな曲。「The Gwendys / Terms of Surrender」は、ややコミカルなタッチのサスペンス音楽。「Gwendys Attack」は、サスペンスアクション音楽。「This Is Fun」「Trust Me」は、メインの主題を織り込んだヒロイックなアクション音楽。「No Prisoners」は、リヒャルト・ワーグナー作曲の「ヴァルキューレの騎行」の引用を含むサスペンスアクション音楽。ラストの「Off to Gorgon」は、ジェントルなタッチからメインの主題、大らかな主題へ展開。最後に追加音楽として代替テイク等6曲を収録。

このスコアは公開当時に米Varese Sarabandeレーベルが全9曲/約31分収録のサントラCDをリリースしているが、これは同じVareseが映画の20周年を記念してリリースした全36曲/約76分収録の「THE DELUXE EDITION」。CD Clubリリースで3000枚限定プレス。
(2018年10月)

Jerry Goldsmith

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