(未公開)スクリーム SCREAM
作曲・指揮:ブライアン・タイラー
Composed and Conducted by BRIAN TYLER
演奏:ハリウッド・スタジオ交響楽団
Performed by the Hollywood Studio Symphony
(米Varese Sarabande / VSD00482)
2022年製作のアメリカ映画(日本では劇場未公開でDVD発売済)。監督は「V/H/S
シンドローム」(2013)「デビルズ・バースデイ」(2014)「(未公開)レディ・オア・ノット」(2019)等のマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット。出演はネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス、デヴィッド・アークエット、メリッサ・バレラ、ジャック・クエイド、マイキー・マディソン、ジェナ・オルテガ、ディラン・ミネット、ジャスミン・サヴォイ・ブラウン、メイソン・グッディング、ソニア・アマー、マーリー・シェルトン、スキート・ウールリッチ、カイル・ゴールナー、チェスター・タム他。脚本はジェームズ・ヴァンダービルトとガイ・ビューシック。撮影はブレット・ジュトキーウィッツ。1996年にウェス・クレイヴン監督、ケヴィン・ウィリアムソン脚本により製作された「スクリーム」(出演:ドリュー・バリモア、ネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス、デヴィッド・アークエット他)がヒットし、その後シリーズ化されたホラー・シリーズの最新作。オリジナル・キャストのキャンベル、コックス、アークエット他が再登場する他、ドリュー・バリモアとヘンリー・ウィンクラーがクレジットなしで声の出演をしている。
ティーンエイジャーのタラ・カーペンター(オルテガ)に不穏な電話がかかってきて、不気味な男の声が彼女をゲームへと誘う。外へ出ようと玄関を開けると、ゴーストフェイスの仮面を被った人物が待ち構えており、タラの腹部を切りつけてくる。逃げ惑う中、家中のドアの鍵が誤作動で開閉を繰り返し始め、ついにゴーストフェイスが家に侵入し、タラを襲った。タラの姉サム(バレラ)は、25年前に起きた同様の事件の被害者であるデューイ・ライリー(アークェット)に助けを求める。連続殺人鬼が再びウッズボローの若者を標的にしているとを知ったデューイは、同じく過去の被害者であるシドニー・プレスコット(キャンべル)とゲイル・ウェザーズ(コックス)とともに、再びゴーストフェイスに挑む……。製作費は約2400万ドル、全世界興行収入は約1億4004万ドル。
このシリーズは1996年の1作目以降、「スクリーム2」(1997)「スクリーム3」(2000)「スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション」(2011)とシリーズ化され、計4本の劇場版(いずれも監督はウェス・クレイヴンで、ネーヴ・キャンベル、コートニー・コックス、デヴィッド・アークエット他が出演)が製作されており、その後スピンオフTVシリーズ「(TV)スクリーム」(企画:ジル・ブロートヴォーゲル、ジェイ・ビーティー、ダン・ドウォーキン、出演:ウィラ・フィッツジェラルド、ベックス・テイラー=クラウス)が2015年から製作されている。ウェス・クレイヴン監督が2015年に他界したため、この劇場版5作目はマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレットが監督しているが、この2人は、ジャスティン・マルティネス、チャド・ヴィレラを加えた4人で「レイディオ・サイレンス(Radio
Silence)」という監督チームを組んで「V/H/S
シンドローム」(2013)「サウスバウンド」(2015)といったホラー映画を手がけている。
劇場版1〜4作のスコアはマルコ・ベルトラミ、TVシリーズ版のスコアはジェレミー・ザッカーマンが担当しているが、劇場版5作目のスコアはマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督と「(未公開)レディ・オア・ノット」(2019)でも組んでいるブライアン・タイラー(1972〜)が作曲。「New
Horizons」は、 ピアノと女声をフィーチャーした静かに荘厳な曲。「Rules
to Survive」も、静かに抑制されたタッチ。「Ring
Ring」「Apparitions」は、抑制されたタッチからダイナミックなサスペンスアクション音楽へ展開する曲。「Would
You Like to Play a Game」は、ダークで不気味なサスペンス音楽から後半ダイナミックなタッチに。「Amends」は、ギターとピアノをフィーチャーした抑制されたタッチ。「History
Repeats」は、静かにドラマティックな曲。「Suspects,
Rules, and Requels」「Cold Refreshments」「Pain in the Neck」「Lights Out」は、静かに抑制されたタッチから後半ダイナミックなサスペンス音楽へ展開。「In
Hot Water」「I Started All This」「Welcome to Act Three」は、ダイナミックなサスペンスアクション音楽。「Diversions」は、ピアノをフィーチャーした静かに荘厳な曲。「Hospital
Visitor」「Passing the Torch」「Ghostface」は、タイラーが本領を発揮したダイナミックで重厚なサスペンスアクション音楽。「Sacrifice」は、女声を織り込んだジェントルでドラマティックな曲。「Not
My Story」は、メランコリックなタッチ。「Chromeface」は、コーラスを織り込んだ不吉なサスペンス音楽。「The
Expert」「Where It All Began」「True Fans」は、ダークで不気味なタッチのサスペンス音楽。ベテランのタイラーらしく手堅いホラー・サスペンス・スコアだが、新鮮味はない。1800枚限定プレス。
(2022年4月)
Brian Tyler
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