(未公開/TV)LA CLOCHE TIBÉTAINE
(未公開/TV)SPLENDEURS ET MISÈRES DES COURTISANES

作曲・指揮:ジョルジュ・ドルリュー
Composed and Conducted by GEORGES DELERUE

(仏Music Box Records / MBR-188)

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フランスの作曲家ジョルジュ・ドルリュー(1925〜1992)が作曲したテレビシリーズ2作品のスコアをカップリングにしたCD。同じMusic Boxレーベルからドルリュー作曲のテレビドラマのスコアを収録した「Les Grandes Musiques du Petit Ècran/Great Television Soundtracks」が以下の2枚リリースされており、そのシリーズの第3弾。
- Vol.1「(未公開/TV)LES VISITEURS」「(未公開/TV)L'HOMME QUI REVIENT DE LOIN」(MBR-034)
- Vol.2「(未公開/TV)LE MYTHOMANE」「(未公開/TV)L'ÉDUCATION SENTIMENTALE」(MBR-042)

「(未公開/TV)LA CLOCHE TIBÉTAINE」は、1974年製作のフランス=西ドイツ合作のテレビシリーズ(60分×6話)。監督はセルジュ・フリードマン(1930〜)と、「危険旅行」(1974)「(TV)怪盗ルパン・シリーズ VOL.5 新警視総監ルノルマン」(1988)等のミシェル・ウィン(1931〜)。出演はジル・ベア、アンリ・ヴィヤルージュ、アンドレ・ローランス、ヴォルフガング・プライス、ジェラール・シュヴァリエ、コリューシュ、ロジェ・スーザ、ビリー・カーンズ、ジャック・ラランド、フィリップ・レオタール、ミシェル・ウィン、ジャン=クロード・レミニアク、イヴ・マラン、リシャール・デュピュイ、トマ・ゲオルギュー、セルジュ・フリードマン、ロジャー・デルガード他。ジャーナリストのジョルジュ・ル・フェヴルの原作を基にアンリ・ヴィアールが脚本を執筆。撮影はジャック・ミロノー。

フランスの自動車会社シトロエンの創業者であるアンドレ=ギュスターヴ・シトロエン(1878〜1935)が1931〜1932年に開催した「The Yellow Cruise(Croisière Jaune)」を描いたドラマ。シトロエン社のP17ケグレス・トラックのプロモーションのために、(当時の仏領)レバノンのベイルートからシリア、イラク、ペルシャ、アフガニスタン、インドを経由して新疆ウイグル自治区に至る13,000キロメートルの行程をP17トラックで走行するグループと、逆に北京から新疆へと向かうグループが出発。ベイルートから出発するグループは、過去にサハラ砂漠を横断している冒険家のジョルジュ=マリー・アールト(プライス)とルイ・オードゥアン=デュブルイユがリーダーとなり、フランスの考古学者ジョゼフ・アッカン、ロシア系フランス人の画家アレクサンドル・ヤコヴレフ(フリードマン)、フランスの哲学者ピエール・テイヤール・ドゥ・シャルダン(ラランド)、アメリカの写真家メイナード・オーエン・ウィリアムズ(カーンズ)等42人が参加した。1932年初頭にグループは東シナ海に到達したが、アールトが香港で肺炎により死去したため、走行はそこで中止された(テレビシリーズでは成功した形で描かれている)。北京から出発したグループはウルムチ市(新疆ウイグル自治区)で金樹仁の兵士たちにより2週間人質にとられた。出演者の1人ロジャー・デルガードが、トルコでの撮影中に自動車事故で死亡している。

ジョルジュ・ドルリューのスコアは、冒頭の「Générique」がトランペットによるファンファーレに続きヒロイックなメインの主題へ展開するメインタイトル。「Le désert de Gobi」「Les nomades」は、ダークなタッチのサスペンス音楽。「La croisière jaune」「Le toit du monde」「Les chevaux de fer」「L'escadron d'or」「Prisonnier du maréchal」「Le piège」は、抑制されたサスペンス音楽。「La Grande Muraille」は、ヒロイックで躍動的なメインの主題から後半ジェントルなタッチへ。「Le cœur de la vieille Chine」は、ドルリューらしいジェントルな主題。「L'Afghanistan」は、モリコーネ風のタッチのパーカッシヴなサスペンス音楽から後半エスニックなタッチへ。「Les palais du Maharadjah」は、大らかなトランペット・ソロからジェントルな主題へ。「L'Afghanistan (2e partie)」は、ジャズ・ベースのパーカッシヴなサスペンス音楽。「Les chemins de l'espérance」は、ダイナミックなサスペンス音楽。「Générique de fin」は、ジェントルなタッチからメインの主題へ。「Chanson de Suzy Dollar」は、サラ・サンダースの英語とフランス語のヴォーカルによるノスタルジックなタッチの主題歌(作曲:ジョルジュ・ドルリュー/作詞:ミシェリーヌ・ゴートロン)。

「(未公開/TV)SPLENDEURS ET MISÈRES DES COURTISANES」は、1975〜1976年製作のフランス=ベルギー=スイス=西ドイツ合作のテレビシリーズ(90分×6話)。監督は「(未公開/TV)娼婦ナナ」(1981)等のモーリス・カズヌーヴ(1923〜2016)。出演はジョルジュ・ジェレ、ブリューノ・ガルサン、オルガー・ローウェンアドラー、イヴァン・デスニー、ジャン・ウィニジェ、ミシェル・ペイルロン、コリンヌ・ル・プーラン、パスカル・オードレ、マルカ・リボウスカ、マルティーヌ・サルセイ、ロベール・アンドレ、ロジェ・ボンタン、ポール・カンボ、ジャン・クローディオ、マックス・アミル他。19世紀フランスの小説家オノレ・ドゥ・バルザック(1799〜1850)の原作『娼婦たちの栄光と悲惨』(1847)を基にモーリス・カズヌーヴが脚本を執筆。撮影はエドモン・セシャン。『娼婦たちの栄光と悲惨』は、バルザックの作品群『人間喜劇』の中の長編『ゴリオ爺さん』『幻滅』に登場するお尋ね者ヴォートランにまつわる3部作の最後の作品で、19世紀のパリを舞台に、自分が殺した神父カルロス・エレーラ(ジェレ)の名を騙るヴォートランと若者リュシアン(ガルサン)が社交界で成功するために暗躍する物語を描く。

ジョルジュ・ドルリューのスコアは、冒頭の「Générique (Thème d'Esther)」が、ヴァイオリン・ソロによるトラジックでドラマティックな主題によるメインタイトル。「Rubempré chez Madame de Maufrigneuse」は、ジェントルなワルツから後半明るく快活なタッチへ。「Esther entre au couvent」「Rubempré recueilli par l'abbé Herrera」「Illusions perdues」は、メランコリックな曲。「Vautrin attaque l'abbé Herrera」「Le plan de Vautrin」は、ダークなサスペンス音楽。「Clotilde de Grandlieu」「Rubempré courtise duchesses et marquises」は、ジェントルなワルツ。「L'apparition idyllique d'Esther」は、静かにジェントルな曲。「Contenson, policier du roi」は、ミュージックボックス風の素朴な曲。「Nucingen amoureux d'Esther」「Peyrade empoisonné」は、抑制されたサスペンス音楽。「Le grand bal de l'Opéra」は、明るくジェントルな舞踏音楽。「Des splendeurs aux misères」「Lucien et Esther」「Esther et Lucien, la fin d'un rêve」は、トラジックなタッチの曲。「Le baron de Nucingen」は、牧歌的でジェントルな曲。「Générique de fin」は、ジェントルなタッチのエンドタイトル。

「(未公開/TV)LA CLOCHE TIBÉTAINE」のスコアは、1989年にベルギーのPrometheusレーベルが「突然炎のごとく」の交響組曲とカップリングにした全13曲/約25分収録のCD(Prometheus PCD 103)をリリースしているが、このMusic BoxレーベルのCDには全17曲/約33分を収録。「(未公開/TV)SPLENDEURS ET MISÈRES DES COURTISANES」のスコアは、これが初リリース。750枚限定プレス。
(2020年12月)

Georges Delerue

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